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人気作品グッズの黄昏…「ワゴン行き」

 「ワゴン行き」 とは、小売店の商品が店舗内の棚や陳列台から外され、簡便な金属製のワゴンにその他の商品とごちゃ混ぜ・十把一絡げに載せられることです。 こうした陳列方法はジャンブル陳列とか投げ込み陳列と呼びますが、一般にワゴンに陳列される商品は 「ワゴンセール」 として安売り・投げ売りされることから、「目玉商品」「お買い得品」 として扱われるものがある一方、見切り品として 「売れ残り」「人気がない」「需要 がない」「価値がない」「終わった商品」 などと見なされることもあります。

 転じて おたく腐女子 の世界にあっては、特定の アニメゲーム といった コンテンツ に対して 「人気がない」「オワコン だ」「爆死 した」 といった ネガティブ な意味の比喩表現として 「ワゴンセール行き」 が使われます。 売れずに DVD やブルーレイ、ゲームソフトがワゴンに載る、関連グッズが一山いくらのような状態で投げ売りされるという意味です。

 またコンテンツ全体ではなく、作品に登場する特定の不人気な キャラ、嫌いなキャラについてのみ、フィギュアなどの派生商品が売れない = そのキャラの人気がないとの意味で、「ワゴン行き」 とか 「ワゴン必至」などといって 煽った叩く 事もあります。

 なお マンガ や書籍類に関しては、再販制度により値引き販売や投げ売りはほとんどされないので、こうした言い方をするケースは稀です (書店によっては買い取り書籍の存在など例外はあります)。 しかし一旦人の手にわたって古書となった後の流通 (リセール二次流通) となると話は別で、その場合はワゴン行きの他、大手古書店チェーンの名前を使い 「ブックオフ行き」「ブックオフ直行」 などという呼び方で 「この本・作品は人気がない」 と アンチ が腐す場合もあります。

 このほか、意に反して売り飛ばされるとの意味で 「ドナドナ」 と呼ばれることもあります。

ワゴンセールは宝の山? 長いスパンで見ると驚くような高値になることも

 ちなみにワゴンセールになる商品はその多くが売れ行きが悪かった商品ということになりますから、市場から人の手に渡る数も少なく、長いスパンで見ると レア だったり宝の山状態だったりします (大ブームとなりヒットした商品の末期の在庫調整の場合もあるので一概には云えませんが)。 もちろんいくらレアでも欲しがる人がいなければ価値はありませんから、値上がりする場合にはいくつかの条件があります。

 よくあるケースでは、人気作品の中の不人気キャラがあります。 これは 「そのシリーズのキャラを コンプ したい」 といったマニアや ファン のニーズがあるからで、そのキャラ単体の人気不人気に関わらず一定のコレクション的需要があり、10年20年で見ると絶対数の少なさも手伝って、驚くような高値で取引されるようになったりします (コンプからそれだけを 抜く ことはできないので、未コンプだと 「最後の1つ」 みたいになりがちで、単体だと価値も高い)。 また作品が後年再評価されたりリメイクされ、不人気キャラだったのが突然人気キャラになったようなケースでも、大きな値上がりが期待できるでしょう。

 転売 前提でワゴン品を買うのもあれですし、フィギュアなどはかさ張ってしまうために、そうそう値上がり期待で買って保存できるものでもありませんが (どう考えても利回りが悪い)、後年 「うぉ、あの時 スルー したフィギュア、今はこんな値段なのか」 とオタグッズショップ巡りで驚くことがあります

 筆者 はセーラームーン (セラムン) が好きで サークル もやっていますので、もっぱらセラムンの古いキャラグッズでそれを感じていますが、どのキャラがそれに相当するかは書かない方が良いとして、かつては500円で投げ売りされてたのが2万円とか4万円とかでショップに出ているのを見ると、やっぱりびっくりします。 まぁ、うちにあるんですけどね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年9月21日)
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