一つに決められないのでとりあえず予備として保持 「キープ」
「キープ」(keep) とは保持すること、維持すること、取り置きして押さえておくこと、ある状況を持ち続け留めおいておくことです。 例えば飲み屋さんで自分のボトルをキープするとか、ゲーム の ランカー を目指していてランキング順位をキープするとか、日常会話でも 普通 に使われる言葉です。 判断を保留し現状維持するといった意味で使うこともあります。
これが転じて、恋愛の世界では友達以上恋人未満といった微妙な関係、いつでも連絡が取れる状況のままにしておくことをキープする (キープくん、キープ男・キープ女) と呼ぶことがあります。 いわゆる 本命 が他にいるけれど、それがダメになった時の予備として、いつでも恋人にできる (してもらえる) 相手を保険として持っておくといった意味になります。 本命はいないけれど、何人かいるキープのうち誰か一人に決めかねるといった場合もあります。 遊び相手となる友だちの予定をキープするという意味で使うこともあります。
恋愛に多少の騙し騙されはつきものとはいえ、誠実さがやっぱり一番かも
どのくらいの関係性ならばキープとなるかは厳密な定義もなく、人によって様々です。 ただし完全な恋人状態とか肉体関係のある状態となると、二股・三股とか浮気・不倫・セフレ (セックスフレンド) と呼ぶ方がふさわしい場合が多いため、そこにまでは至らないくらいの関係性を指すことが多いかもしれません。
一般にキープを持つと云った行為は誠実さに欠けるものとされますが、とくにある程度の年齢に達していて 結婚 を前提とした相手探し (婚活) といった場合、あからさまな嘘をつくのでなければ、それこそ自分の人生がかかっている部分もあり個人の戦略として否定しきれない部分はあります。
またキープ扱いされている方も、それとなく気づいてはいるけれど、最終的に自分にチャンスが巡ってくることを期待している人もいますし、恋愛や男女の関係においては理想と現実の乖離が生じるのもやむを得ない部分はあります。 まぁ明らかな裏切りとかは人としてどうかと思いますが。
恋愛や結婚に年齢制限やタイムリミットなどはありませんが、現実問題として年齢を重ねるごとに 難易度 は上がる一方です。 とくに20代後半から30代前半あたりまでのいわゆる結婚適齢期を超えると男女ともに恋愛も結婚も (場合によっては妊娠・出産も) 非常に難しくなりますので、結婚そのものがひとつの目的となっているのなら、なるべく早めの決断とキープ相手の速やかな開放が最低限の誠実さかなという気もします。 タイムリミットギリギリでキープから開放されても相手も困ってしまうでしょう。 自分同様、相手にも人生があるのですから。
本命がダメだったなどでキープに切り替えようとしたら、キープの方から断られる (自分がキープしてたと思ったら逆だった) だってあるでしょう。 人間関係における誠実さとか透明性などは、相手のためというより自分の守るためのものでもあるので、後悔する結果にならないようにしたいものです。