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足を守ったりおしゃれをしたり…現代生活に欠かせない 「靴」

 「靴」(shoes) とは、足を包む形の履物・シューズのひとつを指す言葉です。 もっぱら皮で作られた革靴を指しますが、合成皮革で作ったもの、木靴といった木製のもの、金靴のような金属、それも黄金で作った靴もあります。 日本語でも木製靴などを指す履や沓 (くつ) がありますが、これらとは区別することが多く、また草履や足袋、下駄といった日本の伝統的な履物も含めない考え方が多いでしょう。 一般的には明治維新前後に西洋風の靴が本格的に日本にやってきて庶民の間に普及するにつれ、これら革靴や西洋靴を指して使われるようになっています。

 西洋靴に革製のものが用いられたのは、木材やその他の素材に比べて柔軟性があり、また耐久性の高さや保温性・保湿性、入手や加工のしやすさからです。 これはヨーロッパの気候に合わせたもので、日本では高温多湿ということもあり、特殊な用途で用いられた革製靴をのぞき、ほとんど発展しませんでした。 肉食をあまり行わず、皮革の入手が難しかったという部分もあります。

 一方、時代を下ると靴にも様々な材質が用いたり、複数の素材を組み合わせる複合素材靴なども作られるようになります。 例えば布を使った布製靴 (ズック)、布や木や皮を組み合わせたもの、靴底 にゴムを用いた スニーカー、さらにはプラスチックやビニール、とくに EVA素材 (エチレン酢酸ビニル共重合樹脂) を用いたものなども広く普及するようになります。

 いわゆるサンダルやつっかけの類は草履や足袋、下駄などと同等の扱いで靴ではなく履物と呼ばれることもありますが、革製のサンダルもありますし、足を覆うようなものもあります。 いずれにせよ履物・シューズであり、このあたりは言葉の使い分けに厳格な基準があるわけではありません。

その人を知るには服ではなく靴を見ろ、みたいな考え方

 時代によって、靴がある種の権力の象徴といった扱いを受けることもあります。 権力者などは靴底が厚くヒールの高い靴を履いて 「高さ」 で周囲との地位や力の差をつけることもありますし、式典や祭祀で用いる華麗な装飾が施された黄金の靴などは、王冠や宝剣、絹織物などと並び、富と権力を示す威信財でもありました。

 現代にあっても、相手の経済状態や人となりを伺い知るには、まず足元の靴を見ろとはよく耳にする話です。 目に入りやすい服や 髪型、メイクなどに気をつける人は多くても、足元にまで気を配る人は少ないからその人の 「地」 が出るといった意味や、履きこまれて年季の入った、しかしきちんと手入れがされた靴からその人の行動や考え方、生活の様子が見えてくるみたいな考え方ですね。

 靴は 日常 の生活に欠かせない アイテム でもあり、マンガイラスト で描く際にも十分な配慮をすることで完成度が高まると考える人もいます。 靴は右左の区別があり、かつ身に着ける品の中では比較的複雑な形状をしています。 職業ごとに専用の靴などもあり、それだけに ディテール までしっかり描けると 作品 の質も高まるし、説得力も出てきます。

 とくに キャラ制服 を着た姿を描く際に、スニーカーや コインローファー といった通学用靴や校舎内での 上履き靴、部活時での 運動靴 などをしっかり描けると、それだけでワンランクアップしたような出来栄えになるかも知れません。 靴の中に履く 靴下 も含め、「おしゃれは足元から」 とは、ファッション の世界や身だしなみだけでなく、創作の世界でも意味のある言葉でしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2005年9月8日)
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