同人用語の基礎知識

ネトゲ/ ネットワークゲーム

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2000年代から大発展、ゲームの世界を変え続ける 「ネトゲ」

 「ネットワークゲーム」(Network Game)、ネトゲ とは、インターネット をはじめ様々な ネット を経由してサービスの提供、プレイなどを行う ゲーム のことです。 ネットの種類、およびその使い方から多種多様なスタイル、名称があり、うちインターネットなどのコンピュータネットワーク、通信回線を使うものについては、オンラインゲーム (オンゲー) と呼ぶ場合もあります。

 ゲームを通信手段を使ってプレイするスタイルは歴史も古く、コンピュータネットワークなど存在しない時代にも、将棋やチェス、テーブルトークRPG などにおいて、手紙 (郵便) を使った遠隔 プレイヤー 同士のゲームなどがありました。 その後コンピュータとそれを使ったゲームが広がると、ゲーム機同士を直接ケーブルなどで接続した通信対戦ゲームや、赤外線通信を使ったゲームなども登場。

 さらに パソコン通信 の時代が始まると、コンピュータネットワークを使ったゲームが登場するようになり、以降のネットワークゲーム (ネトゲ) は、こうした形のもののみを呼ぶ言葉になったといって良いでしょう (反対にネット通信機能のない旧来のソロプレイ中心のゲームはオフラインゲーム、オフゲーと呼ぶようになっています)。

 なおモバゲーや GREE、mixi、Facebook などの ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) をプラットフォームとしてサービス提供を行うネットワークゲームは、とくに ソーシャルゲーム (ソーシャルゲー) と呼ぶこともあります。 ネトゲ、オンゲ、ソーシャルゲーごとに、厳密な言葉の意味は違っていますが、ひとまとめにネトゲと呼んでも意味は通じるでしょう。

様々ネットとの接続でゲームの世界が広がる

 ごく初期のネットワークゲームと云えば、プレイヤーがおのおのゲーム機などを持ち寄り、ゲーム機同士をケーブルで接続して通信を行なってプレイする (後には無線通信) ものでしょう。 同じゲームを複数で楽しめるこうした遊び方は、それ以前からゲームセンターなどではお馴染みのものでしたが、それが家庭で気軽に楽しめるようになった意義は大きかったと云えます。

 一方、コンピュータネットワークを使ったゲームについては、初期の頃はネット回線の速度が遅く通信費も高かったため、ネット利用が極めて 限定的 なものでした。 ゲームソフトの配信や追加要素などを ダウンロード するだけだったり (1990年/ SEGA メガモデムを使ったゲーム図書館 など)、オフラインで遊んだゲームの得点情報をやりとりしてランキングに参加するだけなど、現在のような 「リアルタイム で大勢の人間と同時に遊ぶ」 といったネトゲの形ではありませんでした。

 その後、オンライン 将棋や囲碁、マージャンなどが徐々に普及。 さらにその後のネトゲの世界を決定づけたような複数プレイヤー参加型のオンラインRPG (MORPG) の 「ディアブロ」(Diablo) 1997年に登場。 当初はパソコンのハードウェア性能や普及状況、ネット回線の状況などから、一部のコアなゲーム ファン のマニアックなゲームだったのが、これ以降盛り上がるようになり、一気にネットゲームの世界が広がってゆくことになります。

ネトゲに使われるゲームハード

 ネトゲに使われる機器としては、パソコン (PC/ パーソナルコンピュータ) やゲームハード機 (据え置き型、ポータブル・携帯型など) 、後には携帯電話 (ガラケー/ フィーチャーフォン)、さらにはスマートフォンなどを使われるようになっています。

 ゲームのタイトルによっては様々なハードウェアを利用したプレイヤーが自由に同じゲームを同時に楽しめるようになり、単にゲームの付加価値としてのネット利用から、ゲームビジネスのありよう、ゲームそのものの 概念 も、大きく変えるインパクトがあったと云って良いでしょう。 またゲームそのものとは直接関係のない チャット などのコミュニケーションツールが充実しているのも、ネトゲの特徴と云えます。

ネトゲのサービス提供スタイル

 初期のパソコン用、ゲームハード機用のものは、ゲームプログラムの入ったソフトを購入し、パソコンにインストールするなどして利用していました。 こうしたスタイルのサービス提供はその後もずっと行われていますが、現在はネットを通じてクライアントソフトをダウンロードしたり、ゲームプログラム自体はネット上 (サーバ) にあり、プレイヤーは端末から操作するだけのような形が多いでしょう。

ネトゲのサービス課金システム

 ネトゲのサービス 課金 システムについては、定額課金制 (1ヶ月間いくらといったサービス利用期間に対する前払いの料金システム) と、アイテム課金制 (プレイは基本無料で、ゲーム内で使う アイテム の購入で料金が発生するシステム) の、大きく分けて2種類だといって良いでしょう (両システムを併用しているものも多い)。

 また料金の支払は、個別にカード決済や銀行振込、ウェブマネー のようなプリペイド (前払い) カードシステムを使うほか、複数のゲームを集めたネトゲのポータルサイト、プラットフォームが人気となって以降は、サイトごとの仮想通貨 (ポイント) を介して支払うシステムが多くなっています。

 それ以前の、ソフトウェアが入ったメディアを購入する形のゲーム提供と違い、「長く遊んでもらうほど利益があがる」 というビジネスタイプとなっているので、クリアしたらそれで終わりという内容にはなっておらず、様々な 「末永く遊んでもらうための仕掛け」 があるのがネトゲの特徴でしょう。

ゲーム廃人、高額請求、人間 トラブル …流行と共に様々な問題も

 ネトゲが広がるとともに、様々な問題点も生じています。 ゲームの世界にのめり込み、日常生活に支障をきたしたり、生活の全てがネトゲ中心となってしまうネトゲ廃人問題や、アイテム課金制や ガチャ商法 などによる高額の料金請求問題、さらに人間同士が遊ぶことから、人間関係のトラブルが生じたり、レアアイテム の詐取、アカウント乗っ取り や不正アクセス、さらには RMT (アイテムなどをリアルマネーでやり取りする) から大規模な詐欺事件なども起こっています。

 一方、コミュニケーションの場でもあることから、様々な文化や言葉、流行の発信地となることも多く、生活が立ちゆかなくなるほどのめり込むのはどうかと思いますが、関わっていて面白く刺激的な世界であるのは間違いありません。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2003年9月15日)
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