2次元でずっとしてきたけど…よく見たら、漫画家の描いた線でした ><
「オナニー」 とは、もっぱら指などを使い性器への刺激を通じて自分のみで性的快感を得たり、あるいは絶頂 (オーガスム) を覚えるための営みのことです。
他にも手淫や自涜、自慰、掌情、少々砕けた呼び方だと男性が性器を千回もこするの意味で 「千擦り」(センズリ/ 千摺り)、それが転じて女性の 「マン摺り」、あるいは 「マスコキ」「自家発電」、ちょっとソフトな 「一人エッチ」「セルフ」「セルフセックス」「セルフプレジャー」、一部 界隈 で 「実践」、オナニーのタイプミスや 誤変換 遊びで 「オナヌー」「尾奈煮」、擬態語で 「シコシコ」 などがあります。 またそれぞれは、「オナる」「センズる」「シコる」 などと、動詞化する場合もあります。
オナニーはドイツ語 (Onanie)で、英語ではマスターベーション (Masturbation) と呼びます。 また自分ひとりだけでなく、例えば男女や男同士、女同士で互いを慰めることを 「オナニーごっこ」、英語では 「Mutual masturbation」 などと呼び、さらに 痴女系 の一種のプレイでM男がオナニーする様子を痴女があざけって見守ったりすることを 「オナニー手伝い」、手や足を使うことを 手コキ、足コキ (脚コキ)、踏んづけなどと呼んだりもします。
男女が互いに性器を愛撫しあうのはペッティングや愛撫、あるいは 「B」 などと呼び方でも良いのですが、あくまでもセックスを前提とせず、指や道具類によってのみ行われる場合は、オナニーの一種として考える場合が多いようです。 ただしパイズリ、素股の類は、オナニーとは呼ばれないようです (擬似セックス、英語だと Non-Penetrative Sex などと呼ばれます)。 口や舌、歯などを使うものもオナニーとは呼ばれず、オーラルセックス (Oral Sex) などと呼んだりします。
なおオナニーにこだわる人は、俗に オナニヤン などと呼んだりもします。 またオナニーを終えて (いわゆる 「抜いた後」) 冷静になった瞬間やそれからしばらくの時間を 賢者タイム や 聖人タイム、あるいは スーパー賢者タイム、ハイパー賢者タイム、賢者モード などと呼びます。 オナニーを意識してやらないこと、断つことは オナ禁 になります。
オカズと道具を調達してレッツ・エンジョイ・オナニー
オナニーは原則として相手がいない営みなので、性的興奮 (勃起や濡れる状態) を一人で得るための ネタ、触媒が必要になります。 多くはエロ本やエロ写真などですが、そうしたものは 「オカズ」「夜のオカズ」「ズリネタ」「オナペット」 などと呼びます。 また通常は自分の手を使う場合が多いのですが、マニアになるとそれ専用の道具を調達したりします。
女性器をかたどったオナホール、男性器をかたどった張子、バイブレーター (バイブ)、ローターなどが代表的ですが、他にも人肌に暖め切れ目を入れたコンニャク、ソーセージやナス、きゅうりなどの食品による代用品もあります。 敏感な部分だけに、やっぱり食品だと安心って感じなんでしょうか? また本来は別の用途に使うべき道具を転用する場合もあります。 例えばあんま機、男性が腰をこすりつける布団や小学生が人気のない校庭でよくやる鉄棒の縦棒などが代表的なものでしょうか。
ちょっとマニアックなところでは、ガムテープで ちんちん をグルグル巻きにして剥がす際の快感を試したり、トイレットペーパーの芯 (ツツ) にティッシュを上手く詰め込んでオナホールを自作したりはたまに聞きます。 とりあえず子供や未成年にとっては、性器はよくわからないけど気持ちの良い体についた 「おもちゃ」 みたいな感じなので、穴さえあれば、棒さえあれば、とりあえずチャンレジしてみるってのは基本じゃないでしょうか。
