同人用語の基礎知識

精神的ブラクラ
精神的クラッシャー

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グロとか蓮とか怖い女の人の顔とか…:(;゙゚'ω゚'):

 「精神的ブラクラ」(精神的クラッシャー/ Mind Crasher) とは、それを見た人に精神的な苦痛、ショック、あるいは強い不快感、「トラウマ」(心的外傷) を与えるための 画像 や動画、音声データ、サイトなどのことです。 「精神ブラクラ」「マインドクラッシャー」、略して 「マイクラ」 などとも呼びます。

 パソコンに過剰で無意味な負荷や OS の強制終了、ウィルス の強制 ダウンロード や実行、異常動作などを引き起こすよう 特殊な HTML や JavaScript が仕込まれた悪意のあるウェブページやデジタルデータなどのことを ブラクラ (ブラウザクラッシャー) と呼びますが、「ブラウザ (あるいはパソコン)」 を壊すのではなく、それを見た人の心、精神を壊すことから、転じて 「精神的ブラクラ」 などと呼ばれるようになりました。

ルーツは、「13日の金曜日」 系のジョークコンピュータウィルス

 この種の精神的ブラクラのルーツは、初期の 「コンピュータウィルス」 がその原型です。

 感染すると 「13日の金曜日」 などに、突然血まみれの怖い女の人の顔がパソコンのデスクトップ上に現れたりします。 その後 インターネット の時代になり、パソコン通信 の頃と違って直接画像や音声をターゲットのパソコンに掲示できるウェブサイトが登場したことにより、ウィルスとは別に、ブラクラとして ネット に広まることになりました。

身の毛もよだつ、精神的ブラクラのいくつかのパターン

 もっとも多い 「精神的ブラクラ」 と云えば、「グロ画像」 がその代表です。 「グモ」 とも呼ばれる電車の人身事故 (人体が潰れる擬音が由来、他にジョジョの奇妙な冒険や北斗の拳に由来など) などで体の一部が潰れたり切断された死体の画像 (しかも目線がこっちにきている)、顔面などが崩れた 病気 や奇形の写真、気持ちの悪い害虫や、寄生虫の画像などが、掲示板 などに興味を惹くタイトルなどで URL つきで貼られて紹介されたりします。

 一世を風靡したものとしては、蓮画像 (蓮コラ) なんてのがあります。 人間の顔や体の表面、皮膚に、蓮の実 (花托) のようなイボイボや小さい孔が無数に開いているもので、人によっては強い不快感、鳥肌が立つようななんとも云えない気持ち悪い気分にさせられます (ちなみに 筆者 は大の苦手です ><)。

 アニメ gif 画像や、偽装 JPEG (拡張子が .jpg になっているけど、途中で切り替わる) などによる、場面転換画像も心臓に悪いですね。 最初は可愛い子猫の画像だったりするのに、途中でいきなりグロ画像に切り替わったりします。 このタイプの 「精神的ブラクラ」 は画面を凝視させればさせるほど効果が出ますから、「色盲検査」 という名前だったり、大人数の集合写真とかで、「一見全員女に見えますが1人だけ男がいますw」 などといった紹介で リンク が貼られ、見た人が 「どの色が見えづらいんだ?」「どれが男だ…?」 などと目を皿のようにして画面に見入っていると、突然怖い女の人の顔 (ホラー画像) に切り替わったりします。

 フラッシュを使ったものもあり、ちょっとしたミニゲーム (イライラ棒とか) を装い、画面に集中させるタイプのもので、途中から画面が切り替わって心臓を直撃するようなものがかなり出回っていました。

 さらに巧妙…というか、人によっては強いトラウマになりかねないものとしては、例えばある食品と害虫 (しかも潰れているような状態) とを組み合わせた写真などを、何枚も掲示しているようなものもあります。 その食品と害虫の姿など見た目が 「似ている」 からだったりするわけですが、人によっては、その後その食べ物を見るとその害虫の姿を思い出したりして (フラッシュバックする)、食欲がなくなったり、吐き気を催すようになったりもします。 ストレートなグロでない場合もありますが、こういう深層心理に働きかけるようなものもあるので、注意が必要です。

動画サイトの登場と普及で、精神的ブラクラの破壊力も増大

 「YouTube」 や 「ニコニコ動画」 などの 動画共有サイト の登場により、精神的ブラクラの攻撃力、破壊力も格段にアップしているようです。 死体画像に大音量の悲鳴をつけたり、「幽霊の声が聞こえる」「ウォーリーを探さないで」「ジングルベルを逆再生すると面白い」 なんて動画で、音量が小さく画面も見づらいのでボリューム (音量) を目いっぱい上げて画面に食い入るように見入っていると突然大音量のノイズや悲鳴、怖い女の人の顔が出てきたりします。

