学校の教室で授業中、窓の外を見ながら湧き上がる妄想に夢中になり…
「妄想」 とは、アニメ や ゲーム、マンガ などのディープな ファン、もしくは作り手側の人たちの持病の一つです。 脳内 を接頭して 「脳内妄想」「脳内ストーリー」、あるいは 「イマジナリー」 や、ゲーム 「CHAOS;HEAD」(カオスヘッド) の劇中設定やパソコンの ブート (起動) とかけて、リアルブート (多少 ニュアンス が変わる) とも。
この持病を 「説得力のある エンターティメント」 として表現出来るか否かが、「有能 な 同人作家 と 一般人 と、そしてハタ迷惑な単なる 電波さん や一部の深刻な メンヘラさん」 との分け目…だったりするのがシビアです。
たいていは、場所が一般生活中であれ ネット の 掲示板 の中であれ、お気に入りの キャラ と自分自身 (もしくはその分身としての オリジナルキャラ・オリキャラ)、もしくはお気に入りキャラ同士を カップリング させて、それぞれのキャラとのキャッチボールのような会話で成り立つ世界のようです。 またそういった妄想をシンプルにそのまま形にしたようなものに、ドリーム小説 とか フリートーク の一部 (対話風フリートーク とか) などがあります。
なお 腐女子 による やおい 的な妄想はとくに 「腐女子的妄想」 とか、「腐妄想」 などと呼ばれ、さらにそうした要素を持つマンガや SS (ショートストーリー) そのものを指すケースもあります。 また 同人 で 原稿 を描いている時に、キャラのセリフなどを妄想しつつそれがつい口に出てしまうことは 妄想実況 (進捗状況の報告をする場合は 原稿実況)と呼ぶこともあります。
「妄想」、元は精神医学用語ですが、転じて…
一般で使う 「妄想」 の場合は、それを見ている本人は妄想であるとは認識していないようなケースが多く、それがどれだけ非合理で理不尽でありえないものだとしても、外部から訂正したり修正するのが極めて困難だったりして、精神医学の世界では、時に重大な結果を招きかねない難しく危険な病だとしています (ただし個人差が極端に大きい)。
同人やネットの世界では、ストーリーとしてまとまってない支離滅裂な内容のマンガや 「SS」 を揶揄する時に使ったり、自分の作品を卑下して表現する際に 作者 が 「これは所詮妄想ですから…」 などと自称したりします。 あるいはネットの掲示板などで、彼女がいないのに彼女がいると虚勢を張ったり、無職だったり 引きこもり だったりするのに年収 2,000万円以上で豊富な人脈を駆使して自在に飛び回っている イケメン のエリートサラリーマンだと自称したりすることを、罵倒する際に使うケースが多いようです。
こういった作者の 「トリップ具合」 をうかがい知るには、同人誌 のマンガや SS などの作品のほか、雑文の類は ホームページ (ウェブサイト) や ブログ などで 日記や つぶやき として見ることもできます。 ただし外部には一切出さず本人の頭の中だけで、例えば寝る時などに布団の中で毎日毎日少しずつストーリーを進めてゆくような 連続妄想 (キャンペーン型妄想) もあったりします (筆者 もこういう話をいくつか持っていて、時には明日への予告編がついたりもします)。
なお、ファンタジー を揶揄するようなニュアンスで使う場合もあります。
それは本当に 「妄想」 なのか…? ネットで犯罪自慢
一方、これらとは全く異なる妄想の使い方もあります。 例えば 「痴漢 しました」「女の子を襲いました」「盗撮 や覗きをしました」 といった犯罪行為の詳しい話を、「これはあくまで妄想です」 と想像上の話のふりをしてネットで行うようなケースです。 ネットに 書き込ま れたこれらの話が本当に妄想なのか、実際の犯罪行為のゆがんだ自慢話や武勇伝なのかは、とても判別がつきにくいでしょう。
もっぱら匿名掲示板などで見かける書き込みや掲示板のスタイルですが、「実話です」 としてしまうと犯罪行為の告白となり場合によっては警察沙汰となりますから、「単なる想像・フィクションです」 との建前をとるこうした書き込みは少なくありません。 中には実話としか思えないほど具体的で詳細な手口を紹介するようなものや、犯罪行為をそそのかしたり 煽る ような結果となっている場合もあり、問題視する人は少なくないようです。