生まれてから死ぬまで、あるいは単に長い間を意味する 「一生」
「一生」 とは、生物が生まれてから死ぬまでの間のこと、あるいは現時点で死ぬまでの残りの寿命 (余命) の全てを意味する言葉です。 一生涯とも云います。 生物以外の物質や物体、道具や組織の誕生から消滅までの比喩表現で使う場合もあります。
別の言い方をすると 「命」「生命」 のことでもあり、「一生のお願い」 と云えば自分の人生でただ一度だけの大きなお願い、あるいは自分の命と引き換えてでも成就させたい大切な願いという意味になります。 また 「一生もの」 と云えば、生きている限り使えるもの、それだけの価値があるものだとの意味となります。
これ自体はごく 普通 の日本語表現ですが、時代を下り2020年頃から、単に 「長い時間」「ずっと」 を意味する過剰表現としても使われるようになっています。 例えば 「朝から一生笑ってる」「昨日は一生 ゲーム をしていた」 といった使い方です。 格闘ゲーム関係では使われることが多いかもしれません。
ちょっとズレた使い方が新しい? 一生の意味の変化
こうした、本来の意味とは異なるちょっとズレた言葉の使い方は様々あります。 似たような言い回しに 「永遠と」 もあります。 こちらも本来は 「終わりのない無限に遠い未来」「過去・現在・未来の全て」 といった意味ですが、一生と同様に単に長い時間、ずっとの意味として、同じように 「今日は朝から永遠とゲームをしていた」 といった使い方をします。
いずれも言葉の本来の意味からすると間違ってはいますが、誤用であっても ニュアンス は何となく伝わる上に、あえてズレた言い回しをすることに新しさやおかしみも感じられるせいか意図的なものも多く、ネット や日常会話において、もっぱら若い人たちの間で広がっているようです。 このあたりのズレた使い方は 捗る とか 優勝 とか 正義、ワンチャン などでも見られるものでしょう。