Tonight Tonight この世界の全ては君と僕だけ… 「ロミオメール」
「ロミオメール」 とは、もっぱら男性が女性に対して送る、「勘違いした メール」 のことです。 どう勘違いしているかというと、「自分に対し相手が強い好意を持っている」 と男性側が勝手に思い込んでいる状態で、メールの文面もそれを前提とした甘ったるくポエム調で上から目線の薄気味の悪いものになりがちです。
なおロミオメールの 「ロミオ」 の 語源・元ネタ は、シェイクスピアの戯曲 「ロミオとジュリエット」 からで、ミュージカルや映画となった同作品において、ロミオがジュリエットに対し高らかに愛を語るところからきています。
こうした気持ちの悪いメール (他にも SNS の リプライ や LINE のメッセージなど) は、貰った女性の方が ネット で 晒す こともあり、一部はそのあまりの気持ち悪さや 痛さ、あるいはロミオ男性 (ロミ男) の言い回しの妙から話題となり、一種の ネットスラング としてロミオメールと呼ばれるようになりました。
もちろん男女の間などはお互い様の話であって、どちらか一方の情報だけで相手を責めるのは気の毒な場合もあります(どう考えても晒した女性の方に問題がある場合もある)。 また交際していた女性から突然別れを切り出された男性の、「君がいないとダメなんだ」 のような復縁を迫る未練たらたらなもの (しかも送信頻度が尋常じゃない) などには、いくばくかの同情を集めるものもあったりします。
とはいえほとんどのケースで男性側に病的な気味の悪さがあったり、明白なセクハラ行為に当たる場合も多かったりして、もっぱら気持ち悪いメールを送り付けてくる男性とそのメールを批判する言葉となっているといって良いでしょう。
なお逆に、勘違い女性から男性への同様のメールは 「ジュリメール」(ジュリエットメール) などと呼ばれます。
やたらポエムチック・謎の上から目線…気持ちの悪いメールの数々
「ロミオメール」 のよくある内容としては、やたらポエムな感じだったり、ポエムな感じの恋愛ソングの歌詞をそのまま コピペ していたり、下ネタや性的行為を連想させる直接的な言い回しだったり、時間や相手の都合を考えず今すぐ会いたいのような迷惑なものだったりします。 またそうした内容を、「相手がこちらに好意を持っている」 のを前提としているため、「受け入れてあげる」「Hしてあげる」「時間を空けて会ってあげる」 のような、上から目線の恩着せがましいものになっていたりします。
とりわけ強烈なのは、男性側に原因があって女性から避けられているにもかかわらず、自信満々でそうしたメールを送って明確に拒否されると逆切れし、罵詈雑言を浴びせるようになることでしょう。 しかも信じられないことに、その直後に 「ちょっと腹が立ってきついメールを送ったけど、君が心を入れ替えるなら水に流してもいいよ」「謝ってくれるなら付き合ってあげてもいいよ」「チャンスをあげる」 と反省どころかさらに謎の上から目線の返信を送り付けてくるようなパターンもあります。
こうしたメールをもらう女性にとっては気持ち悪さを通り越してもはや恐怖以外の何ものでもない感じですが、もし継続的にそうしたメールを送り付けられているのであれば、信頼できる第三者に相談し、毅然とした対応をなるべく早く執ることが大切でしょう。
とくに職場や学校などリアルでもつながっている相手の場合、逆切れした男性からの攻撃やストーカー行為へのエスカレートも怖いですが、何よりそうしたメールを受け取り続けると自分自身の精神も疲労し、病んでしまうかもしれません。
なお派生語として、七夕の時期や、あるいは時期を選ばず男性側の願望を相手側に 「願い事」 のような形で書いて送ることを、とくに 「ロミオ短冊」 などと呼ぶこともあります。 また中高年男性 (おじさん) にありがちな文章を キモイ として批判的に呼ぶ、おじさん構文 という言葉もあります。