男性の場合、精通が始まるとやり方も変化
ただ気持ちいいだけのオナニーと違い、男性が精通すると射精が始まります。 物理的に 精液 が出てくると後始末もしなければなりません。 その場合に、サランラップで ちんちん を包んでピストンしたり、濡れお絞りでくるんでこすったりは、誰でも一度はやったことがあるんじゃないでしょうか。 自分ひとりだけになれ、またお湯でサッと流してしまえるお風呂場もオナニーにはぴったりの場所です。
オナニーの語源は旧約聖書 創世記の登場人物、オナンからの名から
ところでオナニーの語源についてですが、実は旧約聖書 (ユダヤ教聖書) 創世記に登場するユダ (Judah) の息子 「オナン」(Onan) に由来します。 オナンにはエル (Er) という兄がいたものの、主に背いたために殺されてしまい、父ユダは弟で次男のオナン (その下にシェラという弟もいた) に、エルの嫁で未亡人となっていたタマル (Tamar) との 結婚 を強引に納得させ、さらに跡継ぎを生ませるように命令します。 レビラト婚、いわゆる逆縁ですね。
オナンは兄の後家をあてがわれた上に、長男亡き後自分が跡継ぎになるべきところを、タマルと自分の子供 (あくまでエルの子として育つ) にその座を奪われるであろう点を不満に思い、「世継ぎの子供など作ってやるものか」 と決意し、父の手前タマルとセックスの真似事はするものの、射精の瞬間に精液を大地に漏らして避妊します。 結局これが元でオナンも殺されるのですが (最終的にタマルは、ユダの子を身ごもります)、う~ん、この場合は 「オナニー」 というよりは 「膣外射精」 であって、これらのいきさつは日本人が一般的に思うオナニーの 概念 とはだいぶ違います。
キリスト教は生めや増やせやの宗教ですし、例えば現代であってもあらゆる妊娠中絶にはっきりと拒否反応を示す宗派もあります (キリスト教右派など)。 要するにオナニーとは 「忌むべき精液の浪費」 であり、「生めや増やせやという教義 (主) への裏切り」 ってことなんでしょうね。 なるほど生命の 胤 (種) である精液・精子の無駄遣いという観点で云えば、オナンのやってたことはオナニーのそれとまったく同じです (生殖を目的としてない点で、同性愛や売春に対する拒否反応、反対も同じロジックとその実践なんでしょうね)。
オナニーは犯罪の元凶、万病の元として、治療の対象とも
こうした考えはキリスト教が今よりも遥かに強い影響力を持っていた時期にヨーロッパでは何度か問題提起され、中世から近世にかけては 「オナニーとは罪である」 という考え方が支配的になっていました。 結論に対して理由をつけるのが宗教の場合はとても多いのですが、ご多分に漏れずオナニーも、「やりすぎると体に悪い」「頭が悪くなる」「精神病の原因だ」 なんて調査結果が怪しげなデータとともに繰り返し語られ、その呪縛は現在もまだ続いているといって良いでしょうね。 ちなみに 「オナニーをしすぎるとバカになる」 なんて話は、日本でもつい最近までまことしやかに語られる有名な一種の都市伝説でもありました。
また単に倫理だ マナー だ教育だでオナニーを制限するだけではなく、食事療法や医療行為などで 「オナニーしたくなる 病気 を治そう」 との試みもなされています。 欧米でよく食べられている小麦粉とグラハム粉 (全粒粉) を混ぜあわせて焼いたグラハムクラッカーは、元々は下半身の血流を減退させ勃起を防ぎ、万病の元であるオナニーを押さえるために考案されたものですし、現在では犬用の薬品、鎮静剤として用いられる臭化カリウムなどは、抗痙攣薬や抗不安薬として使われるようになった1800年代以前から使われ、オナニーの特効薬とされていた時代もあります。
