人の集まりをフラットに表現できる言葉として便利な 「界隈」
「界隈」（かいわい） とはある地域や場所のこと、あるいはそうした場に集っている人たち、特定の傾向を持つ人間の集まりなどを指す言葉です。 一般的な日本語としては 「その辺り一帯」 といった意味の言葉で、例えば 「秋葉原 界隈」 なら、東京秋葉原一帯の地域を指します。
一方、同人 の世界に集う人たちや、そうした人たちが持つ似通った特質性や 属性、価値観や 世界観、雰囲気 といったもの全体、「同じような人たちで構成された世界・場所」 を指す場合もあります。
似た言葉に ジャンル や カテゴリ、○○族、○○系、○○連中、クラスタ があります。 こうした使われ方はそれ以前からありましたが、示す範囲をぼやかしてざっくりとした使い方ができる上、人を属性でくくる際に陥りがちな差別的 ニュアンス がやや薄いこともあって使いやすく、とくに ネット の世界では使われるケースが年々増えている傾向があります。
示す範囲をぼかせる、使い勝手の良い普通の日本語
なお範囲をさらにぼかす場合は、界隈近辺とか周辺といった言い回しをすることもあります。 例えば 「おたく 界隈近辺」 なら、必ずしもおたくやそれに近い属性などはないけれど、それなりに近接した人や場所、といった意味になります。
人やその集まりを属性呼びするのが良いのかどうかは議論がありますし、こうしたあやふやな言い回しは議論を 雑 にして意味のないものにするとの意見もあります。 とはいえ個々人の 趣味 趣向はともかく、それらが自然発生的に集う場に大雑把な網羅性やあやふやさは避けて通れないので、それはそれとして 普通 に使える便利な言葉やフレーズではあります。
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（同人用語の基礎知識/ うっ！/ 2010年７月26日）
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