同人用語の基礎知識

難易度/ 難度

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難しすぎるのも簡単すぎるのも考え物… 「難易度」

 「難易度」 あるいは 「難度」 とは、何かの行為を行う際の達成の容易さ、難しさのことです。 入学試験や各種の資格試験、スポーツ競技の難しさをあらわすような使い方がよくされますが、おたく腐女子 の世界にあっても同様の使い方をします。 例えば何かと忙しい日常生活における趣味活動のための時間捻出の難しさだったり、上手な イラスト や面白い マンガ を制作することの困難さがよく話題になるでしょう。 もっと直接的には、プレイしている ゲーム の難しさなどで、この言葉がよく使われます。

 難易度には、質と量があります。 達成にとても高度な技術やノウハウ・思考が必要な質的難易度と、膨大な手間や時間、切れ目のない継続性などが求められる量的難易度です。 ゲームで云えば、ここぞというタイミングで高得点の難しい技を数回決めることで達成するか (スキルを要求される)、簡単だけど低得点の技を何十回何百回と繰り返すことで達成するか (忍耐力を要求される) の違いと考えると分かりやすいでしょう。 ゲームの製作者側は、これらを組み合わせ、より面白くやりがいのあるゲームとなるようバランスの調整・難易度設定 を行います。

 マニア向けの難しいシューティングゲームでは高度な技を成功させないとクリアできなかったりしますが、それができるスキルがプレイヤーにあればそれで十分でしょうし、あまり時間制限のない得点積み上げ式のゲームでプレイヤーにスキルがなければ、確実に成功が見込める低難易度の技を何度も何度も時間をかけて繰り返した方が、時間効率的に有利になる場合もあるでしょう。 ゲームスキルのある人とない人、そのどちらにウェイトを置くのかはゲームによって異なりますが、両方を上手く混ぜ合わせて調整できれば、ゲームの寿命を延ばし、またやりがいのある作品にできるでしょう。

ゲームにおける質的難易度と量的難易度

 もちろんゲームによっては、質量どちらも非常に高いレベルで同時に満たす必要があるようなケースもあります。 例えば多くの ネトゲ (ネットワークゲーム) は、レアアイテム を獲得するために同じ強敵を繰り返し何度も倒す必要が生じて、高度な質量同時達成が必須の場合も少なくありません。 結果、単にゲームを進めるだけならともかく、レアアイテムの コンプ といった課題を目指してやり込めばやり込むほど、とくに難易度が高く感じるものです。

 一方、量部分 (試行回数など) については 「面倒だが難しいわけではない」 と感じて、難易度の範疇に含めない考え方もあります。 しかしライバルが存在するポイントランキングなどはひたすら量を稼がなくてはランキング上位に食い込むのは非常に難しく、これを無視して 「面倒なだけで難しいわけではない」 との見方は実態にあってないという意見もあります。 例えば単にログインするだけで達成の課題も、それが連続500回 (500日間) ともなれば、途切れず毎日続けるのはかなり難しい (達成率が低い) 課題となるでしょう。 このあたりはゲームやプレイヤーにとって考え方も様々です。

 なお量的部分に確率の概念を入れる場合もあります。 行為判定 の度に成功するか失敗するかの確率を 設定 し、簡単な場合は成功確率を高く、難しい場合は低くする方法です。 これは難易度を設定する側からは他の量的設定 (ルールやシステムではなく、単に スペックパラメータ といった ステータス の数値をいじるだけ) 同様に数値化し調整しやすいので 「お手軽」 なのですが、プレイする側は失敗する度にイライラを抱え込みやすいでしょう。

 また逆に、低確率でも運が良ければあっさりクリアできたりしますから、難易度の設定としてはまともに機能しない場合もあります。 こうした傾向の強いゲームは、批判的なニュアンスで 「運ゲー」「確率ゲー」 あるいは 「お祈りゲー」 などと呼ばれたりします。

難易度が途中で変わるもの、プレイヤーが自分で設定するもの

 難易度がゲームを進める中で徐々に上がるような設定がされているケースがあります。 例えば面クリア (ひとつのステージやマップをクリアして次に進めるゲーム) ならば、最初のステージ (1面) よりも次のステージ (2面) の方が、敵が強くなっているなどです。 最終ステージ (最終面) にはもっとも強いボスがいて、そこが最高難易度となっているのが標準的なゲームの難易度設定です (ちなみに調整に失敗するなどして最終面がそれ以前のステージより簡単な場合は、揶揄も込めて 「ウィニングラン」 や 「ロード」 と呼ぶこともあります)。

