こいつが逝ったら全部逝く… 「SPOF」
「SPOF」 とは、そこがダメになったらシステム全体がダメになってしまうような箇所のことです。 「Single Point Of Failure」 の略であり、日本語で 「単一障害点」 と呼ぶ場合もあります。
一般にコンピュータ等で動くシステムでは、それが大規模で大きな影響力を持つシステムであればあるほど、何があっても安定・継続して稼働するよう、信頼性を高める工夫を行います。 例えばシステムを動かしているハードウェアの一部が物理的に破損しても大丈夫なように予備を設けるとか、常にバックアップシステムを同時に稼働して トラブル が生じたらすぐに切り替えられるようにするなどです。 こうした処置は冗長性と呼ばれます。
とはいえ人の手で作られたシステムである以上、何らかの予期せぬ障害やトラブルは避けられませんし、場合によっては悪意を持つ者の意図的な破壊だってあります。 極力 「SPOF」 が生じないよう工夫すると同時に、障害は起こるものとして復旧のための体制を維持することが大切なのでしょう。
この言葉や 概念 はコンピュータシステムだけでなく、物流やサプライチェーンやマネジメントの分野でも広く使われますが、言葉が転じて何らかの組織の中心となっている人、キーパーソン、あるいは大黒柱といった存在を指して使うこともあります。 シャレで個人の 「急所」 という意味で使われることもあります。