未曾有の経済危機、無印、グリーンの次は 「萌えだ!」
「萌えニューディール」(Moe New Deal) とは、萌え を使った経済対策のことです。 具体的には、アニメ や マンガ、ゲーム などを使った経済対策、景気刺激策となります。
なお 「ニューディール」(New Deal) とは、アメリカ大統領のフランクリン・ルーズベルト (Franklin Delano Roosevelt/ 1882年1月30日〜1945年4月12日) が、1929年10月24日、ニューヨーク証券取引所での株価大暴落をきっかけに生じたいわゆる 「世界恐慌」 を、大規模な公共事業などで雇用創出することにより克服するために1933年に行った経済政策、「ニューディール政策」 のことです。
オバマ大統領の 「グリーンニューディール」 に対して、「萌えニューディール」 が…
2000年代に入り、サブプライムローン問題を発端とするリーマンショック (2008年9月15日) からの世界同時株安などで、再び世界規模の大恐慌が襲うと、アメリカ大統領バラク・オバマ (Barack Hussein Obama/ 1961年8月4日) が、環境 対策 (地球温暖化対策) に重点を置いた経済対策を1月20日の就任演説で打ち出しました。 実際はいうほど環境対策に対する割合は多くない…というか、日本の方がはるかに全体の規模も環境対策への振り分けも多いのですが、これを称して 「グリーンニューディール」(Green New Deal) と呼ぶように。
この 「グリーンニューディール」、オバマ大統領の発案というわけではなく、2008年7月21日にグリーン・ニューディール・グループ が旗揚げし提唱したものです。 その後、国連の事務総長、潘基文 (Ban Ki-moon) がこれを支持。 熱心に提唱していた政策で、それを就任したばかりのオバマ大統領が採用したという形ですが、日本などでも連日好意的に報道されるなど、話題になっていました。
そして2009年4月、日本の文化庁は 「アキバ系総理」「ローゼン閣下」 こと麻生太郎総理のもと、新しい経済対策としてアニメやマンガ、ゲームの作品や情報などを収集、展示 する大規模な施設、「国立メディア芸術総合センター」 を117億円の予算で創設すると発表。 文化庁のこうしたこころみは、1997年創設の 「メディア芸術祭」 が有名ですが、一大集積地を建設することにより、さらに大規模に経済政策としても打ち出そうという格好です。 ネット では、「オバマがグリーンなら、太郎は萌えか!」 とばかりに話題に。
麻生総理はかねてから日本のサブカルチャー、アキバカルチャーの信奉者として積極的な発言を行っていたり、外務大臣時代の 2007年5月22日には 「マンガのノーベル賞」「国際漫画賞」を創設するとぶち上げるなど、こうしたコンテンツ産業を日本の重要な産業と位置づけていました。 また経済産業省もこうしたコンテンツ産業を育成すべき競争力のある産業とし、積極的な経済対策を打ち出していました。 さらにアニメ制作スタジオやプロダクション、そこで働くアニメーターの就業環境改善を公正取引委員会が調査するなど、雇用対策にも力が向けられており、萌えおこし や 聖地巡礼 の経済効果も話題となっていました。
それぞれの政策はバラバラに出てきたものですが、結果的に 「萌えニューディール」 と呼ぶに相応しい? 総合経済対策になっているといって良いでしょう。 …そうかな?w っていうか、箱物 が全部悪いとは云いませんが、もう一工夫欲しいところです。 果たしてうまくいくんでしょうか。 期待したいものです。