大人の迫力に未成年はタジタジ…? 「BBA」
「BBA」 とは、「ババア」 のことです。
主に ネット の世界で使われる言葉、ネットスラング の一種で、「ババア」=「Ba Ba A」=「BBA」 という、ローマ字略語 の形をしています。
ここでいうババアとは、年齢を重ねた女性、中年女性、年増、おばさんを罵倒目的で呼ぶという意味もあるのですが、未成年者が 「自分、もしくは友人や誰かの母親」 を指す場合も極めて多い、独特な言葉となります。
思春期以降の未成年者が、友人たちの前でことさらに自分の母親をババアなどと口汚く呼ぶことは一種の強がり、露悪趣味としてよくある現象ですが、これがそのままネットの世界でキャッチーな3文字アルファベットになった格好です。 なお 「ジジイ」 の場合は、「GGI」 となります。
自分の部屋であれこれやってると…忍び寄るBBAの足音
こうした言葉がネットの界隈で使われるのは、ネットワークゲーム (ネトゲ) の世界とか、ネットラジオ (ネトラジ) やニコニコ動画の生放送 (ニコ生) などの場でしょう。 気分よく友達や視聴者を相手にゲームやネット配信を楽しんでいると、ミシリミシリと親の足音が聞こえてきて (親フラ、あるいは BBA注意報とも)、BBAすなわちお母さんの登場となります。 「夜遅くまで遊んでないで寝なさい」「いい加減におし!」 などと小言や叱責が始まると、「BBA uzeeeeee」(ババアうぜえぇぇぇ) となるわけですね。
場合によっては母親がマジギレして怒鳴り声を上げ、それがそのままネット配信にのって 実況 されてしまう場合もあります。 そうなると子供丸出しのカッコ悪い姿を友人や視聴者に見せてしまうことになるため、もっとも恐ろしい重大なトラブル、放送事故とも云えるでしょう。 まぁ実際、BBAなどと憎まれ口が叩けるのも親が健在なればこそ。 いなくなってからありがたみが分かっても遅いのですから、大切にしたいものです。
「BBA結婚してくれ」 …独特な称賛表現としても
一方、ちょっとひねくれた称賛表現として BBA を使う場合もあります。 例えば 「BBA結婚してくれ」 の場合などは、BBA = ババア という罵倒語を使いながらも、「結婚してくれ」 との求愛の言葉、好きだという意思表示になっています。
若い女性アイドルなどが年齢を重ねるとおばさん扱いとなり、ネットなどでは 「老けた」「劣化した」 などと罵倒するケースが多いのですが、「BBA結婚してくれ」 は、「全然劣化していない」「むしろより美しくなった」「魅力が増した」 との、逆説的な称賛となっています。
汚らしい言葉を使って賞賛するという言葉の使い方は、「クソ可愛い」「○○なら△△のレベル」「ゲロウマ」 などなど、ネットの世界のみならず日常生活でもしばしば見かけるものですが、キレイな褒め言葉を並べるだけよりも、より意味が強調されるようなケースもあります。
こうした罵倒語や侮蔑語を称賛や褒め言葉、良い意味で使うケースは日本以外でもよく見られます。 例えば英語圏でもっとも有名であろう罵倒・侮蔑語である 「ファック」 (Fuck) を使った Fucking Good は、下品で強調された Very Good と同じ意味で使われるケースを見かけます。 言葉というのは面白いものですね。
2000年前後にネトゲで使われたブロードバンドアダプタの意も
ちなみにネトゲの世界では、ブロードバンドアダプタ (Broadband Adapter) の略称として BBA (BbA) を使う場合もあります。 これはドリームキャストやゲームキューブなど、モデムによるダイヤルアップ接続時代のネット接続機器を、LAN 経由でブロードバンド回線 (ISDN・ADSL・CATV・FTTH など) に接続するための周辺機器のひとつです。
同じ BBA という文字列 (ただしこちらは2つめの B が小文字になるケースが多い) ですし、言葉の利用者がかなり重なる略語ではありますが、直接の関係はないのではないかと思います。
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