かわいくて機能的で、制服用スカートにはつきもの 「プリーツ」
「プリーツ」（pleats） とは、洋服の布生地を等間隔で折りたたんで強い折り目をつけ、直線的なひだをつける装飾技法のことです。 現在はもっぱら女性用の スカート に用いられることが多く、その場合はプリーツスカートとかひだスカートと呼びます。
一般的なスカートのプリーツ （ひだ） は車ひだと呼ばれます。 ひだの形は上から見ると一方向 （反時計回り・左巻き） で山折り谷折りを繰り返すギザギザ状であり、衣服の上から下までつながった形で直線に並びます。 制服 に用いられる場合はひだの数が 24本・28本・32本・36本あたりが多いでしょう。
プリーツの数などはデザイン次第ですが、形状や入れ方でいくつかの種類に分かれます。 代表的なのはボックスプリーツで、これは折ひだを正面から見て左右対称として、上から見ると箱型になるようにしたものです。 一般的なプリーツと比べて少ないプリーツ数になることが多く、例えば制服の ジャンスカ などにありがちなボックスプリーツの場合は、前後左右にひとつずつの計４つくらいの折り込みがあるように見えることが多いでしょう。 またプリーツが規則的に並ばず、不規則に細かくつけたものはギャザーと呼びます。 こちらはより動きやすく、また柔らかく女性的でカジュアルな印象となります。
プリーツのついたスカートは立体的で見た目に美しいだけでなく、ひだの伸び縮みにより動きやすく、足に密着することもなくて足さばきが楽になる利点があります。 一方でプリーツのない タイトスカート などに比べると、やや子供っぽく若々しい印象になりがちかも知れません。 とはいえこのあたりは、全体のデザインや時代ごとの変化もありますから、一概には云えません。
似たものに 「タック」 や 「ダーツ」 も
プリーツに似たものにタックがあります。 こちらもプリーツと同様に布地にひだをつける技法ですが、折りたたむだけでなくひだの形で一部を縫い付けており、またひだが途中で途切れるタイプによく用いられます。 一部のスカートなどの他、男性用のズボン （スラックス） にも用いられることが多く、左右にひとつずつのものをシングルタック、２つならツータックと呼んだりします。 なおひだの全てを縫い付けるものはダーツと呼びます。
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