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周回遅れの議論

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いったいいつの話をしているんだ…「周回遅れの議論」

 「周回遅れの議論」 あるいは 「周回遅れ」 とは、ある論点や課題、問題について議論や話し合いを行っている際に、既に議題に上がり十分議論され、かつ一定の結論や合意ができているような過去の論点を再び持ち出すこと、終わった論点への疑問や反論を蒸し返して話を混ぜ返すような行為を批判的に指す言葉です。 「もうその話はとっくに終わった」「いったいいつの話をしているのだ」「議論に加わるなら過去の経緯くらい調べてからにしろ」「不勉強だ」 という訳です。

 「周回遅れ」 という言葉からは、競技場内の走路 (トラック) を使った陸上競技やサーキットを使用するモータースポーツなどで、他の競技者に比べて著しく遅くて置いてきぼりを食らっているケースを思い浮かべます。 その瞬間だけを切り取って外から見たら同じようなポジションで競っているように見えても、実際は1周分の大きな時間差が生じているわけで、先頭を走っている選手や車両にとっては 「ただ邪魔なだけの存在」 です。

 これは議論における周回遅れでも全く同じです。 先頭グループが過去の議論を踏まえた先の話をしているのに、終わった話やそもそも論で邪魔をされてはいつまでも同じ話の堂々めぐりとなり、建設的な先の話ができません。

 こうした行為は ネット掲示板 などの世界では、新規 参入者のマナー違反、ネチケット 違反とみられがちで、「既出」「過去ログ読め」 といった レス や言葉で表現される場合もあります。 これは前述したように議論の堂々巡りが困るという意味もありますが、悪意を持った人が初心者を装って嫌がらせや 荒らし行為 として、こうした話の混ぜ返しをあえて行う場合も少なくないからです。

 なお無知あるいは善良な好奇心を装い、不特定多数や個人・企業などを標的に同じような質問を何度も執拗に繰り返し、相手の疲弊や怒りを誘う荒らし行為・嫌がらせは、とくに シーライオニング と呼ぶこともあります。

本当にそれは 「終わった話」 なのか?

 一方で、その議論は確かに過去にあったけれど、明確で広く 共有 された結論はまだ出ていない場合とか、あるいは相手の議論が過去の議論の結論を自分に都合の良い誤った形で前提としている場合には、「周回遅れ」 との主張が単なる詭弁、論点ずらしや相手への 人格攻撃マウント行為 に近い見苦しいものになってしまう場合もあります。

 例えば議論に参加している人たちの多くが過去の議論で出た結論 「Aは白」 という前提で話を進めているのに、「Aは黒」 という誤った前提で話を展開している人がいたとしたら、「で、Aは白なの?黒なの?」 と尋ねたくもなるでしょう。 それに対し明確な答えを出さずに 「周回遅れの話だ」「既出」「もう論点はそこではない」 などと反論されても困ってしまうでしょう。

 長期にわたって続く白熱した議論とか、政治や人権といった複雑な問題の議論では、時として 「周回遅れ」 とレッテル貼りされている方がその時点で適切な指摘をしている場合もあります。 とくに不特定多数が任意に参加する掲示板や ツイッター など SNS における議論では、一方の側が自分に都合の悪い過去の論点の結論を無視したり捻じ曲げて主張を展開して突っ込まれているだけの場合もあります。 「周回遅れ」 との言葉尻に惑わされず、前後の議論を見ながらきちんと流れを把握した方が良いでしょう。

 なお似たような言い回しに 「認識のアップデート」 というのもあります。 こちらも相手の主張に直接反論するのではなく、単に 「お前の話は古い」「前提が誤っており議論に参加する資格がない」 との意味となり、周回遅れと同様に両方の意味があります。 また 「周回遅れや認識のアップデートができていない人と議論しても時間の無駄」 と一方的に宣言して議論を打ち切る場合もあり、事実上の 勝利宣言 として扱われる場合もあります。 

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年10月6日)
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