一足あると便利! 実用性とファッション兼ね備える 「ブーツ」
「ブーツ」(Boots) とは、足のかかと・くるぶしや足首より上までを覆う 靴 全般を指す言葉です。 長さや形、素材などによって様々な種類があり、例えば長さによって ロングブーツ や ショートブーツ、形状で 編み上げブーツ などがあります。
日本語では 「長靴」 と呼び、基本的に全く同じものを指します。 とはいえ ファッション の世界や一般的な言葉の使い方としては、比較的年齢層の高い人たちが長靴、それ以外がブーツとか、子供の雨具や冬場の防寒靴、産業用のもの (エンジニアブーツ) など、何らかの機能 (防水や耐油、業務における防寒) を強く意識した実用品を指す場合は長靴、それ以外も含めたくるぶしや足首以上を覆う靴全般をブーツと呼ぶことが多いかもしれません。
いずれにせよ産業用を除けば雨季や冬季に用いられることが多く、男性は ミドルブーツ からショートブーツあたりまで、女性はひざ下まで覆うような長いブーツ (ロングブーツ) や、膝上まで覆うような極端なロングブーツ (ニーハイブーツ) を履くこともあります。 ブーツ自体は タイムレス な 定番 の靴ですが、時代によって流行り廃りがあり、日本においては1990年代の ギャル ブームの際、ソール (靴底) が5cm から 10cm 以上もあるような 厚底 のロングブーツが大流行しています (厚底ブーツ)。
ロングブーツには足元を引き締め足を長く細く見せる効果があり、とくに女性の間では定期的なブームが訪れています。 男性が街中で 日常的 にロングブーツを履くことは現在ほとんどありませんが、ミリタリー の世界ではいわゆる将校用の軍靴の代表として、ミリタリールックの一部として履く例があります。 またオートバイに乗る人が、足の保護のために履くケースもあります (バイクブーツ)。 ただしいずれの場合もロングと云えるほどの長さのものは時代を下るごとに減少する傾向にあります。
なおブーツ部分とズボン、さらに胸当てとが一体化・続きとなったゴム製のものは胴長とか胴付長と呼びます。 海や川に入ったり海産物を取り扱う場で用いられるもので、一般的にはブーツではなく衣服扱いとなることもあります。 劣化などで穴でも開かない限り防水漏水対策が万全で、履いたまま海や川に入るとちょっと身体が浮き上がる感じの頼もしさがあります。
ブーツ類の主なバリエーション
ニーハイブーツ | 膝の上まで覆うような、極めて長いロングブーツのことです。 とくに太ももに達したり隠すほどの丈のものを指すことが多いでしょう。 靴下 で同じような丈のものをニーハイソックス (ニーハイ) や オーバーニー と呼びますが、それと同等の扱いです。 なおオーバーニーと ミニスカート との間に見える僅かな太もも部分を 絶対領域 と呼ぶこともありますが、これをニーハイブーツで使うこともあります。 |
ロングブーツ | 膝下まで覆う丈の長いブーツで、現在は主に女性向けに販売されています。 膝上まで覆うものはニーハイブーツと呼ばれることもあります。 男性用のもので乗馬用ブーツに似た筒状の開きがないもの (固胴) はミリタリーブーツとか将校長靴、靴紐のあるものは編み上げロングブーツと呼ぶこともあります。 材質はおおむね皮や合成皮革で、色 は黒や濃い茶色などが多いでしょう。 厚底のロングでやや明るい色のものは、派手目のメイクや 茶髪、チビT、ジャラジャラとした アクセ などと並び、ギャルファッションの象徴的 アイテム のひとつとなっています。 |
ミドルブーツ | ロングとショートの間で、ふくらはぎあたりまでを覆う丈のものを指します。 女性向けの場合、ミディ丈やハーフブーツと呼ばれることもあります。 おしゃれ用ブーツとしてはもっともポピュラーな丈で、秋冬用の厚着はもちろん、短めの スカート や ショートパンツ、ホットパンツ などともよく合わせられます。 編み上げ式の場合、ブーツというよりは登山靴や軍靴のような扱われ方が多いでしょう。 実際商品もそうした用途のものが多くなっています。 |
ショートブーツ | くるぶしが隠れる程度の丈のブーツで、男女ともによく用いられるブーツの基本形のような丈のものです。 売れ筋のために様々なデザインや素材によるバリエーションがあり、カジュアルからフォーマル、おしゃれから実用性重視まで、幅広いコーディネートや用途に合わせられます。 コスパ に優れた製品が多いのも嬉しいところです。 |
