画面越しだったり対面したりガラス越しだったり… 「見抜き」
「見抜き」 とは、性行為において相手の身体に触れず、ただ見るだけで射精を行うことです。 挿入や肉体的接触を持たず 「見ながら 抜く」 というわけです。 一般に自分で抜くことは オナニー、性的興奮を高めるために見るものなどを おかず やズリネタなどと呼びますが、見抜きの場合は対面で相手の姿を見ながらオナニーするということになります。
この言葉自体はいつ頃から使われるようになったのかは不明です。 ただ行為自体は当然ながら昔からあり、あらゆる性行為を実際に行える恋人同士で 「あえて」 行うことでいつもと違う興奮を覚えたり、女性が生理中などで挿入したくないといった場合に行うこともあります。
また一部の性風俗店などで、相手と接触を伴わない形の性的サービスを提供する店 (例えば覗き部屋のように、個室やボックス席などで相手の裸を見て自分で抜く) などもあります。 犯罪や犯罪に極めて近い行為としては、車に乗ったり厚手のコートを着て電車に乗るなどして下半身を隠し、通行中の無関係な女性を見ながら隠れて抜くといったほとんど 痴漢 のようなものもあります。
ネットの時代となり、画面越しに話しながら抜くと云った行為にも
一方、ネット の時代となり、他者と チャット などでやり取りをしながらお互いの アバター や ネトゲ の プレイヤーキャラ を見ながらオナニーすることを見抜き、あるいはアダルトサイトや出会い系にある特殊なチャットの名前から転じたチャH (チャットH) などと呼ぶようになります。 相手が実際に目の前にいる恋人や性風俗店の見抜きと違い、ネットでの見抜きは相手が遠くにいてキャラや画面越しに見るだけですが、疑似的な性行為として行われるようになります。 同時に遠距離恋愛や夫婦の一方が単身赴任するなどして、テレビ電話的なサービスを使って実写を見ながら行うケースもあります。
なおアダルトライブチャットなどで見ながらオナることもしばしば見抜きと呼ぶことがありますが、こちらは前述したチャHと呼んだり、単にオナると呼んだりします。 エロマンガや AV (アダルトビデオ) を見ながらするのは、あまり見抜きとは云いません。 この場合は通常のズリネタ扱いです (相手と交流や意思疎通ができない 「見るだけ性風俗」 の場合も見抜きではないとする意見が多いかもしれません)。 見るだけと云えばストリップ劇場があります。 観客は原則として観客席に座って舞台を見るだけで、その場で抜いたりはしません。 ただし観客が参加する形で踊り子と接触したり、暗い客席で勝手にオナニーをはじめる客もいないではないので、一部の境界線はあやふやです。
ちなみに 筆者 が若い頃、アルバイト先の上司がソープランドで見抜きをして相手の嬢に 「どこの世界にソープ来てまでオナる奴がいるんだよ」 と怒られたという出来事がありました。 当時は性風俗店もバリエーションが少なく、見抜き専門みたいなお店もほとんどなかったようなので、やむにやまれぬ判断だったのでしょうが、まだ若く未熟だった青二才の筆者は 「上級者過ぎるだろ」 とちょっとした畏怖の念を感じたりもしました。 今ならタメ語で語り合える気がします。