オナニーとはちょっと離れますが、日本では ぶっかけ という女性にひたすら精液をかけるアダルトビデオの演出がありますね。 これは海外でも 「BUKKAKE」 と日本語のまま英語化して広まっていますが、精液を無駄にすることへ真っ向から挑戦している顔面射精やぶっかけ、いわゆる 汁系 は、日本人が初めてそれを見たときのインパクトより、さらにもう数段強い背徳のインパクトがあったんでしょうねぇ。
同人におけるオナニー
同人作家、絵描き の場合はこれに 「自分の 絵 (やストーリー) でする」 ってな意味も多少ついてまわります。 一般的大多数は、下書き (ハァハァしっぱなし) → ペン入れトーン貼り (作業) → 同人誌が手元に (激しい後悔と自己嫌悪)…なんて感じだと思いますが…。
逆に友人や知人の 作品 でついオナニーしてしまう、などという場合もありますね。 さすがに友達の描いた マンガ でオナニーは躊躇したりできない人も多いようですが、過去オナニーのオカズにしていたマンガの 作者 と後日友人になってしまう…なんてケースもあり、この場合はちょっと微妙だったりします。 そもそも コミケ などの 同人イベント では、作者が スペース にいて挨拶くらいはすることもありますし。
ちなみに同人やオタネタでの激しい 変態的 オナニーには、「アイナブリッジ (ガンダムの キャラ、アイナをオカズに、ブリッジ状態で絶叫しながらする) オナニー」 なんてのもあります。 これはもちろんネタですが、その状態にまで駆け上ってその作品を描いたのが知り合いだったらかなり悲惨ですね。 思春期に片思いのクラスメートをオカズにするのも結構自己嫌悪がすごいものですが、それと似た、あるいはそれ以上の自己嫌悪が襲ってきます。
…で、オナニーって、体にいいの?悪いの?
「オナニーするとバカになる」 というのは完全な俗説、都市伝説です (そもそもバカの定義が不明…中世の時代の宗教的な意味でのバカならともかく、現代ではオナニーばかりしていると勉強が疎かになって成績が落ちるって程度の意味なんでしょうか…)。 しかし 「オナニー」 は、セックスなどと同様、体にとってかなり 「特異」 な行動であるのも確かで、精神的だけでなく、何らかの肉体的な影響があるのは、間違いのないところです。
一般的に云われるのは、長時間のオナニー (1時間も2時間もエロサイトを眺めながら おちんちんをちょこちょこ弄って、最後の最後に射精) は、心臓および血管にかかる負担が大きいとされています。 勃起のための血液を延々と送り続ける訳ですし、興奮状態が長く続いて心拍数も上がり圧力がかかり続けるのですから、これは理屈で考えてもその通りでしょう。 ただし毎日毎日何度も何度も長時間オナニーするならともかく、健康な男性が日に1度や数日に1度程度行う分には、何の健康リスクもないとする話もあります。
また精液の成分は大半がタンパク質ですが、過度に射精することにより、その分の栄養が体外に無駄に捨てられる影響も考えられます。 体が精液を作るためにはアルギニンなどのアミノ酸や亜鉛などのミネラル、エネルギー源としてのブドウ糖などが必要ですが、これを過度に喪失するのは良くないという訳です。 しかしこれとて、飽食、栄養過多の時代にあっては、あまり差し迫った肉体的リスクとも思えません。 健康リスクで云えば、例えば前立腺がんの予防には定期的な射精が有効、テストステロン (筋肉や脳の働きを活発化させ、発毛を促すホルモン) の生成を助けるとの調査結果もあります。
