瀬戸内寂聴さんも… 「誰得」 とは、徳を積むスレです…
結局ほとんどのネタ話は誰得 (寐津菟かき子) |
「誰が得するんだよ」 略して 「誰得」 とは、余りに意味不明で無価値なため、それを見たものが理解に苦しみ呆気に取られて思わずつぶやくセリフの一種です。
「これ誰が得するんだよ…」 などと単独で使う場合もありますが、他の言葉に接頭して、「誰得動画」(誰が得するかわからないような動画)、「誰得アニメ」(いったい誰が見ているのか、どんな視聴者を想定して作っているのかわからない アニメ) などのように使う場合もあります。 ある種の罵倒語ですが、ニュアンス 的には 「あっけ…」 みたいな感じになりましょうか。
「誰得」 元ネタは 「誰が得するんだよこのスレは」
「誰得」 の 元ネタ ですが、掲示板 の 2ちゃんねる のニュース速報板において、2005年5月25日に立てられた スレッド、「瀬戸内寂聴もオナニーするの?」 への2番手の 書き込み に由来します。 発言番号1のスレ (スレッド) を立てた人に対し、すかさず2番目に書き込みをした人が、
誰が得するんだよこのスレは
と レス。 こうした言い回しは、お笑い芸人などの不条理 ネタ に対する反応などでも触れられるケースが以前からありましたが、この面白みのある意表をついた切り返しがうけて、あちこちのスレッドに発言がコピー&ペーストされ、いわゆる 「クソスレ」 に対する 「>>1 市ね」 と同じような意味の慣用句として広がりました。
現在は、やんわりとした批判や否定の言葉として、後半の 「このスレは」 を省略したり他の文言を入れるなどして使われているようです。 ちなみにその後 「瀬戸内寂聴」 関連のスレッドは、見るだけで、書き込みするだけで 「徳が積める」 とうわさになり、どこかの掲示板に 「誰得」 のスレが立つと、「徳が積めるスレと聞いてやってきました」「ありがたや、ありがたや」 などと、どこからともなく人が集まるようになっているようです。
それに伴い?、後には 「誰得」 に対して 「皆得」 などと合いの手を入れるようにもなりました。
最近ケータイ小説はじめました ドキドキッ ヾ(=^▽^=)ノ
, ―――― 、 / \ / ヽ / ', . | | . | - 、 _,、| ,ハ \ / ト、 . | } -rェュ、 ,rェュ || . | ― − || \」 、 レ' ', ノ^ー--‐'ヽ / ' ー'´ 、ー‐―‐ァ 〉 / . ,ノ!ヽ `ー―' /ヽ / i\\ /! \ /l l\\` −―‐ イ ! \ // | | |
瀬戸内寂聴さん (1922年5月15日〜) AA |
「誰得」 の間接的な生みの親とも云える瀬戸内寂聴さんは、権僧正を僧位にもつ天台宗の高僧 (法印) で、様々な文芸活動により、1997年に文化功労者に、また2006年には文化勲章を授与されるなど、現代を代表する知識人、文化人となっています。
生まれは1922年5月15日で、1956年に文壇にデビュー、1990年頃までは、本名でもある瀬戸内晴美さんや、他のペンネームなどをいくつも名乗って多彩な 作品 を発表していました。 代表作としては、労作 「現代語訳源氏物語」(全10巻/ 講談社/ 1997年〜1998年) があまりに有名です。
その後あろうことか、ペンネーム 「ぱーぷる」 で齢86歳にして、携帯サイト 「ケータイ小説文庫 野いちご」 で 「ケータイ小説」 デビューしていたことが 2008年9月24日に発覚 (作品タイトルは 「あしたの虹」)。 小説家には瑞々しい感性、柔軟な発想が必要とは云うものの、若者言葉を自在に操り、顔文字 や絵文字まで駆使する そのあまりのピッチピチな瑞々しさに、「寂聴、マジ パネェっす」 と ネット の 界隈 でも大きな話題となりました。
さすがにこの人物の オナニー に本気で興味のある人間は少ないと思われますので、やはりここは 「誰得」 と叫ばずにはいられないでしょう。
誰得 と似たような使い方、もうやだこの○○ なんてのも
ところで 「誰得」 と似たような意味の言葉で、もうやだこの○○ 例えば 「もうやだこのスレ」「もうやだこの板」 なんてのもあります。 ありふれたごく 普通 の日本語ですが、ネトゲ 界隈や掲示板 「2ちゃんねる」 のニュース速報板などで頻繁に使われるようになっていますね。
なお 「誰得」 が流行り始めた頃、地上デジタル放送 (地デジ化) の大キャンペーンや裁判員制度などが始まったこともあり、地デジ化誰得、裁判員誰得制度などとセットで使われたり、訳のわからない政策や公約などが 「誰得政策」「誰得公約」 などと呼ばれるようになりました。
「誰得」 対義語は 「皆得」「俺得」
「誰得」 の対義語としては、前述した 「皆得」(みんなが得をする) のほか、「俺得」(俺は得をする、こういうのが好きだ) なんて言葉になります。