混ぜるな危険! 汚染が始まる… 「コンタミ」
「コンタミ」(コンタミネーション/ contamination) とは、生物学や放射線科学などの科学実験、感染症分野などの医療 現場、考古学、精密機械部品・半導体検査などにおける 「汚染」 のことです。 発生した場合は 「コンタミした」 などと使います。 日本語では実験汚染の他、より具体的に 「試料汚染」 や 「装置汚染」「実験室汚染」 などと呼ばれることもあります。 食物アレルギーを持つ人が、アレルギー物質が混ざっていることを指す場合もあります。 なお実験中に有害な生物などが流出したり実験者に付着するなどして広がることは、とくにバイオハザードと呼ぶ場合もあります。
英語本来の意味では単なる 「汚染」 を指す言葉ですが、日本でわざわざ 「コンタミ」 と呼ぶ場合は、実験・作業 環境 とそれ以外の環境とを厳密に区分する必要があるケースで、一方の環境から他方の環境へ余計な物質が夾雑 (きょうざつ)・混入してしまうケースを指します。
当然ながら実験室や試料が汚染されたら正しい実験や正確な分析ができなくなりますし、それが非常に手間や時間がかかる実験の最終段階だったり、試料そのものが入手困難なものだったりした場合、「もう一度やり直し」「実験中止」 にもつながり、作業効率も実施者のモチベーションも大きくダウンしてしまうでしょう。 あるいは緊急性の高い感染症対策のための実験だったり、混入した物質が極めて危険性の高いものだったりしたら、実験者自身の安全も含め、広く人命にもかかわる重大事ともなります。
仕事や趣味のジャンルによってはわりとポピュラーな言葉
言葉自体は純粋な専門用語であり、あまり一般的に使われるような言葉ではありませんが、これらの研究や業務に携わる人たちにとっては最悪な状況のひとつでインパクトのある出来事でもあり、「実際に合った怖い話」 のようなくくりの軽口・ネタ として使われるケースもあります。
一般人 の間においても、マスコミが汚染事故において報道で触れたり、さらにはこうした分野を テーマ にした ゲーム や アニメ などで触れられるなどして、一部の人たちにはおなじみの言葉だったりもしますが、理系における 「混ぜるな危険」 のちょっとシャレた言い回しの一つといっても良いかもしれません。
なお 同人 の世界においても前述した 「混ぜるな危険」 の意味で使われるケースもあり、特定の ジャンル や 萌え属性 を組み合わせることによって 地雷 になるような作品に使ったりもします。 例えば 百合 な作品に 世界観 に合わない邪魔な男性が出てきたら、それが地雷な人にとっては 「コンタミしてる」 になるのでしょう。