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結末を知ってしまったら面白さ半減…? 「ネタバレ」

 「ネタバレ」 とは、アニメマンガゲーム、小説などのストーリー、あるいはその核心部分や結末を、知らない人に教えてしまうことです。 「ネタバレあり」 は、そうした内容を含んでいますの意味、「ネタバレ注意」 はそうした情報が含まれているので自己責任で見てください (結末などを知りたくない人は見ないでください) との意味になります。

 ネタバレの ネタ は、元々はお笑いの世界で、噺家や芸人が行う演目の1つを指す言葉です。 語源は 「タネ」(種) で、これをひっくり返した言葉、いわゆる倒語のひとつとなります。 話の種というわけですね。 ネタバレとはすなわち、「話がバレる」 こととなります。

感想を話したり書くのは注意が必要ですね…

 ネタバレ厳禁の物語と云えば、ミステリーや推理小説などが真っ先に思い浮かびます。 犯人が誰なのか、さらに犯人がどんなトリックを使って犯罪を遂行したのかがストーリーの結末と同時に核心でもあり、せっかくあれこれと推理したりハラハラしながら楽しんでいる時に 「犯人はヤス」 などと吹きこまれたら、興味も面白みも半減です。

 こうした考え方は昔からありますが、とくに ネット の時代となり、様々な感想文や批評があふれる状態となると、そうしたものを書く人も読む人も、互いに配慮する必要が生じてきます。 【ネタバレ注意】 という言葉が盛んに使われるようになったのは パソコン通信 の時代からですが (それ以前にも 二次創作 関係の 同人誌 などで存在していましたが)、「もう作品を全て見た人」 と 「これから見る人」 との共存のためには、なくてはならないものでしょう。

 中でもアニメのネタバレは、放送エリアによって放映される日時や時期が違っていたりしますから、「全国ネットだと思ってネタバレ注意をしなかったために トラブル が発生」 したりもするので、格別の配慮が必要でしょう (全国ネットと勘違いだけでなく、録画して後で見る人もいますし、そもそも全国ネットでも放映されてない地域もあります)。 これはゲーム (攻略 情報を含む) やマンガなども同様です。 まぁ中には フラゲ した週刊漫画誌のネタを嫌がらせで書き込む人もいたりしますが…。

ネタバレの解禁時期は…?

 誰でも知っているような有名な作品、何年も前の過去の作品なども、未見・未読の人がいるのを考慮して、ネタバレの注意喚起を必ず行なっている律儀な人も大勢います。

 極論すれば全ての作品でまだ見ていない人がいることが想定できる以上、そうすべきなのかも知れませんが、ここらは1年以上前の作品くらいなら、すでに大量の感想文やネタバレ文がアップされていることもあり、ある意味で 「ネタバレ解禁」 の相場だと考える人も少なくないようです。 またコミュニティによっては、管理人 などが 「〇月〇日までは控えてください」 と解禁時期を明示的に決める場合や、ネタバレありとなしで板や スレッド を分けて使うよう促される場合もあります。

 ただしネットの世界ではいずれの場合でも、エントリーやスレッドのタイトル (スレタイ) などにモロに書くのは、知りたくないと思っている人が偶然目にすることも多いので、いつどんな作品を対象としたものでも、ご法度かな…とか 筆者 は思ったりもします (本文なら、見るかどうかの判断が、まだ途中でできますから)。

 難しいのはネット上に イラストCG などを公開する場合でしょうか。 ある作品を モチーフ に描くとして、途中から登場したキャラなどを描くと、そのキャラの存在をまだ知らない人がそれを見たらそれだけでネタバレになりますし、キャラの服装や細かいディティールが、物語などのネタバレ要素を持つ場合だってあるでしょう。

 文章と違って 画像 の場合は作品名で検索するとサムネイルが画面にいきなり飛び込んで来ますし、ネタバレを避けるのも配慮するのもかなり困難です。 まぁ個人の ブログ などでは、注意書きを見た後でないと画像が表示されなかったり、モザイク状態で掲載してクリックするとモザイクが取れるみたいな配慮もありますが、ツイッター などの SNS では、それも難しいでしょう。

一度しかない、「初見」 の新鮮な驚きや感動、面白み

 創作物の面白さは、ストーリーの流れや結末だけでなく、実際は様々な要素があります。 過去の有名作品のリメイクや歴史物などは、多くの人がストーリーや結末を知った上で 「新しい 解釈」 や 「演出」「ディテール」 を求めて読んだり見たりするわけで、結末がわかってしまったら、面白さが必ず失われる訳ではないでしょう。

 とはいえ様々な作品に対して、さらに様々な楽しみ方が人それぞれにあるのですから、余計なネタバレはネットの上でも下でも、やらないにこしたことはないと思います。 俗に 「記憶を消してまた見たい」 などとも云いますが、「初めて見る」 ことの面白さ、あるいは衝撃や感動は、たった一度しか味わえないものですし、それを無神経に他人から奪われなくてはならない道理もありません。

 またネタバレには相当しない内容であっても、情報によっては未見の人に無意味な期待や予断を与えるケースもあるでしょう (間接ネタバレ)。 聞いた人は無意識にでもそうした期待の結果や予断を作品を見る時に 「確認」 してしまいますし、見る前から色眼鏡を掛けられては、まっさらな状態から楽しむという、ただ一度だけの楽しみを奪われるのと同じです。

 感想やレビューはもとより、人に作品を勧めたりする時にも、ある程度は内容に触れる必要があるでしょうから、ネタバレにならないよう細心の注意を払っても、それを聞いた人がどう受け取るかはわからず、ここらはとても難しい問題です。

ギャグとしてのネタバレ 「実は信長は本能寺で…」

 一方、日本人なら誰でも知っているような有名な話や、歴史物における史実の扱いなどについて、ことさらにギャグ・ネタとして、ネタバレ注意を行うような場合もあります。 例えば 掲示板 で行う戦国ものの大河ドラマの 実況 で、「ネタバレ:この後、信長は本能寺で光秀に討たれる」 といった使い方になります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2003年2月12日)
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