 一方、難易度をプレイヤーが任意に プレイ環境 の設定の一部として選べる場合もあります。 難しさをあらわす等級をいくつか設け、そこから選ばせるタイプの場合、基準となる標準難易度を ノーマル (普通)、それより簡単なのは イージー (簡単/ 初心者向け) と呼び、難しいのは ハード (難しい/ 上級者向け) や ベリーハードアルティメット (とても難しい/ 超上級者向け) などとなります。

 難易度を高くするとクリアするまでに苦労することとなり、ゲームの寿命を延ばすことができるでしょうし、クリアできたプレイヤーに強い達成感を与えることができるでしょう。 一方であまりに難易度が高すぎると難しすぎて脱落するプレイヤーも増えることになります。

 またクリアという概念がないネトゲの場合、長期間続くと長年のプレイヤーのプレイスキルや戦力も整い、一方でプレイし始めたばかりの低スキル低戦力の初心者も同時にいて、そのどちらもある程度満足させるために、量的難易度に偏りがちです。 「どう頑張っても初心者には歯が立たない」 よりは 「初心者でも時間さえかければ、あるいは運さえ良ければ上級者に追い付けるチャンスがある」 の方が、新規 ユーザーも入りやすくアクティブ率も上がり課金もされやすいでしょうし、ビジネス上の旨みもあります。 結果、ゲーム提供側が量的難易度に走りがちになるのは当然とも云えますが、プレイヤーからしたら 「同じことを延々とひたすら繰り返す」 というプレイスタイルになりがちで、これはこれでかなり辛いものがあります。

 なお質量問わず、あるいは難易度設定の可否も問わず、全体として理不尽なまでに難易度の高いゲームは 「超高難易度」 の他、とくに 「マゾゲー」(マゾしかやらないゲーム、マゾ専用ゲーム) と呼ぶ場合もあります (これには、単に難易度の高さだけでなく、バグや不都合があってまともにプレイできないゲームだという意味を含める考え方もあります)。

難しい難易度の設定

 難易度の設定 (適切な等級) の実現には、とても難しいバランス調整が必要です。 先述した量の関係で云えば、イージーならば敵が弱い (HP (ヒットポイント/ 体力) が低いなど)、あるいは数が少ないとなり、ハードなら強敵でその数も多くなるでしょう。 これはプレイしていても実感としてとてもわかりやすく納得もしやすい難易度の違いで、調整も基本的にはステータス数値をいじるだけなので比較的容易です。

 一方、質的な強さは設定するのがとても難しいものです。 例えば将棋や囲碁といった厳格な同一ルールの元で自分と相手が戦うゲームの場合、思考ルーチンの優劣、難易度の違いも比較的体感しづらく、またゲームを作成する側にも深い知識や高度なプログラミングが必要となるでしょう。 将棋ならば何手先まで読むのか、何種類まで読むのかといった選択肢の多寡が的確な指し手を決める質的、あるいは本質的な要素だったりもしますが、これが実現できずにプレイヤーの持ち時間を短く設定するとか持ち駒に制限を加えるなどの実質的な量的要素で差別化していたら、戦略的な頭脳戦を行うゲームでは興ざめも甚だしいでしょう。

 将棋や囲碁などはプレイヤー人口が多く ファン も大勢いますから、思考ルーチンも次々に新しい強いものが開発されていますが、初期のプログラムや同種のゲームと云える戦略シミュレーションゲームなどは、ほとんど物量だけで難易度設定しているものも少なくなく、「AIがバカすぎて 萎える」「最高難易度に 設定 しても苦しいのは序盤だけで、こちらにある程度の物資が集まるとその時点で単なる消化試合になる」 ようなケースもあります。

 苦労や苦痛を乗り越えることで初めて得られる達成感や爽快感もありますし、そもそもゲーム自体は本人が好きでやっていることなので嫌ならやめればいいだけの話ではあります。 しかし上手い難易度調整によってゲームの楽しさはより高まり深まるので、素晴らしいバランスの実現を、ゲーム制作の方々にはお願いしたいと思います。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年12月20日)
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