じぶん探しネットサーヒン サーチエンジンの実力は…?

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 ■ じぶん探しの旅へ… なんか、とにかくどこか遠くへ
 私の名は うっ!。 自分で云うのもなんだが、変なハンドルである。 だがそれは、まぁいい。

 私は悩んでいた。 仕事が忙しく、まるで自分の時間がない。 いったい自分は何のために生きているんだ? 一日中、アリンコのよ〜に仕事をするために生きているのか? そもそも、自分はいったい何者なんだ。 今の自分は本当の自分なのか…?

 私は日々の多忙に精神的な余裕をなくし、自分自身の姿をすら、見失おうとしていた。

 そこで私は旅に出ることにした。 よく分からないが、「自分探し」には昔から、旅に出るか 怪しい宗教の門を叩くと相場が決まっている。 怪しい宗教に払うお金は持っていないので、消去法で旅に行くことなったのである。 随分と消極的だが、やむを得まい。

 問題はどこへ旅するべきなのか…だ。 いや、そもそも旅に行く時間や精神的余裕があるのなら、ここまで追いつめられて 「自分探し」などと云った不毛な行為に自分を駆り立てるような状態にはならなかったはずだ。 「自分の時間がないから精神的に追いつめられ自分を見失った」 のに、自分探しへ旅に行ける訳がないじゃないかっ、私はこの悪循環を断ち切れないまま、更に思い悩んだ。 何か妙案はないのか。

 そうだ、何も旅と云ったって、物理的に自分の肉体が移動する必要はないじゃないか。 本を読んで精神的に旅をする手もあるし… いやまてよ、インタネットでサーヒンして、バーチャルサイバーツーリストとなって世界を駆けめぐる手だってある。 「インタネットで自分探しの旅…」 なんだかすっごく新しいような気もするし…。 これって IT ってヤツ?

 私はこの素晴らしいアイデアを実践すべく、机の横にすっくと立つパソコンに手を伸ばしたのだった。
  ■ @nifty  http://homepage.nifty.com/
 まず第一歩は、やはりこの《ぱら☆あみ》Homepage の所在地でもある、本拠 @nifty の会員サイト検索エンジンで踏み出すべきだろう。 私は早速、検索窓にキーワード 「うっ!」を入力してサーチしてみた。 指先でちょちょいと打鍵すれば、自分探しをインタネットでサクサクと出来るのだから、便利な時代になったものだ。
 10件(1 〜 10) 表示/1217件ヒット
 おおう! さすがは我が地元、天下の @nifty じゃ、まさか1217件もヒットするとは…。 「インタネットで自分探しの旅」…、私はこの時、自分のこのアイデアにずしりとした確かな手応えを感じていた。 ひょっとしたらビジネス特許を取得して一山当てられるかも知れない。 だがしかし…、ああしかしである。
 《ぱら☆あみ》お仕置きよっ
 BBS“でんごんばん”過去ログ0005
 うっ!、ハンドルの由来…
 ぬぬぅ、検索で引っかかるのは、全てこの《ぱら☆あみ》Homepage のページばかりではないかっ。 自分のページを自分で検索して読んでも、全然新しい自分探しにはならないぞ。 だいたい自分で書いた文章なんて、後々あんまり読みたくないし…。

 「いつまでも慣れ親しんだ地元に安住していては、けっして新しい自分の発見など出来ない」。 つまりそういう事なのか。 私は故郷とも云うべき愛用プロバイダ、@nifty の検索を捨て、一気に外の世界に羽ばたく決意をした。 よし、やはりインタネット検索と云えば、あそこだろう。 次に訪れたのは、あの定番検索エンジン、天下の Yahoo! である。
  ■ Yahoo!  http://www.yahoo.co.jp/

 うっ! をキーワードに検索した結果
 6件のYahoo!登録サイトに一致しました
 ぬぬぅ…たったの6件か…。 最近では主流となっているロボット型検索エンジンに比べると、やはり登録型検索エンジンではその絶対数が少ない。 しかも Yahoo! は個人ページの登録を、事実上閉ざしていると云っても過言ではない状況だし、これは無理からぬ事なのかも知れん (ちなみに《ぱら☆あみ》Homepage も、個人ページ事実上締め出し以降に開設されたので、掲載されとらんのだ…)。 しかしまぁ、肝心なのは上辺だけの数ではない、より確実なページがヒットするかだ。

 私は気を取り直すと、早速、検索結果を目で追った。
 メディアとニュース > ジャーナリズム > ジャーナリスト > 立花隆
 な…なにっ? 確かに私は広い意味でマスコミに属する仕事を生業としているが、それにしてもかの立花隆氏が私について文章を書いていたとは夢想だにせんだった。 私はあの著名なジャーナリスト、立花隆氏ならば、この私の情報を鋭く分析しているに違いないと、いくばくかの興奮を胸に読み進んだ。
 立花隆「同時代を撃つ!」
 ……まさか、まさかとは思うが、要するに 立花隆「同時代を “撃つ!”」 の、“撃つ!”、“うつ!”がヒットしただけなのか。 事前にこんな事になるだろうとは何となく予想していたが、やっぱりそうなのか? 答えんか、この Yahoo! 、そんなに過去に私が 「ヤッホー」と誤読したのを根に持っているのか、おいっ、答えんかっっ! 答えろ、この〜!
 ヴィッツりしたなーもうっ!!
 グラディウスのばかやろうっ!
 …だが、Yahoo! が返してくれた答えは、一事が万事、最初と同じようなルールで探し出された、まったく意味のない検索結果だけであった。