 また特定の動画がネット 界隈 で話題になったり、何か大事件が起こって、そのマスコミ報道などが注目を集めると、それら有名動画の名前と同じ名称で、偽装されたものも出回ります。 サムネイルや動画の前半部分は同じような内容でも、途中から豹変して見る人のハートを直撃します。

 筆者はだまされやすいので、多分パソコンしながら死ぬとしたら、精神的ブラクラ開いてショック死って可能性が高そうです… (><。)。 正直、一度踏むと次から URL をクリックするのがためらわれるほどの衝撃がありますね。 YouTube などは、つけられた コメント をちゃんと読むとか、あるいは音量を0にして、先読みをしてから安心して再生…なんて ビビリ まくりで見ていたりしますし。

 考えてみると、フロッピーディスクドライブも、年に1〜2度、突然ガタガタとブラクラで動いてびっくりするためだけについているような状態だったり…。 これをお読みの皆さんは、筆者のようになりませんよう、注意深く行動するようにしましょう…。

ビックリ系ではなく、ジワジワくるタイプのものも (実は一番危ない)

 こうした 「突然大音量」 のようなビックリさせる系ではなく、ジワジワと精神に ダメージ を与えるような 「音」「ノイズ」「音楽」 による精神ブラクラもあります。 またそうした 「音」 と不気味な映像を組み合わせたもの、ある種の薬物トリップを疑似体験させるという触れ込みの動画もあります。

 中でも精神崩壊ソングともいわれるある種の音楽や動画は、著しく不快な激しい不協和音、深層心理に働きかけるような気味の悪さ、「この曲を聴いた人が何人も自殺した」「作曲者も自ら命を絶った」「ナチスドイツが作った音響兵器」「人間を 発狂 させるための実験音楽で、実際に実験台にされた囚人の多くが精神を崩壊させた」 というような事実と虚実の入り混じった都市伝説チックなベール (これからその音楽を聴くものに、ある種の刷り込み効果をもたらす前提条件) に彩られているものがあります。

 こうしたものの中には悪意によって作られたものがあり、ごく普通の心身ともに健康な人であっても、ちょっとした体調不良や些細な病気、ストレスなどで精神的に参っている時、健康であっても寝不足や疲れている時、過度の飲酒などで泥酔・酩酊状態に陥っている時などに不用意に聴くと、精神的にかなり危険なものも少なくありません。

 ここで具体的な曲名や動画名などは書きませんが、どこかで紹介されていたとしても、興味半分、面白半分に聴くのは絶対にやめておくべきです。 またそれと知らずリンクを踏んでしまった時は、すぐにブラウザを閉じるようにしましょう。

テキストだけのもの、画像だけのもの、ある種のオカルト的なもの…

 テキスト (文章) の 「精神的ブラクラ」 も存在します。 ちょっとした長文で、すらすら読めるんですが、最後まで読むと、「あなたに 呪い をかけました」「…ここまで読んだあなた、あなたの大切な人が近いうちに死にます」 などと脅しが入ったりします。 一昔前の 「不幸の手紙」 のようで、気にならない人は全く気にならないでしょうが、気にする人は気にしてしまう 「精神的ブラクラ」 の一種と云えます。

 さらに巧妙なものでは、おかしな写真 (意味不明な風景や人形などの画像) をリンクつきで見せた後、お祓いをします、などといってある種のおまじないや儀式のやり方を指南するようなものもあります (詳しく書きません)。 実はそのおまじないや儀式そのものが呪いのようなものになっていて、後でそれに気づいて血の気が引くような仕掛けのものもあります。 こちらも気にならない人は気にならないでしょうが、人によっては強い不快感を覚えたり、トラウマになる場合もあります。

 さらに 「三回見たら死ぬ」 とされる イラスト もあります。 掲示板などでリンクつきで紹介し、その後 「三回見たら死ぬ絵です、あなたは何度目ですか」 なんて 書き込み が続きます。 こちらも、ストレスなどで精神的に参っている時に何度も見せられると、メンタルに与える影響は無視できないものになるかも知れません。

一風変わった 「生活を破壊・妨害します」 系のものとか

 精神ではなく、日常生活を破壊するようなものもあります。 例えば 「たまご を2分半電子レンジで加熱すると美味しい半熟玉子に」(爆発します、絶対にやってはいけません) とか、「パソコンのマウスは多くが中国製だけどマレーシア製だと当たりだよ、裏側見てみ?」(光学式マウスの場合、赤いレーザー光が目を直撃して痛いです) とか、それと知らずにうっかり試すと大変なことになる情報を、「豆知識」「生活の裏技」 などと称して書き込む人もいます。

 とりわけ電子レンジの ネタ は 「スプーンやフォークを温めると」 なんてのもあり (金属を電子レンジで加熱すると非常に危険です)、場合によっては電子レンジが壊れたり、実行した人が火災や爆発によって大怪我をするなど、「冗談」 では済まないような悪質なものもあります。 これらも、広義の精神的ブラクラ的な有害情報と云えるでしょう。 もちろん、決して実行してはいけません。

精神的ブラクラから身を守る防衛策としては…?

