雨、雨、降れ降れ母さんが〜 「レインブーツ」
「レインブーツ」 とは、雨の日に用いる防水・漏水・撥水加工がされた ブーツ のことです。 単に長靴とか雨長靴や雨靴、おおむねゴムやビニールで作られているため、ゴム長靴とかゴム長、ビニール長靴と呼ぶこともあります。 街中で普段使いする簡便なものと、水産業といった産業用や荒天時の作業用の、実用性を重視したものの大きく2種類があります。
一般にもっともイメージしやすいのは、児童用で表面がツルっとした光沢のある黄色や明るい 色 のレインブーツでしょう。 雨降り中は視界が悪くなることもあるため、車のドライバーらからも視認しやすい目立つ色で作られた子供向けブーツで、同じく黄色い雨傘や雨合羽 (レインコート) と共に、雨天用の雨具・レイングッズとして昔からよく利用されています。
基本的な構造はゴムやビニールなどの水を通さない素材を用い、靴底 からブーツの筒 (シャフト) の部分までが射出式やスラッシュ式で一体成型がされた気密性の高いものを指します。 ものによっては内部に布加工 (インナーソックス加工) がされて肌触りを良くしたり、靴底 を 厚く (厚底) して悪路で何か尖ったものを踏んでも簡単に穴が開かないように工夫されたものがあります。 丈 (シャフト長) は ミドル から ロング あたりが多く、ズボンなどの ボトムス や厚手の 靴下 でも問題なくブーツに入れられるよう、筒部分が太い (ワイドシャフト) ものが多いでしょう。
ゴムやビニールと云った素材がブーツに本格的に使われるようになる前は水の侵入を防ぐのは難しく、逆に水抜き用の穴を開けたものもありました。 現在こうした穴は装飾 (穴飾り (ブローギング) として残っているだけのケースが多いでしょう。
ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン
大人向けのものとしては、完全な防水や漏水まではできないけれど、水たまりを踏んだ程度では水が内部に入りづらい構造だったり、単にちょっとした撥水加工がされただけのものもレインブーツとして扱う場合もあります。 ただしその場合は、完全防水かそうでないかの注意書きがされるケースが多いでしょう。
通常は完全防水をうたっていない商品に完全に水を防ぐ効果は期待できません。 これはブーツに限らず、レインシューズと呼ばれる 靴 でも同じです。 いわゆる JIS/ IPX 規格では、5級以上に相当しますが (生活防水は4級未満)、安全靴や作業用のものなど機能性が重視される商品を除けば、規格合格を示す適合マーク表示はされていないのが一般的です。
また構造上、筒部分の前部に開口部を持つ 編み上げ靴 で完全防水をうたう商品はまずありません。 しかしゴムやビニールでつま先など足首から下の部分やブーツ全体を作った上で、さらに上部に被せる形で皮や合成皮革、ビニールなどで靴紐を結ぶ羽根や紐穴 (鳩目)、ベルト、装飾部分がつけられたものもあります。 実用性といかにも長靴といった見た目が避けられる装飾性の高いブーツとして人気があり、こちらはおおむねダックブーツと呼ばれて区別されます。
一般に完全防水をうたう、いかにもなレインブーツは ファッション より実用性を重視した機能性ブーツであり、大人の場合は水場回りの仕事や作業を 日常 でする人でなければ、そもそも一足も持っていないというケースも多いでしょう。 一方で冬に雪がよく積もる地域では、ぬかるんだ悪路での滑り止め機能を重視したレインブーツが降雪時の通学・通勤や雪かき時の道具として必需品となっている場合もあります。 雪専用のものもよく用いられますが、基本的な構造は雨用と同じです。
創作物の世界でもそのままの意味で用いられますが、とくに 絵描き をする際に梅雨の時期の 季節絵 の装いとしてしばしば選ばれます。 合わせてアジサイとでんでん虫、てるてる坊主がいれば完璧です。 雨上がりの虹もよく合わせられます。
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