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増えると嬉しい 「アクセスカウンター」

ウェブサイトの 「アクセスカウンター」
ウェブサイトの 「アクセスカウンター」

 「アクセスカウンター」 とは、特定の ホームページ (ウェブサイト) や ブログ に対し、アクセスが何回あったか、ページの表示が何度あったのかを、数値で表示するカウンターのことです。 数値はテキスト、もしくは0〜9までの 画像 の組み合わせによって表示され、画像を使ったものでは、様々なデザインが選べるようになっています。

 通常は CGI と呼ばれるC言語や Perl などの言語で書かれた簡便なプログラムやスクリプトで作られ動作し、自分のサイトデータが格納されているウェブサーバ内に本体を設置したり、無料・有料でレンタルされているアクセスカウンターを利用し、アクセス数を計り表示したいウェブサイト (ページ) のソース内 (HTML などに) にタグで記述して配置します。

 カウンターの数値がキリの良い数字 (10000 など) やゾロ目 (88888 など) となったものは キリ番、数値が上がりすぎてカウンターを振り切った場合は カンスト と呼びます。 カンストした場合、通常のカウンターは見かけ上いったんゼロに戻ってまたカウントを開始しますから、その場合は 「2周目」 などと呼ぶ場合もあります。

 またカウンター部分を絡めてウェルカムメッセージを表示するパターンもあります。 ありがちなのは 「あなたは○○人目の□□です」 といったメッセージとともに、〇〇部分がカウンター表示になっているパターンでしょうか。 後半の 「□□です」 部分には、そのサイトにゆかりのある名称が入ります。 例えば 「冒険者です」「お嬢様です」 といった感じです。

IP判定カウント型とリロードカウント型、そして組み込み型

 アクセスカウンターのカウント方法には、いくつか種類があります。 単純にそのページの表示回数だけをカウントするもの (リロードでもカウントするもの) もあれば、IP (接続元のリモートホスト) を判別し、同一接続元からの連続読み込みは何回あっても全て1回としてカウントするもの (ユニークアクセスカウント方式とも)、あるいはIPで判定する場合に、再カウントはするけれど一定時間の経過を求めるものなどもあります。

 どれがより正確なカウンターなのかとの話がありますが、そもそもの用途が違うので (大雑把に云えば、何人訪れたかと、何回見られたかの違い)、どっちもどっちといった感じでしょう。 ただし設置した自分はともかく、サイトを見に来た訪問者は知識があるなり確かめようとでもしない限り、見た目でそれを区別することができないので、派手にカウンターが回るリロードカウント型の方が 「たくさん人が来ている人気のサイトなんだな」 と判断する可能性はあります。

 ちょっとだけ見栄を張りたい、手軽に 大手サイト っぽいの気分を味わいたいなら、単純にページを読み込むだけでカウンターが回るリロードカウント型 (バカなカウンターで、バカウンターなどとも) が良いかも知れません。 もっとも、見る人が見ると一発で分かりますし、「それでこの数値かよ」 などと逆に冷ややかに見られたりもしますが…。

トップページだけのカウントか、階層も1カウントとするのか…

 ブログのように、システムに直接カウンターが組み込まれているタイプのものもあります。 ブログの場合、そもそも トップページ と階層ページという 概念 が、HTML を使った静的ページの旧来のウェブサイトと異なりますし、ヘッダーやサイドバーなどに設置されたカウンターは、階層ページを見るだけでもカウントしますから、静的ページのサイトでカウンターをトップページに表示しているだけのサイトとは、カウンターの回り方が全く違う事になります。

 検索エンジンなどで階層へ直接訪れた人は、いちいちトップページなどは見ない場合が多いですし、面白い記事があった場合に、大手サイトからの リンク は直接階層の当該ページへ飛ばす場合も多いので、実際のアクセス数とトップページのカウント数とで数値がかけ離れている場合もあります。 誰でも知っているような著名なサイトなのに、トップページのカウンターの数値が意外に少ないケースがありますが、そのような仕組みになっているんですね。 ある程度のアクセス数となると、管理人 がカウンターの数値などに興味を失い 放置プレイ となるのも、こうしたギャップが生じる原因ともなっています。

 こうしたカウンターの存在は、本来はそのサイトに訪れた人が、「このサイトはどのくらいアクセスされているサイトなのか」 を見て、ある種の信頼性の判断材料の一つとして利用することも出来るものですが (日別アクセス数がグラフで表示されたり、誰でも見ることができるアクセス解析に連動しているものも多い)、前述のように方式によってアクセス数のカウント方法が違いますし、そもそもカウンターの初期設定や中途の 設定 変更で、数値はある程度自由に変更 (改竄) ができてしまいます。

 なので、ほとんどサイトやブログの管理人、中の人 が、単なる自己満足として設置し、見ている場合が多くなっています。 サイトを立ち上げたばかりの頃は、カウント数値の全部が自分のアクセスだったりして、ちょっと虚しいものもありますが…。

爆発的に増大するアクセスカウンターの数値が、ニュースとなることも…

東芝のアフターサービスについて
東芝のアフターサービスについて
侍魂
侍魂

 なお ネット の世界でカウンターの数値自体が大きな話題になったこともあります。

 その代表と云えば、1999年に発生し、ごく短期間に 1,000万ものアクセスを集め、パソコン通信インターネット の世界で大きな話題となった、いわゆる 「東芝クレーマー事件」 のウェブサイト、「東芝のアフターサービスについて(修理を依頼し、東芝本社社員から暴言を浴びるまで)」 でしょう (1999年6月3日〜)。

 1990年代に個人のサイトが短期間にこれほどのユニークアクセスを稼ぐのは極めて稀で、「ネットで大勢の人間が見守っている」 ことが企業側への強烈なプレッシャーとなり、東芝側が 「ウェブページの一部差止めを求める仮処分」 を裁判所に申請する一方、一般のニュース扱いにもなり、大きな話題となりました。

 2000年代初頭に個人サイトとしては破格の1億2千万ものアクセスカウント数を誇り、ネットという新しい時代のメディアの可能性を強烈にアピールしたサイトといえば、フォントいじり系テキストサイト 「侍魂」(2001年1月18日〜) も忘れられません。

 中国の謎のロボット 「先行者」 を取り扱った 「最先端ロボット技術」(3月2日) は大ブレイク。 あまりのアクセス数にカウンターが壊れたり、表示がおかしくなるなどの 「カウンター大破炎上」 が発生。 その後は超大手サイトへと急成長し、当時の弱小サイトの管理人たち (筆者 を含む) の羨望の的となっていました。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年3月13日)
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