また 「オナニーしすぎると精液が薄くなる」 というのは事実ですが、成人男性の体が一日に作る精子の量は約 3,000万個といわれており、単に射精回数に対して精子の生産量が一時的に追いつかなくなるだけの話です。 毎日オナニーしていれば精子を浪費し確かに一時的には薄くなりますが、別に精巣の精子生産量が減るわけではなく、濃くしたければ数日オナニーを我慢すればいいだけの話です。 睾丸などに限らず動物の体の器官は使わなければ衰えるし、使えば機能を維持し活発化させるものです。 最近の不妊治療の研究では、「毎日セックス (射精) すると精液、精子の質が改善・向上して妊娠しやすくなる」 なんて結果も出ています。
手などで 擦る ことによる筋肉痛、電気あんま器など器具を使ったオナニーなどは、直接的に体の変調を感じられますが、これも数日も経てば 回復 しますし、ざっと見たところ、体が 「健康」 であり、適正な回数なのであれば、オナニーが体に悪い…ってのは、当てはまらないような感じがしますね。
ただし過度のオナニーは 「オナニー死」 を呼ぶことも…
ただし、適性回数以上 (1日に10回以上、あるいは数十回) は、性ホルモンの過剰分泌により脳が極度に興奮した状態となり (テクノブレイク)、これが原因となってショック死するケースが報告されています。 実数は把握されていないものの、日本だけでも年間300人は、この症例で変死するとも云われています。 一部の薬物を使用したオナニーも、原因はオナニーだけではないものの、大変危険だと云えます。
また心臓に障害や病気を持っている、肥満や老齢となって血圧が高い、あるいは冷房の効かない真夏の暑い室内とか、真冬の寒い時などに 全裸 になるなど、体に強い外的ストレスがかかっている時、さらに 「あまりに激しく、かつ多い回数」 のオナニーですと、少なくとも 「体に良い」 とは云えない感じです。 実際に、オナニーによる極度の興奮により脳の毛細血管が破れて出血するなどで亡くなる方もそれなりにはいらっしゃるようで、少なくともスポーツに対する事前準備のような心構えは、もっていた方が良いかも知れません。
個人的には、50歳を超えたらオナニー前に準備運動、準備体操しましょう…とは、筆者 がまわりの おっさんにお勧めしているところですw 筆者はこれを、かねてから 「オナニー体操」 と呼んで昭和の時代から啓蒙していますが、まったく流行っておりません。
自己満足なんかも、オナニー呼ばわりするケースがあります
なお単なる 「自己満足」 や 「自己美化 (ナルシズム)」 を、自慰行為に例えてオナニーと呼ぶ場合もあります。
「心オナニー」 とは…?
「心オナニー」 とは、アニメ映画 「ゲド戦記」(2006年7月29日/ スタジオジブリ/ アーシュラ・K・ル=グウィン/ 宮崎吾朗) の劇中挿入歌 「テルーの唄」(手嶌葵/ 宮崎吾朗/ 寺嶋民哉) の歌詞、「心を何にたとえよう」 が、「心オナニーにたとえよう」 に聞こえることから、「ゲド戦記」 を揶揄して呼ぶときに使われる言葉です。
後に 「心オナニー」 の定義が後付で作られ、「おかずを使わず、自分の妄想だけでオナニーすること」 などの意としても使われるようになりました。
「見抜き」 とは…?
SNS や チャット、ネットワークゲーム (ネトゲ) などで、利用者がそれぞれ 設定 した 自画像 的な 画像 やキャラを アバター と呼びますが、仲の良くなった利用者同士 (アバター同士) が恋愛関係にまで発展し、それぞれのアバターを見ながら 疑似的 な性行為を行うことは 「見抜き」 と呼ばれます。 画面でアバターを見ながら 抜く (オナニーをする) という意味になります。
見抜きという行為自体はネット以前から 「対面で相手の裸を見ながらオナニーする、あるいはお互いにお互いを見ながらオナニーし合う」 といったプレイとして一部で行われていましたが、一部の風俗産業でのそれを除き、本格的に広まったのはネット時代になってからだと云って良いでしょう。
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