ブーティ | ショートブーツよりもさらに短く、くるぶし程度を覆うくらいの丈のブーツです。 ブーツとしての実用性はさほど高くありませんが、女性用の場合、パンプスよりはいくらか歩きやすく活動的に見え、また足元に適度なボリューム感を与えることで足首を細く見せる効果もあります。 主にファッション用途に用いられることが多いでしょう。 |
ローカットブーツ | ブーティよりもさらに短く、足の甲を覆う程度の丈のブーツです。 しばしば足の固定に重点が置かれ、スニーカー やトレッキングシューズのように、歩きやすく疲れない機能性ブーツとして扱われるケースが多いでしょう。 |
編み上げブーツ | 靴紐で編み上げて着用するブーツで、ミリタリーっぽかったり、ボンテージや SM のイメージがあったり、クラシカルな雰囲気があります。 レースアップブーツと呼ぶこともあります。 脱ぎ履きは極めて面倒で、ちょっとした外出で気軽に履けるものではありませんが、服とのコーディネイト次第でかなりかっこよく見せることができます。 見栄えがすることもあって、マンガ や アニメ、ゲーム といった創作物や、一部のロックバンドの衣装やその ファン らの 界隈 によっては比較的見かけるものでもあり、コスプレ の世界でも人気があります。 ただし高価なため全体数はさほど多くありません。 |
厚底ブーツ | 靴底 (ソール) が厚いブーツのことです。 とくにソール高が5cm から 10cm 程度以上のブーツを指します。 ロンドンブーツと呼ぶこともあります。 1970年代にブームがあり、次いで1990年代後半にギャルブームの中でもリバリバルブームとなっています。 とくにギャルブームの際は、若い女性らの都市部でのファッションのマストアイテムのひとつともなっています。 |
レインブーツ | 雨具として用いられるおおむねゴム製の長靴のことです。 学童用雨靴とも呼びます。 水が内部に入らないよう継ぎ目の一切ない一体成型されたものが多く、表面はつるつるしています。 とくに明るい黄色のものは幼稚園・保育園から小学校低学年あたりまでの子供が雨の日に履く靴として日本ではおなじみのものとなっています。 丈は学童用の場合はミドルとショートの中間くらいが多く、同じく黄色い雨合羽と雨傘とを組み合わせれば、絵描き をする際に梅雨の時期の 季節絵 の装いとしてぴったりです。 合わせてアジサイとでんでん虫がいれば完璧です。 |
ワイドシャフトブーツ | 筒 (シャフト) の部分が大きく広がったブーツです。 大振りでぶっといシルエットを持ち、子供っぽいかわいらしさや、ズボンなどの ボトムス をブーツ内に入れられるなど、機能性の高さもある形状です。 レインブーツに採用されたり、若い女性向けのファッション用として人気があります。 |
サイドゴアブーツ | ショートブーツ程度の丈で靴紐のないブーツに比較的よく見られるもので、足の両側に伸縮性のある素材 (ゴア) をつけたものです。 ある程度の長さがあっても着脱がしやすいのが特徴です。カジュアルにもフォーマルにも合わせやすいです。 |
ダックブーツ | 全体下部、つま先からかかと、足首の下あたりまでか全体が水を通さないゴムやビニールで作られ、上部の筒のあたりに革や合成皮革などの羽根や鳩目、靴紐やベルトなどが外側からついているタイプのブーツです。 防水といった機能性とファッショナブルな装飾性を兼ね備えたブーツです。 |
カントリーブーツ | イギリスで作られたハンティングやアウトドア用の丈夫なブーツのことです。 元々は貴族や上流階級らのものでしたが、農作業用として用いられたり、日本ではビジネスシューズとして用いられることもあります。 |
業務用・産業用ブーツ | ゴム製で何らかの作業の際に用いるブーツです。 エンジニアブーツと呼ぶこともあります。 レインブーツ同様一体成型されたものも多く、また全体的に肉厚でしっかりした作りとなっています。 つま先部分が金属で覆われた安全靴となっているものもあります。 実用性一点張りのような履物ですが、成形技術が進んだためか、外見にちょっとしたアクセントやデザイン的な装飾がされ、その実用性の高さや手ごろな価格から、一般用として選ばれるものもあります。 |
それぞれの特徴は組み合わさる場合もあり、色違いなども含め、選ぶ気になればどんなブーツもありそうなのが嬉しいところです。
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