 Yahoo! の不甲斐なさに憤りを感じた私は、テレビCFでその Yahoo! に敢然と立ち向かう検索エンジン、infoseek に活路を見いだそうと思った。 華奢なプロレスラーが登場する infoseek のCFは、お世辞にもセンスがあるとは思えないが、要は実力である。
  ■ infoseek  http://www.infoseek.co.jp/

 うっ!の検索結果......日本語サイト 1 - 10( 40,043件中)
 なにっっ!? よ…よよよ… 4万件だと?

 さすが、だてにテレビCFで宣伝しているだけではなかったか。 4万件と云えば、Yahoo! の検索ヒット件数の実に…え〜と、1繰り上がって… 実に 6,673 倍である。 …しかしここまで数が多いと、なんだかまるで絞り切れてない、と云うか、これが果たして検索と呼べるのか…ってな気もしないではないが…。 まぁいい、先を急がねば!
 Re: うっ
 うっ,優しい...
 よく分からないが、何だか少しずつ、自分の姿が見えてきたような気がする。 Yahoo!の検索ルーチンと同じような気もするが、まぁ優しい人物であるのは確からしいとの情報を得た。 少なくとも 「グラディウスのばかやろうっ」よりは私に近い気がする。

 私はよりいっそう、自分自身の輪郭をつかみ取る為、検索結果の閲覧を進めた。
  うっ!の関連リンク集 学び →学校リスト →小学校(都道府県別) →北海道
  →中学校(都道府県別) →北海道
  →小学生コーナー →算数
 う〜む…なんだか分からないが、やたら学校関係のリストがならぶ。 これは旅先で懐かしい感触に襲われ、幼い頃の記憶が蘇るような、そんな体験をなぞっているのであろうか。 リストは続く。
 鳥海小学校・中中学校
 伏虎中学校
 青谷中学校
 中茶安別小中学校
 御舘中学校
 富村牛小中学校
 …な…何となく、「中」「学」「校」の中の “音”の何かが引っかかっている…ただそれだけのような気がしてきた。 ええい、このまま引き下がる訳には行かん、このネットサーヒンに我が人生がかかっているのだ。 国内有名サーチエンジン、OCN navi と excite 、2軒まとめて一気にハシゴだっっ!
  ■ OCN navi  http://navi.ocn.ne.jp/

 「うっ!」に関する情報が5212件見つかりました。
 乳汁うっ滞の治療におけるキャベツの葉

  ■ excite  http://www.excite.co.jp/

 トップ10件 (29320件中)
  うっ血性心不全 [似たものサーチ]
 ひっ…ひどいや ひどいやっ :(;_;)/:
だいたい、キャベツの葉とか似たものサーチでうっ血性心不全って、なんだよっっ!i!
  ■ フレッシュアイ  http://www.fresheye.com/

  一致順 : 202938 件
 22 05/26 99% NTT−ME東海 ==地域モール連合【にっぽん市】==
 22 05/26 99% NTT−ME東海 ==地域モール連合【にっぽん市】==
 …なぜかフレッシュアイではNTT - ME東海 のページのオンパレード。 何かを勘違いしている、何かを…。

 しかしまぁ、勘違いと云えば、以前同じ 「うっ!」 なるキーワードで検索した時に現れたような 「エロサイトの行列」 がないだけ、今回はマシかもしれん…。 そう、丁度2年ほど前には、まだエロサイトへの規制や排除が今ほど行われておらず、いかがわし気なページがずんどこ、それはもうずんどこ表示されてしまったものだったのだ (そんなに 「うっ!」 って言葉はエロっぽいのか…)。

 ついでに云うと、その中のページに飛んだら最後 (飛ぶなよ)、やたら Java 小窓や別ブラウザ立ち上げが発生して我が家のパソちゃ!のモニタはチカチカ・うにうに動くアニメGIFが占領、まさにエロまみれとなった。 おまけによく分からないソフトのダウンロードを 「しますか?」、「しますか?」と再三問いただされ、途方に暮れたのであった。 それに比べれば今回はまだ…。

 気を取り直して次だ。 探して、ライコス!
  ■ LYCOS Japan  http://www.lycos.co.jp/

 「 うっ! 」の検索結果は34127件ありました。
 うっ!ライバル出現!
 うっ・・・しまった・・・
 うっ・・・やばぃ
 うっ!またちょい遅れ
 うっ!あの人がこんな歌を…。
 うっ、未読が・・・
 うっ、うぁ〜ん
 Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: うっ・うっそぉぉぉ!!!
 こっ…これは…?

