こうすれば勝てる! 突破できる! 「攻略法」
「攻略法」 とは、攻略 (軍事 において敵の陣地や拠点を攻撃して陥落させること、勝利 すること) のための方法や情報のことです。 攻略法も攻略も 普通 の日本語ですが、おたく や 腐女子 に近いところでは、ゲーム、とくにコンピュータゲーム (要電源) のプレイのための情報やノウハウを指す使い方が多いかもしれません。 またゲーム攻略との関係の有無を問わず、広く 「必勝法」「解法」「定石」「セオリー」「方程式」 といった意味で日常の会話でも用いられる表現でしょう。
ゲームにおける攻略法と云えば…
ゲームにおける必勝法として攻略法が用いられた最初期のものに、タイトーが 開発・提供し、1978年から大ブームを巻き起こした 「スペースインベーダー」 の 「名古屋撃ち」 があります。 画面上から画面下の自陣に少しずつ攻め込んでくるインベーダーをギリギリまでやり過ごし、攻め込まれる寸前の状態ではインベーダーの攻撃が無効化するという バグ (仕様) を活かして撃破するという攻略法ですが、いわゆる裏技やバグ技などといった言葉とともに、当時はよく見かける言葉となっていました。
これらは情報であると同時に プレイヤー にそれなりの操作テクニックを要求するものではありますが、その後のアーケードにおけるコンピュータゲームブーム、そして1983年のファミコン (ファミリーコンピュータ) の発売と、それに伴うゲームブーム、そしてゲームの攻略情報を扱う雑誌などの登場により、攻略法という言葉はより一層広く用いられるようになっています。
その後 ネット の時代となり、攻略法の広がりは ホームページ や 掲示板 などに移りますが、未発見の新しい攻略法を編み出した人には特別な賞賛が他プレイヤーらから与えられ、それを励みとするプレイヤーなども増えています。
行き過ぎた攻略法は、ゲームを遊びから作業に変えてしまうかも
攻略法の通りにプレイするのは効率的ではありますが、情報通りに操作を繰り返すだけで、遊びと云うより作業のような感じがしてしまいます。 攻略法は単にゲームの技術的な部分だけでなく、そのゲームの 世界観 や物語に密接に関係している場合も多く、攻略法を不粋な ネタバレ だとする意見も少なくないでしょう。 まだ見ぬそのゲームの世界を新鮮な気持ちで味わうためには、攻略法など見ないに越したことはありません。
しかしゲームが複雑化・高難易度化する中で、攻略法を知らずに初見でプレイすると膨大な時間がかかってしまう、あるいは 詰んで しまうような、そこここに 初見殺し の罠が散りばめられているゲームもあります。 攻略法を一切見ないでプレイするという、本来は当たり前だったゲームの楽しみ方が逆に 縛り として機能するような状況にもなっています。
本来は一通りプレイしてどうしても突破できない部分だけを攻略法に頼るのが正しい遊び方のような感じがしますが、事前に情報を知らないと失敗した後に救済されない内容 (取り返しのつかない要素) を含むものもあり、このあたりはプレイヤーの考え方や遊び方のスタイル次第とは云え、難しい問題でしょう。 とくに ネトゲ の場合、実質的に 「やり直し」 ができないケースがほとんどですから、攻略法を無視したプレイは現実的ではない部分もあります。