同人用語の基礎知識

自己解決しました

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「解決した」 だけでは、何が何やらわからない… 「自己解決しました」

 「自己解決しました」 あるいは 「解決しました」 とは、何らかの トラブル が生じた際の ネット における相談事で、いろいろとアドバイスを求めておきながら 「自分で解決した」 と、ただそれだけを報告する意味のない言葉です。 ほとんどの場合で何が原因だったのかとか、どうしたら解決したのかといった具体的な方法を紹介することもなく、ただ自力で解決したという結果のみを記して終わりになります。

 ことさらにこの言い回しがあげつらわれるのは、ネットの質問コーナーやFAQで質問しそれへの回答がなされているにもかかわらず、単に自分の結果だけを記しているからです。 回答してくれた人たちに対する感謝もなければ、どの回答が役に立ったか、どのような方法で自己解決したかの内容もなく、その記事を見た別の人たちにも何ら有益な情報を提供できていない点があります。

 ネットの質問コーナーやFAQは、単に当事者の質問や疑問に答えるだけでなく、そのやり取りがネット上に記事として残り、さらにそれらが蓄積されることによって 「情報の集積地・再配布拠点として機能する」 というメリットがあります。

 例えば同じ悩みや疑問を持つ人が、自分と同じ悩みや疑問を問いかけた質問コーナーやFAQの過去記事を見て、解決できる場合もあるでしょう。 こうした質問とその回答、ノウハウの伝授などが過去記事としてネットに残ることで、当事者以外の人間の役に立つわけです。 単に 「自己解決しました」 だけでは、他の人の役には全く立たず、無意味でしょう。 とくに検索などで質問コーナーやFAQサイトは上位に来がちなので、目障りだったりして批判されがちです。

ネット上の有益な情報は、大げさに云えば人類の財産

 ネット、あるいはネット上のサービスには、個の部分と公の部分が混在しています。 個の部分で第三者があれこれ口出しするのは、それが公開された場でのものでも文脈によってはふさわしくないこともあります。 逆に本人は個人的なことだと思っていても、それが公のものとして扱われ、時に誰かの役に立ったり、逆に迷惑をかける結果になるかもしれません。

 様々な人がネット上で意識的にせよ無意識にせよ知恵を出し合い、それが記録として残って知識として積み上がり、あるいは磨かれていくというのは、ネットが持つ集合知の面白さと意義です。 例え発端は自分の個人的な悩みやプライベートなあれこれだったとしても、それを公の場で公開した以上は、何らかの関係性を外部と否応なしに結ぶことを意味します。

 別にことさらに難しい顔をして集合知だの相互扶助だの助け合いだのと主張するわけではありませんが、「自分の用事は終わったのでもういいや」 ではなく、自分の振る舞いが誰かの役に立つこともあるかも、くらいの意識は、公開されたネットの場で何かを発信し、それを見た人の手を煩わせることにもなる以上、最低限の ネットリテラシー として常に持っていたいものです。

 また調べものをする際は、質問コーナーやFAQサイトを逆に弾くようにすると色々と 捗る かも知れません。 備忘録とか覚書みたいな言葉をキーワードに含めると、おかしな質問系サイトが検索結果から外れて個人サイトの有益な情報が見つけやすくもなるでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年12月8日)
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