 う〜む、良くは分からないが、もう一人の うっ! が、どこかにいるのであろうか? それとも私は、今流行り(?)の多重人格とやらで、夜な夜な別の私が出没しているのだろうか? 取りあえずアカウントは別だろうな? それにしても私がいったい、どんな歌を唄っていたと云うのだろうか? レレレのオジサンと何か関連があるのか? 自分を探しの答えどころか、次から次へと新しい疑問が生じてくる。 いったい私は、何だと云うのだろうか?

 だが私のそんな不安をあざ笑うかのように、もう一人の うっ! は、知らない間に謎の快進撃を続けているようだ。
  ■ Goo  http://www.goo.ne.jp/

 検索結果 36761 件
 そいは どこでうってるんですの?
 Re: うっ・・しっていながら
 うっ、安いですね
 うっ!2枚、まとめて買うか・・・
 うっ!?先を越されたか・・・あと1枚なのにぃ・・
 Re: うっ!(^^; (ネタバレ)
 お疲れ。うっ、おそい・・・。
 うっ趣味が偏ってる(^^;)
 うっ・・・田舎もんまるだし(泣)
 うっ! 寝てた・・・
 うっ産まれる!
 …なんだかよく分からないが、もう一人の うっ!とやらは、なにやら楽しげだ。 話相手や友達も一杯いるみたいだし、何かを生み出す力も持っているらしい…。

 混迷の度を深める自分探し、本当の うっ! 探し。 こうなったら急がば回れ、国内だけにこもらずに、海外のサイトも見てみてはどうか。 物理的旅行と異なり、運賃も掛からない訳だし、それに打ってつけのサイトもある。

 google は、それまでのロボット検索と異なり、キーワード収集だけではなく、そのページが 「何ヶ所からハイパーリンクされているか」を収集、判定している検索エンジンだ。 重要なページはそれだけ数多くの場所からリンクを受けている…との前提に立った検索結果は、無駄の少ない効率的なものであると評判が高い。 まだ日本版がないのが少々心許ないが (本稿執筆時点。 現在はβ版が公開中です)、クリック一発で地球の裏側へでも瞬時に飛べるのがインタネットの醍醐味。 ここはひとつ冒険心に火を付けてチャレンジしてみるべきだろう。
  ■ google  http://www.google.com/

 チェコマヤ邀ィヘ・-- www.zaobao.com
 ぐお、文字化けしちょるでごじゃりまするがな〜、もしかしてっっ。 まぁ外国 (アメリカ)のサイトだからして、日本語コードに対応していないのはやむを得まい。 ローマ字で検索し直すとしようか…。 のぉっ、のおぉぉぉぉ〜、「うっ!」って、どうやればローマ字になるんじゃ? 「U!」か? これは微妙に違うぞ? 「UXTU!」か? それ以前にヘボン式なのか、いや違う、どうすればいいんじゃあぁぁぁぁ〜。
 b>チ許庁ホームページ
 ヨミサェネヒテ*イコヘケココア篆サイソ
 鯰ニマメヘチテノマホホルハ モナメラナメ メマモモノハモヒマハ チラノチテノノ
 …まるで一方通行である… (しかも何故に特許庁…)。

 …仕方がない。 私は最後の望みを、最近めっきり勢いのない、と云うか、忘れ去られようとしている 今は亡き infoweb (富士通)系の検索エンジンの老舗、InfoNavigator に掛ける事にした。 ここでだめなら、もはや…。
  ■ InfoNavigator  http://infonavi.infoweb.ne.jp/

  検索キーワード「うっ!」を含むページが見つかりませんでした。
 キーワードや検索条件を変えてもう一度検索してください。
 …私は完全に自分を見失い、果てしないサイバー地獄の暗闇に自分の意識が遠く落ち込んで行くのを、もう止めることすら出来なくなった。

F I N
 この文章は、確か最初に書き始めたのは今年 (2000年)の5月か6月頃だと思います。 以来ずっとほっぽっていたもので、一部内容が古くなっている点 ( google の日本語ページの有無など)がありますが、ご容赦下さい… (^-^;)。

 なお検索結果の文字列は、引用元 (検索エンジンと使ったキーワード)の明示とそれと分かる一行引用 (正確にはタイトルのみの孫引用) …と云う点で、著作権的に問題はないだろうと判断して引用しています。 固有名詞の含まれるものについては、誰でも知っている著名人、企業、あるいは公的なものに限定し、余計な論評も加えていません。 とは云え一般的な意味での引用権に該当する引用とも思えないので (^-^;)、気になる向きには先に謝っておきます。 ごめんなさいね〜 (引用によって損害や迷惑を被った方がいらっしゃいましたら、ご一報下されば速やかに改善致します)。

 と云う訳で、さぁ君も、自分探しの旅をインタネットでしてみては如何?(爆)。
 
(うっ!/ 2000年10月18日)
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