口にはしないけれど、何となくわかる… 「お察し」
「お察し」 あるいは 「お察しレベル」 とは、困り果てた表情や様子、場や状況の 雰囲気 や空気から 「相手の窮状を察する」 といった 普通 の日本語表現から転じた言いまわしの一つです。 おおむね困難、厳しい、苦しい、貧しいといった ネガティブ な状態に対して 「理解して欲しい、理解できる」「言うに及ばないくらい考えたらわかりきったこと」「推して知るべし」「自明の理」 といった意味で使われます。
例えば 「土日に出社するようでは待遇もお察し」 なら、「土日に休めないような会社なら、給与やその他の待遇も劣悪な会社だろう」 を状況から察したという、やや皮肉や嫌味の ニュアンス も込めた意味になります。
自分の身の上を表現する際にも使います。 その場合は 「お察しください」 になります。 例えば 「○○歳まで恋人いませんでした…容姿はお察しください」 なら、異性から恋愛対象にされないような容姿をしていますとの 自虐的 な表現となります。
云えなかったり、云うのに忍びなかったり…
「物言えば唇寒し」(思ったことをそのまま口にすると後味が悪い、口は災いの元) ではありませんが、他人に対して使うにせよ自分に対して使うにせよ、具体的な短所の指摘や耳に痛いような状態を直接的に語る言葉は、例えそのことについて言及する必要があるのだとしても強すぎたり逆に弱すぎる場合もあり、ワンクッションおいてボカし、想像の余地をいくらか残した方が良いのかもしれません。