「ボットネット」 を使った一斉攻撃…早急な対策と法整備が待たれます
「DDoS攻撃」 とは 「Distributed Denial of Service Attack」 の略で、複数台のパソコンによって インターネット 上のサーバ等を悪意や何らかの目的を持って攻撃、破壊する手法の1つです。 日本語では、「分散サービス妨害攻撃」 などと呼ばれます。
一般的な攻撃としては、特定サイトでブラウザの F5を連打 (再読み込み) して負荷を掛けたり、無意味で大量なパケット (packet/ 通信のためのデータのかたまり) をターゲットとなるサーバなどに送りつけ、サーバの処理能力を超える負荷を与えて動作を不安定にしたり、停止 (落とす) させたりします。
こういったウェブサイトの表示やサーバの正しい稼動を妨害する行為は、一般的に DoS攻撃 などと呼ばれますが、「DDoS攻撃」 の場合、「Distributed」 すなわち分散や分配という言葉があるように、1台のパソコンからの攻撃ではなく、コンピュータウィルスやワームによって不特定多数のパソコンに攻撃プログラム (モジュール) を組み込み支配下に置き、それぞれを踏み台にして集中攻撃を行う点が異なります。
こうした攻撃は、多くの場合 ボットネット を介して行われ、ウィルス に感染した数十から多いときは数十万台にも上る膨大な数のパソコンから、一斉にターゲットとなるウェブサイトやサーバを攻撃することになります。
ワームなどの感染をしても、気がつかないケースが多い厄介者
ほとんどの一般的な ネット の利用者にとっては関心がなく、また無関係なものかも知れませんが、メール を介して広がるコンピュータウィルス (メールワーム) に 「DoS攻撃」 を仕掛けるものがあったりするので (「WORM_MSBLAST.A」 や 「Mimail.A/ .C」 など) 、ちょっとした注意は必要でしょう。 最悪、知らない間に自分のパソコンがせっせと 「DoS攻撃」 に勤しむ可能性もありますので…。