ゲームでカードを捨てたり、これ以上ない恥辱を与えたり… 「捨て札」
「捨て札」(捨札) とは、トランプや花札、トレーディングカードなどのカードを使った ゲーム で、手札から札 (カード) を場に捨てること (場に出す)、札を置く場所、または行為を指します。 一度場に出した捨て札の山から再利用できる場合もあれば、使用不可になる場合 (ディスカード) もあり、ゲームのルールよって取り扱い方は変わります。 とはいえ一般的には不要なもの、または使用済みのものを捨て札とすることが多いため、捨て駒などと同様に使い捨てや厄介払いの意味でこの言葉が使われることもあります。
首に名前と罪状を描いた板札をぶら下げる見せしめの名誉刑
一方、同人 の世界では、前述の意味の他、エロ やエロを含む いじめ・虐待 の文脈において キャラクター の首から文字の書かれた板札をぶら下げる行為やその札を指して使うこともあります。 こちらの 元ネタ というか歴史的な出来事は、主に江戸時代に重罪とされた罪人の氏名・罪状などを木製の板札に記して 現場 に立てられたものや、民衆の前に 晒され た罪人の傍らに立てられたり身に着けた札に由来します。 同時に縄で縛ったり (縄縛)、縛り首が刑罰にある国では首に首つり縄をかけることもあります。
ちなみに不良・ヤンキーな人物を 「札付き」 と呼びますが、これは人別帳 (戸籍) から素行の悪い人物を削除したり監視するためにあらかじめ札を付けておいたことに由来し、捨て札そのものを指す訳ではありません。
同様の行為は他国でも行われ、とくに有名なのはイエス・キリストが磔刑に処せられた際に十字架の頭上に掲げられた 「罪状書き」(罪状札) でしょう。 これは 「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」 と書かれた言葉の頭文字を取って INRI と呼ばれます。 いずれも罪人の名前と罪の内容を一般民衆に周知させて恥辱を与える名誉刑、死罪や島流しといった主刑に付随する付加刑の役割を持っています。 これは同時に民衆には見せしめとしての威嚇や残酷な娯楽を与えるものでもあります。
比較的近い時代では、第二次大戦中にフランスを占領していたナチスドイツの撤退後、解放されたパリでフランス兵やフランス市民らが行ったナチス協力者への法律に基づかない私的な報復 (リンチ) があります。 なかでもドイツ兵や将校らと交際したり妊娠した女性は激しい非難を浴び、衆人環視の元で丸刈りにされた上でナチス協力者とか売春婦といった言葉が書かれた プラカード と共に、群衆による罵声や嘲笑が飛び交うパリ市中を見世物として引き回され散々な辱めを受けています。 その数は2万人に及ぶとされています。
万引きお仕置きや公衆便所の演出に使われたり
エロな創作物において、本来の捨て札に近い使われ方をするのは 万引きお仕置き の パターン でしょう。 お店で万引きをした女性が盗んだ品物を手に持ち、胸や股間を露わにして証拠写真を取られてしまうような状況です。
一方、エロな マンガ でもっともポピュラーなのは、「公衆便所」 とか 「ご自由にお使いください」「1発100円」 みたいな性的に対象者を侮辱する文言が記され、誰でも好きなように性的に弄ぶことを許される目印として使われます。 同様に 性欲処理係 といった 設定 を持つ 作品 でも同様に札が使われる他、腕章 などが用いられることもあります。 首からぶら下げず本人が札を手で持ったり、そのまま裸体に文字が書かれること (便所の落書き) もあります。 これらの場合は、いわゆる罰や お仕置き を必ずしも意図したものではない場合も多いでしょう。
一方、本人の名前を板札に書いて吊るすのではなく、身分証明書 を首から下げて掲示する場合もあります。 こちらは社員証や 生徒手帳・生徒証 といった IDカード を カードホルダー の形でぶら下げる描写が多いでしょう。 単にぶら下げて見せるだけでなく、裸体の状態で写真や 写メ で 作内撮影 をする場合もあります。 いずれも捨て札や罪状書きと同様、名誉を汚し、当人の 尊厳を破壊 する意図があります。





