初見のふりをすることが面白いと思ったり試し行為だったり 「初見詐欺」
「初見詐欺」 とは、ニコ動や Youtube などのライブ配信などにおいて、すでにその 配信者 の配信やチャンネルを視聴したことがある リスナー が、「初めて見ます」「初めて来ました」 といった 新規 の 初見さん を騙る行為です。 一般的には暴言や他の配信者の話題出し、過度の指示出し、伝書鳩 などと並んでマナー違反の望ましくない コメント と認識されることが多く、嫌う配信者が多い迷惑行為となります。
初見を騙るのがなぜ嫌われるのかと云うと、こうしたコメントを行う人がしばしば構ってちゃん (かまちょ) であり、初見さんを歓迎する レス を返してもらいたいとか、初見ではない自分が初見を騙ることで 「あなたは初見じゃないでしょ?」 と配信者が自分を覚えていて 突っ込まれる ことを期待している意図が見えてしまうからでしょう。
とくに後者の、「自分が配信者に覚えてもらっているかどうか」(認知 されているかどうか) のカマかけは、ある種の試し行為にも見えますし、もし配信者が覚えておらず素直に初見さん扱いすると拗ね始めるなど、面倒な人が少なくないでしょう。 また自分が覚えられていることを前提に、あえて初見のふりをすることが 「面白い」 と思える感性の人物が面白いコメントをするはずもなく、対応に苦慮する結果にもなります。
「忘れろビーム」 でリスナー全員初見さんのお遊びも
ちなみに配信において配信者が何かまずいことをしてしまった場合 (失言した、恥ずかしい失敗やミス、ガバ をしたなど) に、「今の話は忘れてください」「見なかったことにしてください」 との意味で行う ネタ に 「忘れろビーム」 があります。 配信者がこのビームを撃ったら、リスナーは了解の意思表示として忘れたふりをしたり記憶喪失のふりをするのが お約束 であり、いきなり初見さんのふりをして 「はじめまして」 の挨拶を始めることがあります。 「ぬるぽ→ガッ」 的な作法というかコーレス (コール&レスポンス) 的なやり取りですね。 この場合の初見のふりは別に問題はありません。
また初見のふりだけでなく、同時に配信者を配信初心者やゲーム初心者扱いすることもあります。 「初見です、このゲームは初めてですか? 緊張せず気楽にやりましょう」 みたいなコメントですね。 相手が名の知れた手練の ベテラン 配信者や上級 プレイヤー の場合、これも 「いじり」 を伴うちょっと笑えるネタとなります。
この場合の初見詐欺はリスナー同士の一体感もあって、楽しかったり面白かったりする場合が結構あります。 あるいは一部の初見詐欺は、TPO をわきまえず、いつか経験した配信初心者のフリ&初見詐欺の応酬の楽しさが忘れられず、言外にその遊びをみんなでやろうよと呼びかけているのかも知れません。
交流を前提とした配信もありますから、リスナー側からちょっとしたお遊びの提案がされても、その全てが悪いわけではありません。 しかし自分が立てた場でもない他人の配信、しかも不特定多数の人間が集う配信中に配信者や場を自分勝手にコントロールしようとする人にろくな人はいません。 もし何か提案するのなら、ちゃんと順を追って提案だとわかりやすくするべきです。 まぁそれができないから初見詐欺なんでしょうけれど。