クッションになったり、背が高く見えたり足が長く見えたり 「厚底靴」
「厚底靴」 とは、靴の ソール (靴底) が厚く作られた靴のことです。 いわゆるハイヒールと異なり、かかとの部分だけでなく、つま先部分を含めたソール全体が厚いのが特徴です。 スポーツ用の靴でクッション性を高めたり、おしゃれ用としてスタイルアップ効果を狙ったものがあります。 ただし一般に厚底靴と呼ぶ場合は、5cm から 10cm 程度もの厚みを持つ、機能性よりは ファッション を重視したものがそう呼ばれることが多いでしょう。
靴の種類は スニーカー や ブーツ、スリッポン、サンダルなど多岐に渡り、また厚底であることを目立たなくしているもの (背の高さや足の長さを隠れてアピールするためのシークレットシューズ) と、厚底であることを外見から明確にしたものとに分けられます。 ファッション アイテム として見る場合、おおむね後者を厚底と呼ぶことが多いかも知れません。
人は高さを望むもの? ロンドンブーツと厚底ブーツの大流行
厚底靴の歴史は古く、洋の東西を問わず古代から権力の象徴として用いられていたケースがあります。 また古代ギリシアでは、劇場に登場する重要な 出演者 を目立たせるために用いられたとの記録もあるそうです。 日本でも木製の靴で底の部分を厚くしたものを貴族などが履くことがありました。 ソールではないけれど、下駄を高くしたもの (高下駄) もありましたし、少しでも高くというのは威厳を持たせたり目立たせるためには分かりやすいものなのでしょう。
和服に合わせる履物では、厚底の草履もあります。 通し (草履の底となる芯材) の厚みや枚数 (重ね芯) で全体の厚み (高さ) が調整され、通しが2枚なら二枚芯や二の二枚芯、二枚芯にヒール (かかと) 部分だけの半月があれば三枚芯や二の三枚芯などと呼びます。 七五三などでの女児や、未婚の女性、舞妓さんなどが晴れ着に合わせる厚底の華やかな草履は、ぽっくり や おこぼ と呼ぶことが多いでしょう。 表面を漆塗りで固めて赤や黒に塗られていることもあります。 これは晴れ着の裾を汚さずに歩けるよう工夫したものとされます。
現代のファッションアイテムとしては、1970年代にブームとなったロンドンブーツがあります。 またロンドンブーツ流行から20年ほど経過した1990年代後半に、二度目の 厚底ブーツ ブームがやってきます。 いわゆる ギャル ブームによる大流行です。 ソール高も 10cm どころか 15cm を超えるようなものも見られ、同じく流行した 茶髪 や チビT、ミニスカ や ホットパンツ、ルーズソックス などとともに、ギャルの象徴のような重要なアイテムとなっています。
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