18歳あるいは20歳未満は見ることができない 「成人向け」
「成人向け」 とは、18歳未満禁止、あるいは20歳、もしくは21歳未満の人 (成人や大人の定義による) は見ることができない作品、成人済み の人だけに向けた作品という意味です。 「成年向け」 や 「アダルト向け」 と呼ぶこともありますが、意味はおおむね同じです (後述します)。
英語における 「For Adult」 あるいは 「Adult Only」 と同じで、もっぱら一定以上の性的な表現、あるいは暴力や残酷表現などが含まれる作品に設けられる閲覧制限、レイティング や ゾーニング のための注意喚起であり、とりわけ性的表現 (エロ い内容) について強く求められている制限表示・宣言だと云えるでしょう。
なお対義語は年齢制限がありませんとの意味の 「全年齢向け」 となります。 また 同人用語 として 「健全」(性的要素がない健全な作品) があります。 さらにシャレや ネタ として、「対象年齢7歳以上」 といった表現 (子供向け玩具などに表示されている対象年齢の目安の表示) をあえて使うこともあります。
個人や業界団体の自主規制から、行政による指定まで
作品内容は単なる 絵 や イラスト から マンガ や アニメ、ゲーム、小説などの コンテンツ 全般を含み、作品の 作者 が 自主規制 として自ら定める場合もあれば、業界団体がレイティングのための指針を設けて区分するケースもあります。 広く知られているものに R指定 や X指定 があります。
また自治体などの行政が 青少年健全育成条例 といった条例の枠組みにおいて、一定以上の強制力を持つ形で 有害図書 として定める場合もあります。
成人と成年、具体的に何歳なのか
ほとんどの自主規制的な措置の区分に年齢が使われていますが、具体的に満何歳がそれに当たるのかについては、言葉や定義、解釈 によって微妙に異なります。 一般に未成年は18歳未満 (17歳まで) であるため、成年は満18歳以上となりますが、18歳でも高校生は未成年として扱われます。 一方で成人の場合は、民法で20歳以上だと規定されています (法改正により、2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられます)。
法律的な解釈はともかく実際の運用面などでは成人・成年がほぼ同じ意味で使われがちではありますが、これは無用な トラブル を避けるため、成年よりは年齢が上となる成人を選ぶ意味が強いかもしれません。 だだし青少年健全育成条例の制限を受けるものについては、例えば 成年コミックマーク (成コミ) などのように、条例で使われる成年を使用するケースが多いでしょう。
またアメリカの年齢規定では、映画や ゲーム、コミック ほか様々なコンテンツ業界の自主規制や法律で、12歳、14歳、18歳、21歳といった区分がされています。 アダルト要素のある作品の場合は21歳以上であることが求められるため、欧米向けに配信される作品や、日本向けでもアメリカのサーバで 運営 する ホームページ (ウェブサイト) などでは、21歳以上が成人向けとされるケースが多いでしょう。 アメリカにおける21歳以上がもっとも高い年齢を要求される制限であるため、未然にトラブルを防ぐ意味で21歳以上を掲げているサービスなどもあります。