男性キャラを萌え美少女にしたり、女性キャラを凛々しい美青年にしたり…
「性転換」 とは、一般的な言葉であるそれと同じ意味の言葉ですが、要するに アニメ や マンガ、ゲーム に出てくる キャラクター の性別を変えてしまう パロディ や、やおい や BL、百合 におけるエッチシーンでの演出などのことです。
たいていは、受けキャラ の 夢オチ などといった形を取りながら、攻めキャラ が異性化して受けキャラを責めたり、反対に受けキャラが異性化して攻めキャラに身をゆだねたりします。 似た言葉で、性別受け と呼ばれるものもあります。
こうした性転換は、「好きなキャラを 「異性」 に汚されたくない」「だけどエッチシーンが見たい、オナニーなどでは物足りない」 とする一部の男性向け 同人 の 作家 や 芸能同人 を行っている作家、ファン らのエクスキューズとしての性転換として昔からあります。 しかし本来の 「やおい」 や 「百合」 ファン、あるいは性転換され人格も変えられたようなキャラとなることによる他の同じキャラのファンからの冷ややかな目なんかもあったりして、いろいろと問題もあるようですね。
一方、素朴なギャグ、不条理ナンセンスギャグとしてわりと見かけるものとしては、例えば美少女ゲームの 萌え萌え な美少女 ロリ キャラをマンガ 「北斗の拳」 のような筋肉モリモリの殺伐キャラに描きかえるなんてケースが多く、一種の ダブルパロディ のような作品が多いようです。 高慢な ツンデレ キャラをラオウやフリーザなどに読み替えるなんてのは、もはや お約束・鉄板 のような感じで、一風変わった殺傷力の高い飛び道具として、面白い遊びだなぁと思います。
萌え要素としての異性化、好きなキャラをいじるための言い訳としての異性化
ところで 2006年あたりから、同性愛や異性に対する抵抗感や、あるいはナンセンス、不条理ギャグチック一辺倒の性転換でなく、冴えない脇役の男キャラを萌え美少女キャラにしたり、女性キャラをスラリとした美青年に描く、「シンプルにキャラ造形・組み換えの遊びとして」 性転換をするものが増えてきました。 「受け」 とか 「攻め」 とかの カップリング などをほとんど意識せず、ただ単純に描き手のセンスと画力によって 「美少女にしてみました」「かっこいい男の子にしてみました」 のような作品です。
力のある 絵師 による本気モードの性転換 ネタ イラスト の作成、ネット などでの 投稿 が増え、2007年頃から一種のブームにまでなっているのはちょっと怖いです
なおこうした 「極端なキャラの読み替え」 は、擬人化 やその反対の擬物化、擬獣化などとして昔からありましたし、あるいは性転換に限って云えば、コスプレ などで異性装を行う (男装、女装) のもかなり昔からあり、一定の人気と需要を持っています。 とりわけ男性キャラを美少女風にしたものは、男の子ならぬ 男の娘 (おとこの娘) (おとこのこ) とも呼ばれるようになっています。
「性」 そのものをネタとして扱うことの是非はともかく、同人マンガや マッド動画 などでも不条理ギャグものやパロディ作品などで、これまでとは違ったひねった二次創作としてだんだん広まっていますね。
可愛ければ、萌えることができればそれが正義…女顔ショタなど性差の混濁も
異性化とは意味が若干異なりますが、例えば女性キャラの ふたなり (男性女性両方の性器を持っている)化や、あるいは ショタコン の世界における女顔ショタなど、性別をほとんど意識しない (あるいは逆に強烈に意識しながら混濁させる) 創作の様式もあります。
可愛くて萌えることができればそれが正義だとのある意味メタな突きぬけ感は、その世界が理解不能な人には永遠にわからない世界なのでしょうが、少しでも共感や、あるいは共感はできないけど頭で理解できる人には、ちょっと面白く感じられるかも知れません。
さらに複雑な 「性別受け」 なども…
「おとこの娘」 に近いものに、「性別受け」 と呼ばれるものがありますが、こちらはかなり複雑で、微妙です。 わかる人にはわかるけど、わからない人にはまったくわからないようですが、2000年代中ごろから、一部で人気が高まっているようです。
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