「新しいメッセージはありません」…切ない 「センター問い合わせ」
「センター問い合わせ」 とは、ケータイ (携帯電話/ フューチャーフォン/ ガラケー) における メール の再受信 (再読み込み) のことです。 「新着メール問い合わせ」 といった名称の場合もあります。 メール機能のあるケータイ端末の機能メニューにある機能のひとつで、自分のメールボックス (サーバ) に新しいメールが着ていないか、確認するためのものです。
通常メールを送信すると、そのメールはメールサーバを通じて送信先の携帯電話に自動的に届けられます。 しかし屋内や地下にいて電波状況が悪かったり、メールの送受信が混み合う時間帯だったり、あるいは何らかの事情でケータイの電源を切っていたりすると、送信元端末から送信先端末へメールが着信するまでに タイムラグ が生じたりします。
そこで自動受信を待つのではなく、自分から 「センター問い合わせ」 のボタンを押して新着メールの有無をサーバに直接リクエストすることで、端末未着となっているかも知れないメールの受信を促したり、有無の確認をすることができるわけですね。
ある年代以上の人には懐かしい 「センター問い合わせ」
機能自体は何の変哲もないごくありふれたものですが、この 「センター問い合わせ」 にある種の郷愁や甘酸っぱい感傷を覚える人は多いようです。 例えばケンカしてしまった恋人からいつまで経ってもメールが来ない、好意を寄せる相手に自分の気持ちを仄めかすようなメールを送って返信が気になる状態などでは、「メールはまだか」「返信はまだか」 とやきもきするものでしょう。
「もしかしたら電波が悪くて届いていないだけかもしれない」 と必死になって 「センター問い合わせ」 ボタンを連打し、その都度 「新しいメッセージはありません」「新着メール 0件」 が表示されてがっかりするなどは、青春の思い出になっている人もいるかもしれません。
仕事でやり取りするメールと異なり、プライベートのメールを心待ちにするのは、相手が自分にとってとても大切な人で、かつメールがこちらに届いていない状況で架電 (通話) はしにくい状況が多いでしょう。 期待感や不安、焦りにも襲われる中、大切な人からのメールが着ていないか何度も何度も問い合わせを連打する切なさとその記憶は、ある年代にとって懐かしくもほろ苦いものなのかも知れません。