同人用語の基礎知識

居候

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理想のタイプが家に同居とか天国すぎる展開… 「居候」

 「居候」 とは、他人の家に住んで家人と家族のように過ごしている人、家主の元に身を寄せて養ってもらっている人、食客を指す言葉です。 語源は江戸時代に家族でも縁者でも奉公人でもないのに他人の家に住む人を、「〇〇の家に居候」(居そうろう/ 居ます) と公文書に記したことから転じたものです。 前述した食客の他、掛かり人 (掛人) と呼ぶこともあります。

 似たような ニュアンス で同居人や同棲がありますが、同居人の場合は生活費などを自己負担している、あるいは住む家が賃貸の場合は家賃を折半しているといった状態を指すことが多く、ルームシェアを含めた言葉とされることが多いでしょう。 複数人の場合は雑居と呼ぶこともあります。 同棲は恋人状態にある男女もしくは同性が、同じ家で入籍せずに暮らすことを指します。 この場合、内縁状態と呼ぶこともあります。 とはいえ公の文書などでも使われる細かい区分はともかく、ほとんど同じような意味やニュアンスで使っている人もいますし、家主との続柄の違いとか生活費や家賃の配分などなど、条件次第でその境界線はあやふやな グラデーション になっていることもあります。

 現在では居候といった言葉はあまり使われなくなっていますが、江戸時代から明治大正昭和まで、都市部に家があってそれなりに経済的にも豊かな地方出身の人物が、同郷で都会に出たばかりの若者や身寄りがなく食い詰めた子供や知人、見どころのある縁者に家の一部を生活の拠点として融通する、生活の面倒を見るといった市民同士の互助の文化がありました。 家主の善意による無償のホームステイみたいなものですね。

突然目の前に現れた人物が家に転がり込んで事件や物語が起こる

 これが転じて、というか当時の世相の反映という形で、突然現れた人物が家に居候として同居し、その居候を中心とした事件やその顛末、悲喜こもごもの人間模様を面白おかしく描いた作品を 「居候もの」 と呼びます。 よく例に挙げられる分かりやすい作品として マンガ 「ドラえもん」 や「オバケのQ太郎」「ジャングル黒べえ」 といった藤子不二雄さんの作品群があります。

 謎めいた少女や少年が突然現れ、その出会いから全ての物語が始まる (ガール・ミーツ・ボーイガール・ミーツ・ボーイ) といった作品の典型例のひとつで、居候するキャラが突然空から降ってくるようなものは 「落ちもの」、有無を言わさず同居を迫るようなものは 「押しかけもの」 と呼ぶこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年11月21日)
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