笑うと大きくなる皺… 「ほうれい線」
「ほうれい線」 とは、顔の中心にある鼻の左右から、その下にある唇の左右まで、ほっぺたのラインに沿って生じる皺 （しわ）、線に見えるくぼみのことです。 漢字では 「豊麗線」「法令線」 あるいは 「豊齢線」 などと書き、医学の世界では 「鼻唇溝」 と呼んでいます。 また英語では 「Nasolabial fold」 や 「Cleft lip nose」 と呼ばれ、意味も同じ （鼻唇溝） となります。
人間であれば誰でも生じるものですが、ほうれい線が目立つ ＝ この部分が大きく凹むことでもあり、その原因がほっぺたの膨らみやたるみ、ゆるみ、肌の張りの減退である場合が多いため、「太っている」「年齢を重ねている」 との記号や目印になったりします。
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| ほうれい線 （破線で囲んだ部分のシワ） |
とくに マンガ や アニメ の キャラ におけるほうれい線は、高齢者 （中年以上） を表す記号としてのみ、使われていると言って良いでしょう。 本来は子供だろうが若者だろうが ほうれい線 は生じますが、絵 や イラスト で線を引くと、とたんに年寄りっぽくなってしまうので、ほとんど使われることはないようです。
ただし、「疲れている」「ショックを受けている」 という心理描写のギャグタッチの表現の一つとして、ことさらにクッキリと ほうれい線 を描く場合もあります。
マンガ的なほうれい線と加齢
皺には常にできているものと、特定条件によって生じるものの２つがあります。 また特定条件によって生じる皺も、その条件が常態化したり、皺ができる状態が長く続くことにより、常にできている皺へと成長したりします。
皺は皮膚に力がかかり寄ったり折れてできるものですから、当然よく動く部分に生じることになります。 顔については、目尻やおでこ、そしてこのほうれい線がその代表でしょう。
これらは若い頃は目立たなかったり、一度できてもすぐに消えたりしますが、加齢とともに 「皺のできる状態」 が続き常態化すると共に、紫外線や年齢からくる衰えにより皮膚の弾力も失われ、常に表面に出てくるようになります。
こうした皺は男性の場合は、表情に貫禄や風格ができたり、味わいのある重みを加えたりして、ある程度は好意的に見られる場合も少なくありませんが、女性の場合は、「老けた」 として嫌われる傾向が強くありますね。 ある程度の年齢を超え、老人の年齢にまで至ると、男性同様に皺も大切な表情や個性の一部となり、また笑った時のチャーミングなポイントなどにもなったりしますが、やはり当の女性にとっては、「できるなら消してしまいたい」 と思うもののようです。
バランスのとれた食事とストレスを溜めない生活で…
加齢によるものは防ぎようがありませんが、それ以外の原因として、肌の乾燥、ストレスや疲労・過労、ビタミンＣ不足やコラーゲンの減少などが、それに拍車をかけることは多いようです。
疲労やビタミン不足なども加齢とは無関係ではありませんが、十分な睡眠を取る、バランスがとれた食事をしっかり摂るなどで、皺を低減したり、皺が深くなるのを遅らせることはできるようです。 また運動やマッサージによって顔の筋肉を適度に使い、肌のたるみを押さえるのも効果があるようです。 化粧で隠したり、美容整形などによるシワ消しもポピュラーな施術となっていますが、できれば健康的な生活を送ることにより目立たなくさせる方が良いでしょう。
ちなみに目の下と ほうれい線の間の線は、ゴルゴ線と呼ぶ場合もあります （ほうれい線そのものを指すわけではありません）。
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