靴紐でしっかり足に固定、頼れる履物 「編み上げ靴」
「編み上げ靴」 とは、ストラップとして脱着可能な靴紐 (レース/ shoelace) を用いて編み上げるように足に固定する 靴 のことです。 靴紐靴とか紐靴、レースアップシューズと呼ぶこともあります。 一般的には甲の部分から上部に向かって左右に開く形状をした靴で、開口部の縁 (羽根) に鳩目 (ハトメ)・アイレットやシューホールと呼ばれる紐を通す穴があり、1本の靴紐をその穴に交互に通すなどして絞り結んで足に固定します。
しっかりと足に固定することができるため軍靴として用いられたり、建築現場などの危険な場での作業用靴、スニーカー などのスポーツ用、登山用の ブーツ などなど、動きやすさや歩きやすさ、足の保護などが必要な機能性の高い靴によく使われます。 またそのクラシカルでトラディショナルな 雰囲気 から、ファッション・おしゃれ用の靴としてもよく用いられます。
とくに革製の ミドル丈 程度以上のブーツはパンクやヘヴィメタルなどの音楽を中心とした若者文化、フェチ なボンテージファッションの一部としてよく用いられ、ロング な 編み上げブーツ などは革製のボディスーツやピンヒールのハイヒールなどと共に SM における女王様が身に着ける 定番 の履物としても 認知 されています。
なお靴紐などを用いず、スリッパやサンダルのように単に足を滑り込ませて履くものは スリッポン と呼びます。 また編み上げず、靴に付属した1本か2本程度の細いベルトやストラップで留めるものはストラップシューズとかベルト靴・バンド靴などと呼ばれることもあります。 後付けできるシューズストラップなども販売されています。 ベルトは甲の部分につくのが一般的ですが、全体がサンダル状でかかと部分につくものもあります。
フック式などバリエーションも豊富
履いた時の機能性や編み上げ部分の幾何学的な見た目の美しさに対し、日常 の生活では脱ぎ履きに非常に手間がかかり、普段使いとしては面倒な靴の代表でもあります。 それを緩和するため、あるいはファッション性をより高めるために、靴紐部分に工夫を加えた編み上げ靴もあります。
例えば靴紐を通す穴の代わりに金属製のフック (アイレットフック) がついていて、そこにひっかける形で編み上げるタイプや、靴紐の端を結ばずに引っ張って留め具で固定するもの、あるいは靴と同素材のベルトやハーネスと金属製のバックルで留めるもの、ベルトの固定にマジックテープを用いるものなどです。 それぞれ形状や名称は異なりますが、紐状のもので靴の筒部分を縛り上げて足に固定するという基本的な構造は同じです。
日本においてロング丈の編み上げブーツなどを街中で日常的に見かけることはほぼありませんが、見栄えがするため マンガ や アニメ、ゲーム といった創作物で キャラ が履いたり、コスプレ の場でも比較的見かけます。 これらは使いやすさより見栄えに 全振り ができる履物ですし、靴が足にしっかり固定するため 厚底 も選びやすく、高身長・足長なスタイルアップにも使える点が優れているからでしょう。
靴紐がほどけた、切れた…何らかのアクションの発端になったり
靴紐とは直接的な関係がありませんが、日本の履物である わらじや草履、雪駄、下駄などについている鼻緒で培われた文化的な文脈やゲン担ぎが、靴紐に重ねられることもあります。 例えば編み上げ靴で歩いていて靴紐がほどけた、切れたといった場合にそれが他者との出会いのきっかけとなったり、出かける際に紐を結ぼうとして切れるなどして 「縁起が悪い」 と履き主が不安を覚えると云った描写です。 創作物の 物語 においては、これらの出来事は次のアクションにつながる重要な 伏線 や フラグ となっていることがあります。
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