 パソコンに有害な 「ブラクラ」 の場合、特定の有害なタグやスクリプトをソースとして持っている場合があり、これらは類型化されてデータベース化もされているので、「ブラクラチェッカー」 のようなソース解析サイトで、見る前にソフトウェア的なチェックすることができます。

 しかしここで挙げたような 「精神的ブラクラ」 の場合、単なる画像や YouTube などへの アップロード された動画、もしくはそのリンクなので、ソフトウェア的なチェック、判定による排除が非常にしづらい現実があります。

精神的ブラクラ、グロ画像から身を守る6つの方法

 そんな中で身を守る術としては、

1)

怪しい URL、よくわからない 短縮 URL は極力踏まない。 掲示板などに貼られた URL の場合なら、いきなり踏まずに、その後の他の スレッド 住人などの反応、レス を見てから判断する。 親切な人がいたら、「グロ注意」「○○は激グロ、踏むな」 などと警告してくれたりします。

2)

踏む前に URL をちゃんと見て、グロサイトにつながりそうな特定文字列を含む URL は踏まない (海外の有名なグロサイトの URL に、rotten.com (ロッテン/ グロ以外の画像も置いてある) とか ogrish.com (オグリッシュ/ 完全なグロサイト)、クマ関係のスレッドによく貼られる sixbullets.com や、mat.blogdns.com なんてのがあります)。 またそれらのドメインを知らなくても、ローマ字で見たまんまの 「guro」(グロ) とか 「shitai」(死体) なんてのもあります。

3)

いきなり全画面表示や大きく表示などをしない。 画面の隅っこにブラウザを移動して、ずらしながら少しずつ見るようにする。 また時間が経つと豹変するタイプに備え、一定時間放置してから見てみる。

4)

2ちゃんねる などの場合、専用ブラウザ (専ブラ) などを使って、貼られた画像のサムネイル表示 (小さい見本画像表示) で確認してから開くようにする。

5)

「2ちゃんねる」 に、判定スレッド (怪しい URL を貼り付け、踏んでも大丈夫かどうか訊ねることができるスレ) があるので、ここを利用する。

6)

「○○で画像検索してみろ」「○○で検索」 なんて書き込みがあった場合、いきなり画像検索したり、検索結果をクリックしたりしないこと。 有名なものに 「グリーン姉さん」(屍蝋 (腐敗せず死体などが蝋化すること) して緑色になった女性の死体の画像)、「女賢者」(異様な目をした女性の顔のアップ)、「POSO」(YouTube などにある6分間ほどの動画で、内戦で敵方の人間を小さい子供も含め殺害する様子を収めたもの)、「眞鍋かをり 住所」(一時期、血まみれの女性の死体写真に大きな音がでるサイトが検索結果に出ていた)、「メキシコやコロンビアの麻薬組織の拷問・虐殺」(女弁護士とか愛人、警官ほか) などがあります。

 これらは 「検索してはいけないワード」「絶対にググってはいけない言葉」 などと呼ばれてまとめられている場合もあります。 なお 「首切り」 だの 「F1 事故」 だの、「航空機 事故」 だの 「畸形」 だのといったキーワードは、常識で考えてもまともな画像、動画は出てきません。 怖いもの見たさはわかりますが、一度見てしまったら、まだ見ていなかった昔の自分には二度と戻れません。 トラウマになる場合もあります。 注意しましょう。

 なんてのを、なるべく励行するようにしましょう。

精神的ブラクラとまでは云えない、単なる釣り動画や釣り画像なども

 「5分で消す」「15秒で消す」 などのタイトルで一時よく掲示板などに貼られていた画像に、柔道選手、柔ちゃんこと 谷亮子さんの顔面ドアップ (しかも目を閉じてキスを待っているような顔の画像) や、瀬戸内寂聴さんの画像、古くは伝説的な ネットアイドル とも呼ばれる TERUMI さんの画像などがあります。

 これらは 「精神的ブラクラ」 というより、単なる 「釣り画像」 ですが、人によってはマイクラ判定する場合もあるようです。 まぁ貞子とか、白い顔に真っ赤な口をした怖い女の人に比べるのもなんですが。

 また MAD動画 に 「人類滅亡」 という カテゴリ がありますが、「幼女の着替え」 なんてタイトルがつけられ、当初はそれにそった内容の動画なのに、肝心なところ、一番見たいところでいきなり隕石が地球に衝突し (NHKスペシャル 「気候大異変―地球シミュレータの警告」 の CG シーン)、ドリフの 「8時だよ全員集合」 の前半コントの終了音楽と共に終了…なんて動画もあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2002年5月23日)
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