怒りをF5キーと人差し指に込めて、いざ連打連打… ネチズンの得意技 「F5アタック」
「F5アタック」 とは、インターネット 上の特定のウェブサイト (ホームページ) をブラウザに表示させた状態で、パソコン (PC) の F5キー (ファンクションキーの5番め) を連打することです。 「F5攻撃」、あるいはそのまんまで 「F5連打攻撃」 と呼ぶこともあります。
オンライン でブラウザを起動・選択している状態で F5キーを押すと、画面の更新 (再読み込み) となりますが、その際、表示されているサイトのデータも 新規 に読み込み・更新され (HTML ファイルや 画像、ブログ や CMS の場合は php 再読み込みと画面の再構築)、それによってサイトが稼働しているサーバに余計な負荷をかけることになります。
画面の更新や再読み込み自体は、ごく 普通に ネット を利用している時でもしばしば行うことですが、これをひたすら繰り返したり、呼びかけて大人数で一斉に行うと、その負荷は甚大なものとなり、サーバの動作が重くなったり、最悪ウェブサイトが閲覧できない状態 (落ちた 状態) になってしまいます。
これらは DOS攻撃 (サービス不能化攻撃) の一種とされ、悪意を持って行い被害者が訴え出ると罪に問われる場合もあります (電子計算機損壊等業務妨害/ 多人数で行うと、DDoS攻撃 になります)。
攻撃だけでなく、自作自演のアクセス数稼ぎにもF5連打
なお 「F5工作」 などと呼ばれる場合もあります。
こちらは閲覧回数がカウントされるサービス (画像や動画を 共有 するサービスなど) で F5キー連打によって再読み込みを繰り返し行い、閲覧数や アクセスカウンター を 自作自演 で回し、人気があるかのように見せかける手法となります。 ただしほとんどのサービスで、不正防止のために同一のIPアドレスによる短時間重複アクセスは弾くなどの制限や対策がなされているので、効果はないのが実情です。
ある意味、素朴な攻撃方法でもある 「F5アタック」
攻撃にしろアクセス数水増し工作にしろ、同じ事はプログラムやスクリプトで、自動化することもできます。 有名な 田代砲 などもそうですが、こうした専用ツールを使ったアタックに比べ、ひたすら手動で F5キーを連打する攻撃は、ある意味で原始的、初心者っぽい攻撃方法ともいえ、嘲笑の対象となることもあります。
一方で、あえてツールで自動化せず、大人数が自分の意思と行動によって抗議の意思表示として F5アタックを行う場合もあります。 お隣の韓国の ネチズン (ネット民) などがしばしば行なっているもので、この場合はとくに 「サイバーデモ」 などと呼ぶ場合もあります。