入り口であり、宣伝であり、作品でもある、小さいけれど奥の深いCG画像データ
同人用語の基礎知識バナー/ 200x40 |
前者の意味が強い場合には、「バナー詐欺」 などと呼んだりします。
バナー画像に釣られてクリックしたら…実際のサイトはしおしお! ><
バナー画像のサイズは、日本の場合 200×40 ピクセル程度が標準的です (1999年頃まで 運営 していた 「ばな〜倶楽部」 というサイトを中心に広まりました)。 このくらいのサイズですと、多くのイラストは小さく縮小しますから、絵 はグッと締まって見えますし、また横長の不自由なサイズのため、例えば キャラクター などは顔と体の一部だけが見え、全体が横倒しになったり、斜めに配置されたりします。
結果、バナーに使った元のイラストで生じていた、いわゆるデッサンの狂い (プロポーションがおかしい) とか、全体のバランスの悪さなどの短所が相殺され、良いところ、あるいはパーツなどの作りこみ部分だけが見る人に迫ってきたりもします。 こうしたバナーを見る方は見えない部分を想像・補完することになりますが、しばしば好意的に 解釈 し、より良いものと錯覚することもあるでしょう。 作る場合も、意図的か無意識にかはともかく、悪い場所はなるべく隠し、良い場所のみが見えるようにするでしょう。
さらに 「Surfers paradise」(サーパラ) や 「TINAMI」 などの、絵師 やアマチュアクリエーター、同人系の人たちの集う大規模リンク集や検索ポータルサイトが誕生し、そこでバナーの掲示が人気となると、「バナーを作るのが楽しい」 なんて人もあらわれ、全体にクオリティがアップしていきます。
そうこうするうち、「バナーだけはえらく立派だけど、実際のサイトはしょぼしょぼ」「小さい画像では良く見えたが、大きなサイズのイラストで見たら、ヘタレ絵だった」 などが続出するようになり、これらを ネット の 界隈 で、「バナーマジック」 と、同人関係者などが呼ぶようになりました。
他人のイラストの転用や、無断転用で実態とかけ離れたバナーが…
小説 (ショートストーリー/ SS) 系のサイトなどで、文章による二次創作はできるけれどイラストや CG は描けない…なんて人の運営するサイトの場合、そのサイトの ファン である絵師が、サイトの トップページ に掲示する 「扉絵」 や、バナーの寄稿 (制作の自主的な代行とプレゼント) を行うケースがあります。 この場合、バナーに文字などで、「小説サイト」 とか 「SSサイト」 なんて書いてあればよいのですが、それがない場合、画像やイラスト中心のサイトだと思ってクリックして飛んできた人が、「騙された」 などと感じるケースが多いようです。
また絵師のサイトでありながら、寄稿された自分よりずっと上手な絵師のイラストをバナーに使っていたり、さらには、ネットで拾った赤の他人の上手なイラストを勝手に自分のサイトのバナーに使ってしまう 厨サイト などもあらわれ、「いくら 趣味 で作っているサイトで 管理人 の勝手とは云え、あまりに内容とかけ離れたバナーを 「客寄せ」 として使うのはどうか」 などと、批判的な意見も出てくるようになりました (無断使用などは、それ以前のお話ですが…)。
作者 が無意識にやっている場合、バナー作者とそれを見て勘違いしたユーザとどちらが悪いのか判断は微妙ですが、中には最初から意図的にユーザを騙そうとしているサイトの管理者もおり (人気作品の二次創作によるものすごく上手でエッチなイラストをバナーに使っているのに、本体のサイトはそのイラストとは無関係な作品の ファンサイト で、イラストもエロもほとんどない見掛け倒しのサイトだったり)、別にお金を盗まれるなどの被害があるわけではないのですが、一部の利用者が 「詐欺だ」 と叫ぶのも、わからないでもないような感じです。
という訳で、筆者 も気をつけます… (^-^;)。