それをやったら、口に出したら、もうおしまいよ… 「禁忌」
「禁忌」(きんき) とは、特に厳しく禁止されること、絶対にしてはいけないこと、または避けるべき不適切な行為や状況を意味する言葉です。 タブー (taboo) や NG (no good) と呼ぶこともあります。 主に宗教や倫理に関する話題、医療の現場やその他様々な業種や社会の決まりの中で 「絶対禁止」 の意味で使われます。 言葉自体は 同人用語 でも何でもなく 普通 の日本語ですが、何やら宗教的で厳格な響きや専門性が高そうな難しいイメージがあるためか、中二病・邪気眼 な気分になりがちな中高生が単に禁止の大人っぽい強めの言い換えとして好んで使いがちな言葉のひとつでもあります。
一般的には宗教や道徳と関連した 日常 の生活の中での決まり事や、健康に関する理由から避けるべきとされている行為を指すことが多いでしょう。 例えば宗教関係なら教義で直接的に禁じられている食べ物を口にしないとか、お茶碗のご飯に箸を立てて挿すとか着物で衿 (衽) を左前にするといった 死 を連想させる縁起の悪い行為や言葉を避けましょうといった使われ方ですね。 健康や安全に関するものなら、妊婦が避けるべき喫煙や飲酒とか、お酒と一緒に薬を飲むのを避けましょうとか、1歳未満の乳児に与えてはならないハチミツとか刺身・生卵などの 生 の食べ物などがそれに当たります。
多くの宗教的・道徳的な禁止事項が、しばしば歴史的に見て成立当時の人々の健康や 平和 を脅かす行為の排除を経験則から得たもので、それを教義の形で庶民に分かりやすく伝える啓蒙の意味を持っていた可能性を考えると、基本的には命に関わる禁止事項を禁忌と考えても良さそうです。 これらに反する行為は 「禁忌を犯す」 と呼ばれ、禁じられるものは禁忌習慣や禁忌品などと呼びます。 禁を破れば宗教的には何らかの天罰・神罰が下るか 地獄 が待っています。
医療や業界ごとに様々な禁忌が
実社会でもっとも本来の意味で使われ守るべき知識や倫理が求められるのは、医師や薬剤師らの医療行為における禁忌でしょう。 人の命や身体への不可逆的な機能障害に 直結 する重大なリスクや強い副作用の可能性が高いもの、決して行ってはいけない処置や使ってはいけない薬剤などがそれにあたります。
なかでも薬剤はそれ単体では何ら問題がなくとも、患者の体調や体質、病気 の種類、他の薬や飲食物との組み合わせによって重大な副作用や効きすぎ (薬理作用増強反応) が生じる可能性があります。 とくに危険な行為、あるいは医療に携わる者として許せない倫理上の問題をはらむものは、医師や薬剤師になるための国家試験などでも 禁忌肢 として設問に入れられ、合否判定に大きな影響力を持ちます。 他の設問にどれだけ正答して合格に必要な点数を得られていても、この禁忌肢を誤れば一発で不合格となるほど厳しく扱われています。
この他にも、特定の業種ごとに禁忌とされる行動や物品が規定されることもあります。 例えば 同人 に近い 印刷 に関するものでは、紙幣や切手、有価証券の類は複製や模造が厳しく禁じられていますし、古紙リサイクルで混ぜてはいけない禁忌品として感熱紙や熱転写紙、箔押し や PP貼り加工 がされた紙などが指定されています。
一方、同人活動そのものについても、同人全体、あるいは ジャンル ごとに様々な禁忌が存在します。 これらは マナー と呼ばれることもあり、いわゆる同人マナーや お約束 に反する行為は厳しい批判に 晒される こともあります。 とくに 二次創作 における 公式 との関係性や ナマモノ・半ナマ・ドラマ同人 や BL における公式や ご本尊 に関する各種マナーは厳しく、その 界隈 にいる人にとっては遵守・尊重すべきものとしてしばしば扱われます。





