やっと原稿が終わったー開放感溢れる 「脱稿」
「脱稿」 とは、原稿 の執筆作業を終えることです。 例えば 商業 のプロ作家が月刊や週刊で 作品 を連載していて次の 締め切り までに定められていた分量の マンガ や小説を描き (書き) 終える、描きおろし作品の原稿の全てを描き終えた、という意味になります。
脱稿した後も、その原稿を本にするためのあれこれの作業がありますが、プロ作家の場合は作業が専門領域ごとに別れていますし、一般的には何らかの原稿の手直しが入らない限り、以降は 編集 や 印刷 関係を担う人たちが作業を行うこととなります。
一方、商業作家と異なり原稿制作以外の工程も自分一人でやることが多い 同人作家 の場合は、単に原稿を描き終えただけでは 「原稿から解放される」 ことはありません。 マンガなら フキダシ の中の文字 (写植) をワープロで作って貼ったり、コピー誌 なら印刷 (複写) から製本までその後もたくさんの作業があります。 自分の原稿だけで完結する 個人誌 ならともかく、他の作家や サークル から原稿を集める 合同誌 や アンソロジー (アンソロ) の場合、自分の原稿を終えてからがむしろ本番かも知れません。
とはいえ、創作と云えるような先が見えない原稿作りと違い、こうした作業はある程度先が見通せるものでもあるし、原稿作り終了=脱稿は、ひとつの区切りであり、ちょっと一息つける瞬間でもあるのでしょう。
プロ作家の脱稿表現に憧れたり
人気作家、とくに小説家などは、小説とは別にエッセーやコラムといった身の回りで起こったことを面白く表現した雑文を書く人が結構います。 そうした部分で 「新作がやっと脱稿したので仕事部屋を抜けて夜の街に繰り出した」 みたいな表現がちょくちょく見られます。
締め切りが迫ってホテルや旅館に缶詰にされた、編集者が 徹夜 で原稿の進捗を見張っている、といった切羽詰まった状況からの開放ですからテンションも上がるのでしょうし、その晴れ晴れとした様は、ファン や 趣味 で創作を行う同人作家などにも、ある種の憧れを喚起するものでもあります。
単に 「原稿終わったーーーー」 みたいな感じの喜びでもいいのですが、時には気取って? 脱稿みたいな言葉を使うと、ちょっとした人気作家・文豪気分が味わえるかもしれません。
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