放送禁止用語の誤変換当て字言葉… 「基地外」
「基地外」 とは、気違い (キチガイ) の 誤変換当て字 です。 すなわち頭がおかしい人、精神に異常をきたした人、常軌を逸した行動を行う人、いわゆる狂人などを侮蔑・罵倒するための言葉です。
気違いやキチガイ自体は一般でも使われることがあり、昔から存在する 普通 の日本語ですが、その後、差別用語との認識が広がり、また放送禁止用語ともなり、表立って使うことがためらわれる言葉となっています。 その結果、パソコンや携帯電話などの日本語入力辞書に変換候補として気違いやキチガイが含まれない状況となり (時期や種類による)、そのまま 「基地+外」 と出力されてしまった名残りとされます。 通常はこれが基地外の 元ネタ、発祥と考えられています。
主に パソコン通信 や インターネット などの ネット の世界で使われている言葉 (文字列) ですが、2ちゃんねる などの 掲示板 でも、レス (コメント、書き込み) などで他人を罵倒するための ネガティブ な呼称として、非常によく使われます。
似たような言葉に、俗称としての隠語で 電波、キ印、ゆんゆん などもありますが、いずれにせよあからさまで極めつけに差別的 ニュアンス の 強い言葉 ですので、使う必要がないのなら使わないで済むほうが良い言葉といえるでしょう。
「基地+外」 という文字列から、独特な言い換え、意味の付加も
誤変換文字列が 「基地+外」 という構造になったこともあり、さらに隠語として、「基地の外の人」「Out of Base」(Besides of a base) との、独特な言い回しも登場しています。
またそこからさらに転じて、自衛隊基地や在日米軍基地などを取り囲み、反戦平和運動や抗議デモなどを行う人たち (もっぱら革新的、左寄りな人たち、憲法9条の絶対的な信奉者たち) を、保守的・右寄りな人たちが、「キチガイ」 と 「基地の外」 とをかけて、基地外と 限定的 に呼ぶ場合もあります。 これは抗議行動が新聞記事などで、「反対派が基地外で抗議」 などと報道されることがあるからです。
なお 「マジ基地」 の場合は、ネットスラング の マジキチ が変化した言葉で、こちらは 「マジ で基地外 (真の基地外)」 との意味ではなく、「マジでキチガイじみてるからやめろ」 の略語となります。