同人用語の基礎知識

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回線を占領してひたすらダウンロード…嫌われる DOM

 「DOM」(ドム) とは、自分でソフトウェアやデータの作成をしたり、それを ネットアップロード せず、またネット上の 掲示板 などへの 書き込み にも参加しないで、他人の作ったソフトやデータ (過去ログや 画像、辞書データ、アイコン、動画や MIDIデータ など) をひたすら ダウンロード するだけの人を否定的に指して使う言葉です。

 言葉としては、「Download Only Member」 の略語で、「DOM」 となります。 「ダウンロードするだけの人、DLするだけのメンバー」 と云うわけです。 似た言葉に ROM (他人の書き込みを読むだけの人) というのがありますが、それが転じて作られた言葉でした。

 言葉として使われるようになったのは パソコン通信 の時代で、しばしば数に限りのある通信回線を占領し (例えば小規模な 草の根BBS のホスト局の場合、ウェブサイトなどと違い、1人の 「DOM」 がDLしっぱなしで占有すると、他の利用者が接続できなくなってしまいます)、ダウンロードに対するお礼や感想、要望などの反応、レスポンスもなしの、マナー違反、「迷惑な人」 に対する蔑称のような扱いでした。

お互いに作品や意見を持ち寄る 「互助の精神」 からすると…

 ネットというのは情報やデータの 共有 が、その初期の頃からの重要な目的でした。 誰もデータやソフトを作ってアップロードしなかったり、掲示板への書き込みなどをしなければ、場そのものが成り立たなくなりますので、これは当然です。 ソフトウェアなら 作者 へ感謝の言葉を添えたり、「ここをこうしたらもっとよくなる」 のような改善点を提案したり、「○○ 環境 だと誤作動する」 のような バグ 取りのための情報提供などは、「ダウンロードして使用する対価」「互助」 として、本来は自発的に行うものでした。

 しかし実際は、DLした全てのソフト、データに必ず感想をつけるのは難しいですし、大規模商用ネットのライブラリや、あるいは インターネット の時代となって、少なくとも 「回線占有による迷惑」 もなくなったことで、言葉としての 「DOM」 は、ほぼ使われなくなったといって良いでしょう。 それでもソフトやデータをアップして反応が全くない (けれどダウンロード履歴は増えている) 場合には、作者が愚痴や恨み節で 「DOM ばかり…」 などと使うケースはあるようです。

 インターネットの 掲示板 などでも、GJ とか なんて1行の レス でアップロード者にダウンロード者が謝意を示すケースがありますが、たったこれだけのことでも、あるのとないのとでは、アップロードした人のモチベーションは大きく違います。 まあ謝意の1行レスだらけになっても、その掲示板や スレッド、コミュニティに迷惑になる場合もありますが、誰も反応してない時に、「最初に自分が謝意を伝える」 くらいの心構えは、利用する側のマナーとして、持っていてもいいかもしれません。

 なお作者が 「DLしました報告はいりません」「感想はとくに求めていません」 と宣言している場合には、これを尊重するようにしましょう。 ただしその手の話題を扱っている掲示板や自分のブログでの発言のついでに、それとなく触れて宣伝を手伝ってあげるのは、喜ばれる場合が多いようです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2000年10月4日)
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