同人用語の基礎知識

生配信/ ライブ配信

トップ 同人用語 項目一覧 生配信/ ライブ配信

リアルタイムで配信者とリスナーをつなぐ 「生配信」

 「生配信」 とは、もっぱら インターネット動画 配信プラットフォームを介した動画 (映像) や音声の リアルタイム での公開、配信 のことです。 ライブ配信とか単にライブ、あるいはライブストリーミング (Live streaming)、生放送 (ニコニコ動画のニコ生) と呼ぶこともあります。

 個人から企業まで幅広い層が情報発信のための配信を行っており、代表的なプラットフォームとして、動画サイト ニコニコ動画のニコニコ生放送 (ニコ生)、YouTube、ライブ配信サービスの Twitch などがよく挙げられます (後述します)。 その他、1990年代から存在するネトラジ (ネットラジオ/ ポッドキャスト) による音声配信などもあります。 内容的には雑談 (トーク) や リスナー との交流、ゲームお絵描き といった何らかの行為や作業を 実況 したり、2010年代になりスマホ (スマートフォン) が普及し モバイル での野外・街中での配信など、ジャンル が多岐に渡ることとなっています。 扱う テーマ日常 の話題から おたく なもの、政治経済から教養まで多種多様です。

 なお配信する人は 配信者 の他、ニコ生の配信者を指す 生主枠主、ストリーミングを行う人の意でストリーマー、ライブ配信者 (ライブパフォーマー) でライバー、実況者やパフォーマー、Youtube の配信者を指す YouTuber(ユーチューバー) や 活動者 と呼ぶこともあります。 2D3DCG で描かれた キャラクターアバター) を使ったものは、とくに VTuber (Virtual YouTuber) や V と呼びます。

 人が 画面 に出たり何らかの企画を行うのではななく、定点カメラによる映像をひたすら流すだけの配信もあります。 こちらはライブカメラ配信と呼び、いわゆる生配信とは区別する方が多いでしょう。 都市部の街中や観光地、鉄道・高速道路・空港・港湾など野外の様子を配信するものもあれば、動物園や水族館などが園内の様子を配信するもの、店内の混雑状況を案内するための店舗内での配信もあります。

 一方で若い女性などが自室にライブカメラを設置し、日々の生活をひたすら流すといった企画として行うケースもあります。 こちらは 「ダダ漏れ」(女性ならダダ漏れ女子) などと呼ぶこともあります。 また 18禁エロ なライブチャットから派生した形で、アダルトな生配信などもあります。

ニコニコ生放送と生主

 日本のおいてこの分野で大きな存在感を持つサービスに、ニコ生 (ニコニコ生放送) があります。 株式会社ドワンゴが運営する 「ニコニコ動画」(2006年12月) のサービスで、視聴者 がリアルタイムでコメントを送信しながら配信を楽しむことができるのが大きな特徴です。 2007年12月25日よりサービスを開始し、いかにも 素人 による配信というキワモノ感や アングラ雰囲気、個性的な配信者の語りなどに注目が集まり、画面に瞬時にコメントが流れる 弾幕 などとともに、大きな人気を集めました。

 ゲームの プレイ 実況の他、歌ってみた や踊ってみた、弾いてみた、作ってみたといった他の活動ジャンルを持っている人や コスプレイヤー や漫画家などの他、人生投げてる風の おっさんメンヘラ な人、有象無象の奇人変人、女子中学生や女子高生といった若い女性らが無差別に放り込まれた自由さ (ただし 民度治安 はあまり良くない) と カオス さが魅力でした (しかもそれがニコ生クルーズで混ぜ返されたり)。 顔出し の文化がまださほど強くなく、顔の代わりに イラスト を掲出する、顔出ししても マスク を着けて一部を隠す生主も多かったものです。

 また イベント や新作ゲームの発表などでは人気生主を集めた特別な放送が行われたり、VTuber やアイドルの配信も増え、若年層からの支持もおおむね高めです。 日本のネット文化の極めて重要な発信地のひとつであり、その存在感は大きなものですが、海外の動画サービスが国内でも人気になる中、画質や通信速度の制限、UI (ユーザーインターフェース) の使いにくさ (とくにアプリ) などもあり、影響力は低下しつつあります。

 ただしプラットフォームとしての影響力は相対的に低下しても、日本の配信者 (あるいはリスナーを含めた文化圏) に与える影響は昔も今も大きく、もし海外のそれとは異なる部分や独自性があるとしたら、その多くがニコ生での文化を継承したりその影響下にあるものと云ってよく、掲示板 2ちゃんねる (5ch) と並んで未だ強い存在感を保っていると云って良いでしょう。

 とくにおたく系の分野に限っては、単に日本勢が先行しているだけというケースも多くあり、しばらくすると海外勢が日本勢に追いついて似たようなものになるケースもあります。 実写系は海外勢、とくに英語話者圏のそれは対象者数の圧倒的な大きさから様々な パターン が作られ先行し、日本勢がその後追いをするような状況もあります。 とりわけショート系の動画などは、初期の頃は TikTok における絵画勢の影響を強く受けていました。 しかしこれらも、おたく系が参入することで似たようなものになりがちな傾向はあります。

2010年代に入り、プラットフォームごとの特徴も

 2005年に開設された世界最大の動画共有プラットフォームの YouTube でも、2011年4月に YouTube Live サービスを開始しています。 当初は利用できるユーザーも少なく日本でもあまり注目を集めませんでしたが、徐々に浸透。 また日本においては 2014年10月から始まったキャンペーンで YouTuber (ユーチューバー) を大々的にアピール。 当初は 編集 した動画のアップロード公開が中心だったものの、徐々に生配信を行う人が増え、現在ではそちらが主流となりつつあります。 収益化プログラムも充実しており、その分だけ参入者も多く過当競争になりがちで、特定の ジャンル に関しては 「もう稼げない」 ような状態にもなっています。

 一方、2011年6月に Justin.tv から分離する形でゲームのプレイ実況配信を中心とするプラットフォームとして立ち上げられた Twitch は、ゲームはもちろん音楽、アート、雑談など様々なポップカルチャージャンルのライブ配信が行われる場として人気を得ています。 視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが特徴とされ、チャット機能 を通じて配信者とリスナーらとの交流も盛んです。 サブスクリプションや投げ銭機能があり、配信者は視聴者からの支援を受けることができます。

 音楽やポッドキャストに関しては Spotify がよく利用されます。 その他、Facebook や Instagram、X(旧Twitter) などの SNS でもライブ配信機能が提供されており、ライブ配信に特化したアプリ (IRIAM (イリアム) とか REALITY (リアリティ) なども登場しています。

Twitterこのエントリーをはてなブックマークに追加FacebookLINEGoogle+

関連する同人用語・オタ用語・ネット用語をチェック

(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2012年4月9日)
破線
トップページへページの先頭へ

トップ
 旧同人用語メイン
 同人用語辞典 収録語 項目一覧表
 同人おたく年表
 同人関連リンク
 付録・資料
サイトについて
書籍版について
リンク・引用・転載について
閲覧環境
サイトマップ
のんびりやってます
フッター