「全米が泣いた」 が転じて転がって なぜか 「全俺が泣いた」
「全俺が泣いた」 とは、ネット の 掲示板 などで良く使われる 全米が泣いた というフレーズを 元ネタ に改変したバージョンの派生用語の一つ、ネットスラング の一種です。
改変元の 「全米が泣いた」 とは、ハリウッド映画などが日本で公開される時に、「全米の観客が感動に包まれて泣いた名作です」 といったような意味で使われる代表的なキャッチコピー、宣伝文句、惹句のひとつですが、これがネットの世界で 「涙を誘う」「同情を禁じえない」「もらい泣きした」 なんて意味のネットスラングとして 2ちゃんねる の 「VIP板」 などで流行。
「片思いの相手に告白したら即座に振られた」「通りすがりの女子高生にキモッといわれた」 などの気の毒な状況に対し、AA の 「(´;ω;`)ブワッ」 と同じような使われ方をしつつ広まり、その後 「俺の中の全米が泣いた」 のように、一人称である 「俺」 を加えてより意味を強めたり、さらにそれを略したり、アメリカではなく俺という意味に 限定 して (元々アメリカはあまり関係ないんですがw) 使われるようになったのが、この 「全俺が泣いた」 なのでした。
刻々と変わるネットの言葉… 元ネタを知らないと意味不明な言い回しも
ひとつのフレーズが流行り言葉となり、その一部や略語のみでその意味で使われるようになり、さらに別の要素が加わって意味を強めつつ、もう一度それが略されたりと、ネットで使われる言葉は短期間に複雑な変異を遂げます。
この 「全俺が泣いた」 は、その典型的な言葉の一つとなっています。