これが頂点から見る景色か…きれいやのう… 「てっぺん」
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ええか、せっかく生まれてきたからには 一度くらいは てっぺん目指すんや!! (有明いく子) |
「てっぺん」(天辺・頂辺) とは、物の一番高いところ、頂上、最高点、トップ、真上、あるいはそれが転じて頭の上とかアナログ時計の針が真上を示す深夜0時 (日付の変わる瞬間) を広く差す言葉です。 「てっぺんを目指す」 と云えば、山の頂点を目指して登るとか、競技大会などで 優勝 する、何らかの組織や権力機構、業界のトップに登り詰める、成り上がるみたいな意味で使うこともあります。
あるいは おたく の世界では、特定の ジャンル で飛びぬけた存在になる、推し の ファン の中で頂点に立って トップオタ (TO) として君臨するみたいな意味で使うこともあります。 同人 の 界隈 の話題なら、コミケ で 壁サークル や シャッター前 の 配置 になってそのジャンルの一番になるみたいな ニュアンス ですね。
時計の針が真上を指して 「てっぺん」
おたくや 腐女子 の世界では、テレビ業界用語から転用する形で深夜のバラエティ番組や アニメ の放送時間帯を指すこともあります。 午前0時をてっぺん、0時を跨いで日付がかわるような時間はてっぺん越えみたいに呼びます。 このあたりは独特な時制の使われ方もしばしばされ、例えば午前0時を前日の日付のまま24時としたり、日付が変わっての午前1時を前日の日付のまま25時と表現することもあります。 日付が変わるあたりはうっかりすると前日や翌日と間違うことがあるので、その工夫と云うわけです。
ちなみに日本では 一般人 が 日常 の会話において時間を24時間制で表現するのは当たり前ですが、海外ではあまりそういう傾向はないようで、18時40分みたいな表現に最初は驚いたみたいな外国出身者もたまにいますし、海外から日本のアニメを ネット の 配信 で観ようとして 「26時って何じゃ?」 と混乱する人もいるようです。 このあたり、1980年代に電卓と並んで日本のお家芸のひとつでもあった比較的安価なデジタル式腕時計が普及し始めた頃の表示方法あたりに大きな差がついたきっかけがありそうですが、詳細は不明です。
デジタル腕時計 (デジタルウォッチ) 自体は1972年発売のアメリカ・ハミルトン社 「Pulsar Time Computer」(LED 方式) が世界初ですが (発表は1970年、1973年には映画 「007 死ぬのは奴らだ」 でジェームズ・ボンドが身に着けていました)、その後はアメリカの IT 関連企業も相次いで発売。 しかし高価すぎて普及せず、日本でもほぼ同じころにセイコーやシチズン、カシオなどが相次いで発売しますが、大学初任給が7〜8万円程度の時代に10万円を越えたりそれに近いような価格で 「憧れの高級品」「未来の道具」 みたいな扱いでした。
その後1980年代になるとどんどん低価格化が進み、とくにカシオを中心に安価で機能性に富む若い男性向け腕時計として普及します。 この時代に手に入れた中学生あたりだと妙に イキっ て24時間制表示にしたりしますし w、その影響もいくらかはありそうです。 ミリタリー ファンだとコロン (:) を抜いて 1840 みたいに数字だけで書いたり。
ヤクザや不良らアウトローが使いそうだったり
一方、「てっぺん」 という分かりやすく景気の良い言葉だからか、ヤクザや不良・ヤンキーといった世界でも、その世界の頂点に立つ、組織のトップや頭、ヘッドに登り詰める、あるいはその立場にある大人物みたいな意味でよく使われます。 「わしはのぅ、お前と一緒にてっぺんから見える景色を見たいんじゃ」「相手のてっぺんの命 (タマァ) 取らなこの戦争は収まらんのや」 みたいな感じです。
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