何もしなくても可愛い子がやってくる… 「押しかけもの」
「押しかけもの」 とは、物語のパターンのひとつで、作中の重要な人物の家に突然現れた別の人物が一方的に押しかけて、そのまま同居・居候 してしまう構成のものです。 語源は一般の言葉である 「押しかけ女房」 で、男性の家に男性あるいは男性の家族の事前合意を得ずに押しかけて、そのまま無理やりに生活を共にし、結婚 や夫婦関係を既成事実化するような状態を指します。
マンガ や アニメ といった創作物では ガール・ミーツ・ボーイ や ガール・ミーツ・ボーイ (突然の異性との出会いによって始まる物語) のひとつとして扱われ、冴えない男性や女性の家に美人だったり イケメン な異性が押しかけ、悲喜こもごもの事件を通じてお互いに惹かれ合うといった作品が多いでしょう。
押しかける側が押しかける理由は様々ですが、家主である異性への一目ぼれといった愛情の場合もあれば、過去に何らかの慣れ染めるきっかけがあった (鶴の恩返しのように助けられた恩があるとか)、何らかの契約や約束 (許嫁 とか)、試練や掟 (その作品の世界では一定期間同居することが決まっているみたいな 設定 とか) によるものが多いでしょう。 似たパターンの 落ちもの のように、単なる偶然の場合もあります。
他の人との出会いは昔も今も運の要素が極めて強いですし、自分好みの異性が自分に好意を持って同居を求めてくる、あるいは好意がなくとも何らかの 縛り の中でそうせざるを得ない状態で現れるのは、ある意味でとても都合が良く願ってもない状況でしょう。 また同居して日常を共に過ごすことで絆も深まりますし、許婚や 幼馴染 同様に、ちょっとやそっとでは離れない、家族関係にも似た安心感や信頼感もあります。