同人用語の基礎知識

残機

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シューティングゲームのライフライン 「残機」

 「残機」 とは、シューティングなどの ゲーム において用意された、プレイヤーが操作する機体や砲台、キャラクター (マイキャラ) の 「予備」 のことです。 プレイヤーストックとも呼びます。 敵の攻撃を受けるなどして操作中の機体 (自機) が破壊されても、この 「残機」 があればその機体数ぶんだけ、やり直しが効くことになります。 残機がない状態で自機が破壊される (ミスをする) と、通常は ゲームオーバー (ゲーム終了) となります。

 似た概念として、「ライフ」 があります。 プレイヤーが操作する機体が宇宙船や戦闘機のようなものなら 「残機」 という言葉も馴染みますが、人間や動物の形をしたキャラクターの場合は言葉として違和感もありますから、ライフ、すなわち人生や生命と呼ぶ場合があるのですね。 またゲームの ジャンル によっては機体やキャラクターに耐久度 (複数回の攻撃 (ミス) に耐えることができるが、その ダメージ 量があらかじめ決まっている) が設けられている場合もあります。 この場合も ライフ と呼んだり、とくに 「ヒットポイント」(Hit Point/ HP) と呼ぶ場合もあります。 この場合の 「残機」 との定義や意味合いは、だいぶ変わります。

 なお残機はゲームを進め自機が破壊されるごとに原則的に減る一方ですが、特殊な アイテム を取るなどして、ゲーム進行中に増やすことができるシステムをもつ作品もあります。 この場合はエクステンドの他、とくに 1UP などと呼びますが、そのまま 1機増えたみたいな云い方もします。

スリーアウト制度が導入されたゲームセンターの遊技機

 「残機」 の概念それ自体は、野球などのスリーアウト制度 (3回空振りしたらアウト) と同じものです。 こうした概念が遊技機に導入されたのは、コンピュータゲーム (ビデオゲーム) が登場するよりも前、ゲームセンターなどにある実際の玉などを使って遊ぶピンボール機 (Pin Ball) の3ボール制からとも云われます (この場合は残玉)。 野球などと同様に一度の失敗で失格やゲームオーバーにするのではなく、何度かチャンスがあるわけですね。

 ゲームセンターのゲーム機 (アーケードゲーム) などは、回転率 (いかに時間あたりのユーザー数を稼ぐか) が売上、利益を左右する大切な要素ですが、1回でゲームオーバーとするより、1度2度と失敗しても続けさせるほうが、結果的にプレイヤーのゲームへの親しみ、モチベーションを高め、「よりゲームに ハマる」 ように仕向けることが可能と判断されたようです。 確かに最初の一回目で訳もわからないままにゲームオーバーとなっては面白さが感じられず、またやろうという意欲を喚起できないかもしれません。

「残機」 が日常会話でも使われるように

 これが 「残機」 と呼ばれるようになったのは、株式会社タイトーが1978年に発表し、爆発的なインベーダーゲームブームを巻き起こした 「スペースインベーダー」 から始まるアーケードのコンピュータゲームでの使われ方に由来します。 スペースインベーダーでは隊列を組んで迫り来るUFOを、プレイヤーが砲台を操作して迎撃します。 この砲台がピンボール機と同じく3つ (予備が2つ) だったため、以降のアーケードゲームもこれを踏襲し、プレイヤーが操作するユニットを3アウト制で扱うようになります。 この残りを 「残機」 と呼ぶようになりました。

 スペースインベーダーのユニットは砲台なので、本来は 「門」 と呼ぶのが相応しいのですが、その後に登場したシューティングゲームの多くが戦闘機などを操作するゲームとなったので、残機の方が分かりやすい言い回しであり、言葉として広がったのでしょう。 なお 「残りの機体」 や 「残機」 といった呼び方の直接のルーツは、「ギャラクシアン」(1979年) とか 「ギャラガ」(1981年)「ゼビウス」(1983年) とか、諸説あるようです。 ほとんど同じ意味で 「持ち機」「手持ち機数」 みたいな云い方もあります。

 前後して戦闘機といった機体ではなく、「パックマン」(1980年) のパックマンや 「ドンキーコング」(1981年) のマリオ、「ディグダグ」(1982年) の DIGDUG といった人物やキャラクターでも残機といった云い方がされるようになっています。

 いずれのケースでも 「1機喪失」 や 「死んだ」 ではなく 「残り」 が使われるようになったのは、ピンボール機で1アウト2アウトではなく残玉がいくつというカウントの仕方をする流れなのでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年12月20日)
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