罪悪感が辛い… 「知り合いでは抜けない症」
「知り合いでは抜けない症」 とは、主に男性が オナニー をする際に、自分と少しでも接点のある相手を おかず (ズリネタ) にするのは気が引ける、罪悪感や背徳感を覚えてもやもやしてしまう、抜け なくなってしまうといった感覚のことです。
例えば赤の他人であるアイドルといった芸能人、アダルトビデオ (AV) や 成人向け の マンガ などではオナニーできるけれど、片思い中の女の子とかクラスメイトの女子など身近な存在に対してはそういう気分になれない、あるいはなったことに対して強い罪悪感や自責の念を覚えるような感覚となります。
オナニーできなくなるので原作は見ません、みたいな人も
こうした気分は思春期の頃に多くの人が覚えるようですが、そこから発展して、むしろオナニーを自分の行動原則の核として、「オナニーできなくなるから対象にあえて近づかない、距離を置く」 という人も結構います。
例えば熱心なアイドルの ファン だけれど、相手から 認知 されないように握手会やお渡し会といった接触系の イベント には参加しないとか、ツイッター といった SNS でオナニーの対象としている人物が エゴサ で反応してこないよう、話題を避けるなどの行為です。
またこれが 二次元 のマンガや アニメ の キャラ に対して生じることもあります。 例えば 「エロ の 二次創作 が楽しめなくなるので、その二次創作の原作・元ネタ となる オリジナル作品 はあえて見ない」 といったケースです。
こうした感覚については、身近な、あるいは言葉を交わすなどして等身大の人間同士の関わり合いを持った相手に対しては情が移ってしまって邪な欲望の対象にするのに忍びなく感じるとか、それでも欲情し性的に処理する自分自身に対する嫌悪とか、「自分なんかが 妄想 の中でとは云え性行為の相手にすること」 に対する卑下・卑屈な感情に基づく強い罪悪感が理由の一つなのでしょう。
また相手の人格を一顧だにせず、責任も負わず、一方的に性的対象だとしたうえで気持ちの良いオナニーができるという現在の状況や関係性を損ないたくない、変化させたくないという感情も強いのかも知れません。
その傾向から 「知り合いでは抜けない症」 は自身の性的感情を汚いものとして嫌いがちな純情さゆえだったり 相手を神聖視しがちな 童貞 などに特有の考え方だとすることもあります。 年齢を重ねたり童貞を卒業するなどして性的感情に対する 割り切り ができるようになると、逆に罪悪感や背徳感がより強い性的興奮を惹起するようになることもあります。
とはいえ、リアル生活では性行為をしまくっていても、創作物にはピュアなものを求める人もいますし、ある作品の特定のキャラに対してだけはだめだ、といった関わり合い方もあります。 一概に若いから・童貞だからと決めつけるのも早計でしょう。