同人用語の基礎知識

カンスト
カウンターストップ

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上限まで達し尽くしました…それが 「カンスト」

 「カンスト」 とは、「カウンターストップ」(Counter Stop)、すなわち 「カウント可能な数値の上限に達した」「もう数値を足すことが出来ず、カウンターが止まった」「振り切った」 状態のことです。 Counter Stop を略して 「CS」 と呼んだり、最大値に達したとの意味で 「MAXOUT」 と呼ぶ場合もあります。

 例えばコンピュータゲームなどで、得点表示のための数値カウンターが5桁だった場合、その上限の 「99999」 がカンストとなります。 また ゲームキャラクターレベル が最高で Lv.100 までだった場合、同様にそのレベルに達するとカンストとなります。

 ただし同じ 「ハイスコア」 であっても加点ではなく減点方式の得点方法の場合ですと、取り扱いは異なります。 例えば 100点満点でゲームを始めてミスをすると減点…などという場合に、ノーミスで終了して 100点満点のままクリアした場合にはカンストとは呼びません。 「100点は 100点であってそれ以上ではない」「振り切ってない、測定不能ではない」 というわけです。

うれしいけど、ちょっと寂しい 「カンスト」

 ゲームをやり込んで最高点を叩き出すのは楽しいものですが、カンスト状態にまで達すると、「もうこの先はないんだ…」「もうこのキャラが成長することはないんだ…」 などと感じられて、ちょっと寂しく感じたりもするものです。 カンスト寸前で止める人もいますが、これなどは一種の クリアしたくない病 でしょう。 ゲーム以外の分野でも、例えば城郭などの大規模建築物などにおいて、あえて柱や瓦を反対側につけるなどして未完成状態のままに完成させているものがありますが、完成したら後は失われるだけなのを寂しく思い、それを避けようとする気分は古今東西 誰にでもあるのかもしれません。

 一方で、正しい順序でキャラクターを育てないと パラメータ (能力値) の全てが 「カンスト」 にならないゲームがあったり、通常のプレイでは、そう簡単に 「カンスト」 に至らないゲームもあり、カンストまでの長く苦しい道のりをプレイ日記、日誌のようにして書いて公開しているゲーム ファンプレイヤー もいます。

 それらの道のりが長いゲーム、いわゆる 「廃プレイ」(廃人になるまでプレイ) や 「脳死プレイ」(何も考えずにひたすらプレイし続ける) が前提のようなゲームといえば、ネットワークRPG (ネトゲ) などがその代表でしょうか。 筆者 の観測範囲では 「PSO」(ファンタシースターオンライン/ PHANTASY STAR ONLINE) とか、「TW」(テイルズウィーバー/ Tales Weaver) などの ファンサイト では、よく 「カンスト」 という言葉が出てきます。 とりわけ 「TW」 は、カンストすると特殊なエフェクトが効果につくので (覚醒 エフェクトのある 「カンストオーラ」)、目指している人が多いようです。

初期のゲームでは、「カンスト」 を想定していないものも…

 初期のゲームでは、「開発者が、そこまでやり込む人が現れることを想定していなかった」「データ容量やハードウェアの制限により、得点やパラメータを加算するプログラムを大きくすることができなかった」 などの理由により、割と早くカンストしてしまう作品が少なくありません。 それらの中でも 「やり込みを想定してなかった」 などという場合には、画面上のカウンターが止まりカンストした後もプログラム上は得点の加算が続き、バグ によってデータが破損したり動作に異常が発生するケースもありました。

 中にはそのバグを利用して、裏技のように楽しむ人も現れたりして、様々なゲームで多種多様なカンスト技とも云うべき裏技が発見、開発されています。

「MAXOUT-OVER」(カンスト以上の戦い)

 一方、ゲームの上級プレイヤー同士が得点を争う世界大会の場や、後に 「e-sports」 の 概念 なども登場し発展すると、根強い人気を持つ古いゲーム (レトロゲーム) でそれまでとは異なった新しい攻略法が登場して、「カンストからが本当の勝負」 のような状況が生じることもあります。

 とりわけテトリスといったアクションパズルゲーム (落ちゲー) におけるスコアアタック (スコアタ) などでは、ステージ (面) をクリアするごとに新しいステージが登場し、その都度 難易度 が上昇して、「人間ではこれ以上のプレイは無理」 という段階 (プレイ限界/ キルスクリーン) に至りますが、それが新しく編み出された攻略法によって突破され、世界レベルの ランカー による常人には理解できない空中戦が展開される場合もあります。 ゲームによってカンストを 「MAXOUT」 とも呼びますが、ゲームプログラムの外でスコア計測・記録を行うツールなども作られ、「MAXOUT-OVER」(カンスト以上の戦い) が生じることにもなっています。

「詰んだ」「終わった」 の意味で 「カンスト」 を使う場合も

 「カウンターストップ」 転じて 「詰んだ」「終わった」 といった意味で 「カンスト」 を使う場合もあります。 例えば 「俺の人生終わった」「人生\(^o^)/オワタ」 などの言い換えで、「人生\(^o^)/カンスト」 なんて書いたりします。 「カンスト」 は 「伸びきった」「振り切った」 意味なので、単に 「詰んだ」「終わった」 とはまったく違うのですが、「もうこれで終わり」「我が人生に悔いなし」 的な ニュアンス は伝わるので、使ってる人をたまに見かけます。

ウェブサイトのアクセスカウンターの場合は…

 また ホームページブログアクセスカウンター が設置してある場合、アクセスが多くなり、カウンターを振り切る場合があります。 通常アクセスカウンターは 9999…に到達すると再度カウントを開始し、次のアクセスで桁が足りない場合には0に戻ります。 この場合は 一周回った (2周目です) となります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2000年6月20日)
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